第二十六話 フカクカクカクレンレンシレン
これまでのあらすじ
高校三年になった九賀羽凛は、同じクラスの可憐な美少女、風羅小夜に恋をする。しかし、九賀羽はその草食系スタイルから、彼女に話しかけることが出来ずにいた。そんな日が続いた、ある日、風羅に話しかける一人の男子生徒が現れる。彼の名は上園龍。彼は、九賀羽と同じく風羅が気になり彼女に近づいてきたのだ。
突然のライバル登場に焦る九賀羽は、友人である霧茅、蹴珠、木窯、そして後輩であり風羅ラブの水元らと協力し、上園と風羅の仲を妨害しようとしていく。しかし、作戦は上手くいかず逆に上園と風羅の仲は近づいてしまう。
自分は彼女を諦めるべきなのか。一抹の疑問が九賀羽の頭の中を駆け巡る中、協力者の一人である火七海に嵌められ、九賀羽は風羅との関係を悪化させてしまう。計らずして起きた状態の悪化だったが、九賀羽は風羅との関係を改善させ、火七海相手に復讐し、更に上園と知人関係にまでなることに成功した。
こうして、物語は落ち着きを見せ、学生たちの一大イベント、夏休みへと突入していく。
土曜日。本来なら、自室でゴロゴロしているところなのだが、何故か今更、俺の恋愛脳を鍛えるためと称し、霧茅家で蹴珠の持ってきたギャルゲー、つまり恋愛ゲームをプレイすることになっていた。
「レンレンシレン? 変な名前のゲームだな」
霧茅家に行く道中、俺は蹴珠からゲームの説明書を借り読んでいた。
「タイトルで判断されちゃあ困りますぞ。このゲーム、発売前こそは無名でも、発売するや否やその内容の衝撃度から口コミで爆発的に知名度を伸ばしていった伝説のゲームであり――」
「まあ、なんでもいいけどな」
つか、恋愛ゲーなんて選択肢を選ぶだけなのだから説明書は読まなくても大丈夫だろう。ここら辺は車の通りが少ないとはいえ、ながら歩きは危ないからな。
しかし、考えてみると、こういうジャンルのゲームをするのは初めてだな。なんつうか、恥ずかしさから手が出せなかったというか。興味はあったんだけどな。やっぱ、パッケージに女の子が写りすぎてて手に取りづらいんだよ。
「さて、着きましたな」
気づけば、霧茅家についていた。
何処にでもある、普通の二階建ての家。過去、何度か遊びに来ている家だ。
「木窯殿は、既に着いてるようですな」
もちろん、今回の『九賀羽の恋愛脳を鍛える会』には木窯も参加している。改めて考えると、異性の前で恋愛ゲームをやるって何かの罰ゲームだろうか?
まあ、いいけど。あまり、木窯は異性って感じがしねえし。
「さて、行きますか」
蹴珠の一声に、俺はパッケージを蹴珠に返した。
二階にある霧茅の部屋では、既に木窯がまるで自分の部屋のようにくつろいでいた。
そういえば、部屋にあるトレーニング器具は皆が来るから何処かに仕舞ったのだろうか? 前回来た時は、ダンベルとか転がってて危ないと思ったが。
「よし、じゃあ早速やるか」
菓子を片手に、木窯が急かす。ゲーム機の準備は既に終わっているようで、後はディスクを入れるだけのようだ。
「いやー、ドキドキしますなー」
「いやいや、蹴珠は既にプレイしてんだからドキドキはしないだろ」
「いや、してないですぞ」
へっ? その言葉を聞いた瞬間、嫌な予感というものが身体中を駆け巡った。
そう、過去にもそういうことがあったのだ。蹴珠が、先ず俺たちにゲームをやらせたことが。
そして、その時プレイさせられたゲームは、とんでもないクソゲー、つまりクソつまらないゲーム、ディスクをフリスビーの要領で投げ飛ばしたくなるほどのゲームばかりだった。
