街の石屋マチスと 行商人ライアス
私は子爵領のこの街で長い間、石屋をやっている。
私がまだ、若いころは、どちらの子爵領も繁栄してて、この街もとてもにぎわっていた。
岩を積み重ね、家を作ったり、家の門を作ったり、石垣を作ったりしてこの店で忙しく働いていた。
ところが今はどうだろう? 肝心な良質で大きな石がない。 石だけの問題ではない、今住んでる子爵領も隣ほどではないが、一部砂漠化して、石を積み上げたり、施工しても、だんだんと沈んでいってしまう場所が出ている。 5年ほど前、3人いる息子たちも、この地にみきりをつけ、出ていっしまった。
幸い、長男は優れた風魔法をもっているので、隣の伯爵家で道の修理などを請け負っている。
兄弟仲良く仕事しているようだが、3人で一人分の給料しか払われていないようだ。
私も石屋を開いていても開店休業状態なので、息子のいる店を閉め伯爵領に行こうかと思ったこともあるが、生まれ育ったこの地を離れることはやはり、名残惜しい。
そういえば、昨日、我が街に唯一、隣の伯爵家から、この街に野菜やら肉など食料品を運んできてくれている商人のライアスが久しぶりに私を訪ねてくれた
古くからの友人でもある彼だが、やはり年々深刻化する砂漠を馬車で来るので、魔獣への恐怖もあるが、なにより商売が成り立たず、食用品では利が薄く、ここの土地にもこれと言って買い物がないため、時々側にある我が子爵様がやっている魔道具やを覗いて商品を買って、伯爵領、公爵領に売るだけの細い商売で、赤字が続いている。
息子がマジックバッグの収納魔法を取得したので、来月、公爵領の商家に親子で雇われることになっている。 店を閉める前に、今まで、自分の商品を長らく利用してくれた子爵領民に、お別れの品として、無料で商品を提供しにもう一度来ると言って帰っていった。
私の店もそろそろ塩どきなのかもしれない。 マチスがため息をつきながら店の奥に引っ込んだ時、
美しい若者が元気よく店に入ってきた。
石屋だが、売る石はないぞ、私は若者にぶっきらぼうにそう言ったが、彼はにっこり眩しいほほ笑みを浮かべ、となりの子爵領の物ですが、近じか村を再構築する予定です。なにとぞ、お力ぞいをお願いします。
は、隣の子爵領、砂と魔獣だらけのあの領土の村を再構築?
マチスは信じられないと思いながら、この美しい若者の顔を穴のあくほど眺めた。
もしかして、隣の子爵領のぼっちゃん?
そういえば、最近立て続けに、どこからか、美味しい魔獣の肉、大量の野菜をこの街の商店に無料配布してくれた、天使のような、少年が子爵領の嫡男だと、近くの魔道具の店員から、聞いた。
この方が、ぼっちゃん? でも肝心な石が、、、おまけに砂の土地では、石は積めない。
私が言うと、天使のような少年は再び、にっこり笑ってこう私に言った。
大丈夫、私の住む屋敷の庭から、大量の岩石がでました。 それをきれいに、切りそろえてあります。
土も大丈夫です。 僕の妹は優れた、特上の土魔法使です。
マチスはあってけにとられて、ただただ、少年の顔を見ていた。