「なあ、まさか今回も――」
「ささっ、早速」
俺の言葉を遮り、蹴珠からコントローラーが手渡される。
ここまできたら仕方ない。怖いもの見たさだ。やってやるっきゃない。
前回もそうだった。俺が、流れでクソゲーをやらされて、その理不尽さに何度コントローラーを叩きつけかけたか……。
『レン♡レン♡シレン♡』
タイトル画面が映し出され、攻略対象と思われるヒロインたちと共に可愛らしい声でタイトルコールが流れる。
うん、実にカラフルだ。さて、先ずは名前決めからか。
「まあ、凛でいいか」
『"凛"で宜しいですか?』
「おっ、名前を呼んでくれるのか。力入ってるなあ」
「いや、デフォルト名に"凛"って名前があるだけですな」
「ぶふっ」
「こらこら、玲、笑っちゃダメだろ」
なんで、やる前から悲しい気持ちにならなきゃいかんのだ。
まあ、いい。先に進もう。
『俺の名前は、凛。今年から聖戦学園に通う高校生だ』
「主人公には声が付いてないのか」
「野郎の声は需要がないのですぞ」
「そうか。つか、聖戦学園って強そうな名前だな」
「この作品のスピンオフとして、バトルもののサウンドノベル作品が出てますぞ」
「このゲームの世界観が分からん」
「ファンタジーシミュレーションノベルゲーム、ですな」
恋愛要素は何処に……。
『お兄ちゃん! 早く起きないと遅刻するよー』
「凛、前に『お兄ちゃん』って呼んでくれる妹が欲しいって言ってたよな」
「よかったじゃねえか、夢が叶って」
「ゲームで叶っても嬉しくともなんともねえよ!」
『あいつは妹の刹那。兄想いの良い妹だ』
『お兄ちゃん! モノローグはいいから、早くご飯食べて!!』
「なあ、なんでこの妹さんは兄のモノローグを読む力を持ってるの? ファンタジーだから?」
「順応力を鍛えるゲーム。それが、レンレンシレンですぞ」
「なんだろう、早くも投げ出したい気分」
『全く……分かってるよ。ちょっと待ってて』
『ダメだよ。早く、ご飯食べて!!』
「急かしすぎじゃね? この九賀羽の妹」
「俺の妹じゃねえよ!? つか、いちいちツッコんでたら、このゲーム前進まねえよ」
とにかく、学校に行くとこまでザッと進めよう。ボイスなんて知らん。ボタン連打、ボタン連打……。
『今日の朝食はなんだ?』
『それはね……』
デデーン。
謎の効果音と共に、いくつかの皿が置かれた机上に視点が変わった。恐らく、主人公視点に変わったのだろう。つか、あんだけ急かしといて朝食の準備出来てねえのかよ!
ッテ、ッテ、ッテッテッテ。
『今日ぉの朝食は!? な、ん、で、す、かぁぁぁっ!!! パンですかぁぁぁぁっ! ご飯ですかぁぁぁぁっ! イーヤサッサッ! イーヤサッサッ!!』
!?
「お、おい、何が始まったんだ? "主人公の"妹がリズミカルに歌い出したんだが」
「ミニゲームですな」
「ミニゲーム? なにそれ?」
「レンレンシレン特有のシステムとして、ストーリーの途中にこうやってミニゲームが入るのですぞ」
「なんちゅうゲームだ……」
「それ以前に、凛の妹が壊れたことに驚きだ」
「だから、俺の妹じゃねえし! こんな妹嫌だ!」
『今日ぉの食パンは? な、ん、で、す、かぁぁぁっ? バターですかぁぁぁぁっ! ジャムですかぁぁぁぁっ! イーヤサッサッ! イーヤサッサッ!!』
『今日ぉの白米は? な、ん、で、す、かぁぁぁっ? ふりかけですかぁぁぁぁっ! 納豆ですかぁぁぁぁっ! イーヤサッサッ! イーヤサッサッ!!』
「イーヤサッサッ! じゃねえよ! 俺はどうすればいいんだよ!!」
「いや、私に訊くなよ。つか、ボタン押したらいいんじゃね」
「た、確かに」
『Game Over 〜凛は遅刻した〜』
「意味わかんねえよ俺ボタン押しただけなのに! つか、普通に飯を食わせろ!!」
「このゲームは、随所に理不尽な終わりが存在しますぞ」
「……蹴珠、学校行くとこまで進めてくれ」
「了解!」
俺には手に負えん。
場面は変わって、聖戦高校。
主人公は、余裕を持って学校に到着していた。
そりゃそうだ。あの謎ミニゲームを速攻で蹴珠がクリアしたのだから。初回プレイとは思えぬ手際の良さで。
何はともあれ、ようやく普通の日常生活パートに進めるな。
『ガリデベン バガデブン コウチョウが現れた』
『たたかう?』
あれ? これギャルゲーだよな? へえ、最近のギャルゲーは廊下を歩いていたら一般生徒と校長が戦いを挑んでくるのかー。
「って、ねえよ!! つか、ガリ勉と馬鹿デブはともかく校長何してんだ!!!」
「へえ、最近の校長先生はアグレッシブなんだな。俺も負けてられねえ」
「アグレッシブ過ぎるだろ! あと、変なところで張り合うな!」
くそ! せっかく美少女に会って、爽やかな日常を過ごせると思ったのに。
とにかく、こいつらと戦ったら停学食らってゲームオーバーになりそうだからな。一先ず、逃げるか。
……いや、待てよ。ここは、聖戦高校。学校名に戦と入ってるし、こういうことは日常茶飯事なのかもしれない。ならば……。
『凛の攻撃 コウチョウに2のダメージ』
『コウチョウは怒った コウチョウのこうげき 凛は900のダメージを受けた 凛は倒れた』
『Game Over 〜凛は死亡した〜』
「何処の世界に登校早々校長に殺されるギャルゲーがあるんだよ!!」
「目の前にあるじゃん」
「ほんとだ!!」
って、いかんいかん。冷静になろう。このゲームは、こういうゲームだ。順応するんだ、俺。
よし、もう一回。確かオートセーブ対応だから、学校に来た所辺りからスタートかな。
ッテ、ッテ、ッテッテッテ。
『今日ぉの朝食は!? な、ん、で、す、か!? パンですかぁぁぁぁっ! ご飯ですかぁぁぁぁっ! イーヤサッサッ! イーヤサッサッ!!』
「オートセーブはぁぁぁっ!?」
「一章に限り、オートセーブは無効となっていますぞ」
「なんちゅう仕様だ! あと、蹴珠パス」
「了解! ついでに、最初の攻略対象が出てくるまで飛ばしますぞ」
蹴珠、優しい……。
いや、こんなゲームを進めてきたのが、そもそもの始まりか……。
つか、蹴珠未プレイなのに、なんで淡々とクリア出来るんだよ……。
数分後。
コウチョウ戦、そしてイインチョウ戦を経て、主人公は教室に辿り着いていた。
まさか、攻略対象の一人として登場すると予想していた委員長が、ザコ敵として登場するとは……。地味に、メガネでおさげな委員長だったし。委員長の無駄遣いだろ、これ。
『おはよう、凛』
話しかけてきたのは、朱色のロングヘアーが美しい女子だった。
確か、パッケージの真ん中に描かれてた子だよな。ということは、所謂正ヒロインというやつだろうか。
『今日も良い天気だね。良い天気。ヨーテンキ。ノーテンキ。イェー』
……正ヒロインということは、作中において一番普通で無難ということか。
この子には金輪際話しかけないでおこう。
『yoyo、今日もテンキー、ヨーテンキー、グッテンキー、マジでヤンキー、俺ヤンマーでコンマーでボンボンボーン。イェェ……』
……聞いててイラついてきたから飛ばそう。つか、もう少しラップ頑張れよ。
『誰に話しかけよう……』
おっ、選択肢が出てきた。……ふむ、見た目で判断することの無意味さを思い知ったし、適当でいっか。
『やあ、凛!』
スポーツやってそうな少女に話しかけてみた。
さて、どうくるか……。
『どうしたの? 元気ないみたいだけど……。あっ、そうだ、これあげる』
『凛は、プロテインを貰った』
「まさか、プロテインを常備してる女の子に会えるなんて、俺びっくり」
「へえ、プロテインには気分を上げる効果もあるんだな。勉強になるなー」
「まあ、間違ってねえんじゃねえの? 筋肉バカとしては」
まあ、霧茅としては間違ってないわな。
さて、次は内気そうな巨乳メガネちゃんにでも話しかけてみるか。
『ヘイボゥーイ、パイを揉みたいのカイ?』
『イエス/ノー』
外人さんでした。つか、外見と発言内容がかすりもしねえ。頬染めて、ちょっと引き気味な感じで言うセリフじゃねえだろ。
あと、回答はイエスだ。
『ハハハ。まるで、エロに目覚めたジュニアだねボゥーイは』
「ラッパーよりも腹立つな」
「わかるぜ、凛。こいつ、男のロマンを何だと思ってやがるんだ」
いや、ほんとにな。
つか、全員に話しかけないと先に進めないのか、これ。
あと、残ってるのは文学少女か。まるで、風羅さんのような容姿だから、正直選びたくなかったんだけどなあ。いや、これが"普通の"ゲームなら真っ先に選んでたけどさ。
仕方ない。これは、ゲームだ。気にしたら負けだ。
『貴様、私に気安く話しかけるな』
これは、これで……。
『いいか、今度私に話しかけてみろ。腕の骨を折るだけじゃ済まんぞ』
「所謂、ツンデレですな」
「そう考えると、悪くないな。少しハードだけど……」
話しかけただけで腕の骨を折ってくるとか、どんだけツンツンしてんだ。お前は、ハリネズミか。
「これで、全員ですな」
「四人か。最初にしては少なくないか?」
「正確には六人ですな」
「あと二人は誰だ?」
「妹と委員長ですぞ」
イインチョウかよ!! 彼女、完全にモブキャラの容姿だったじゃん! つか、もう倒しちゃったよ!
「で、誰を攻略するんだ?」
「攻略なあ……」
頭おかしいエスパー妹。ラッパー系正ヒロイン。脳みそ筋肉。男のロマン破壊女。ツン極振りツンデレ。モブイインチョウ。
あれ? プロテインくれた子が一番マシっぽいぞ?
「プロテインくれた子にするわ」
「うん。俺もそれがいいと思う。プロテイン上げる子に悪い子はいないし」
「そもそも、プロテインを人にやるヒロインがいねえけどな」
「目の前に――」
「居たよ!」
とにかく進めよう。行動は意味が分からないが、容姿はまともで可愛いからな。なんかヒロインというより少年っぽいけど。
とりあえず、もう一度話しかけてみるか。
『プロテインは飲んだ?』
「そういう流れになるのは分かってたけど。でもさ。朝からプロテインはねえよ。つか、どんな会話だよ……」
「おい、凛が早くも折れてるぞ」
「おい、デブなんとかしろ」
「ストレート過ぎる悪口に我輩の心も折れ」
「はやくなんとかしろ」
「し、仕方ないですなあ。こんな時のために、ちゃんと色々調べてますぞ」
「さすが、出来るデブは違うな」
「褒められてる気がしませんぞ……」
そう言って、蹴珠は俺からコントローラー取り、ぽちぽちとボタンを押し始めた。
「まあ、いわゆるチートという奴ですな」
突如、画面がブラックアウトし、文字入力画面が表示される。
チートということは、例えば進行速度を早めるとか、好感度を上昇させるとか、理不尽なミニゲームを回避するとかかな?
「なあ、どんなチートなんだ?」
「告白手前まで飛ぶチートですぞ」
「……それは、違法なチートなんだよな?」
「公式ですな」
そんな恋愛ゲームにおいて何処に需要があるのかわけがわからないチートを、開発者は何を思って入れてしまったのか。しかも、何故それを公にしてしまったのか。
いや、そもそもいきなり主人公の妹に訳の分からない歌を歌わせてる時点で開発者に常識を求めるのは酷というものか。
「で、変なミニゲームとかないよな?」
「告白シーンは、選択肢を選ぶだけですな」
「よかった普通だ。と、素直に思えないんだが」
蹴珠からコントローラーを受け取り、俺は夕暮れの公園をバックに頬を赤らめるプロテイン大好きヒロインに目を移す。
ここまでは普通だ。だが、気は抜かないぞ。
『告白……だよね? えっと、えへへ、ごめん。こういうの慣れてなくてさ』
「おい、もう告白しちゃってるんだが?」
「そうか。凛は告白までどう持ってくかの駆け引きを楽しみたい派か」
「いや、つかさ。告白したら後は答えを待つだけじゃね?」
「と、一般人なら思うでしょうなあ」
『ちょっと緊張してきて頭クラクラしてきちゃった。ごめん、プロテイン飲むね』
「どんな流れだよ!!」
「なるほど、プロテインには気持ちを落ち着かせる作用も入ってるのか」
「さっきと言ってること真逆じゃねえか!!」
「プロテインは万能ということですな」
「そりゃプロテインだからな。プロテインこそ絶対だ」
「おい、このプロテイン信者どうにかしろ!!」
『ふう。……やっぱり、今答えなきゃダメかな?』
『はい/いいえ』
はい、にしておこう。俺は、早くこのゲームを終わらせたい。
『そうだよね。うん。分かったよ。でも、その前に一つ訊いていいかな』
『後ろにいる子は誰?』
『!?』
『オ ニイチャ ン?』
「うおおおっうっ!?」
ほぼ三人同時に、叫び声を上げてしまった。
そりゃそうさ、いきなり画面いっぱいに血塗れの妹の顔が移されたんだから……って。
「ホラーゲームじゃねえか!!」
「さすがにびっくりしましたぞ!」
「大の男三人が情けねえ。これくらいでビビってんじゃねえよ」
「いや、逆にこれでビビらないって耐性付き過ぎじゃね!?」
「そうか? いや、普通に話の流れから次に何くるか想像できるだろ」
「玲が順応してるぞ!」
「もう自分が何プレイしてるのか分からなくなってきた……」
いや、普通に告白シーンをプレイさせてくれ。つか、どうして妹がこうなったのか地味に気になるんだが。
「答えを急かしたらこうなるのか。凛、答えは『いいえ』だ!」
「いや、別の選択肢選んでも血塗れの妹が背後にいるのは確定だろ、これ」
「いや、そうとも限らないのが、このゲームですぞ」
「そうでした」
まあ、選んでみよう。どうせ、それ以外にやりようがないし。
『ありがとう。凛君って、優しいね』
『でも、私もいつまでも先延ばしにしてられないからさ』
『今答えるよ。うん、今答える』
『そう、答えを。私の、選択を!!』
何事!?
『妹さん! 私は、幸せを掴むため貴方を倒す!!』
「おい、おいおいおい」
「すげえ。答えを待ったら、少年漫画ルートになったぞ」
「いや、意味分からねえよ!!」
「今更な感想ですな」
「知ってるけど、分かってるけど、言いたかった!!」
その後、傍観する主人公の前で激戦が繰り広げられ、スポーツ女子は主人公の妹に勝利を納めた。
結果、スポーツ女子は改めて告白をOKし、晴れて二人は結ばれたということだ。
「なあ、柳。これって誰が歌ってんの?」
クソゲーあるある。ゲーム部分以外が良い。
感動を誘うメロディも、今の俺にとって違う意味の涙を誘うものとなっていた。
「いやー、いい話だったな。"凛"も無事結ばれたし」
「ああ。過程をちゃんとプレイしてたら、また違った感想になってたのかもな……」
俺は、手に持っていたコントローラーをそっと床に置いた。
あとがき
霧「なんか次回予告しろって頼まれたんだけどさ」
木「そうか。私は面倒いから、お前らで適当にやってて」
霧「マジか。まあ、次回予告くらいなら二人でもやれるかな」
蹴「そうですな。それより、九賀羽殿はいずこに?」
木「クソゲーつかまされて燃え尽きたんじゃね?」
蹴「うーむ、そこまでクソでもないと思うのですがなあ」
霧「いや、今回の話はもういいからさ。次回の話しようぜ? 次回予告なんだし」
蹴「といっても、次回は我輩たちは出ませんぞ」
霧「マジ?」
木「はあ。つうわけで、次回『クウソウダイレクトショット』」
霧「一番やりたかったところを持ってかれた……」




