髪の色
「セバス、アルバート、えっと、む、む、む」
アルバートにはお義母さんと呼んでと言ったんだ。呼び名から入るの大事よね。
「む、息子の様子はどうかしら?」
セバスが、私の言葉に顔を曇らせた。
ああ、そうなの。やっぱり、気絶するほど嫌なの?
「養子になるには半年間のお試し生活を経た後だと説明いたしましたところホッとした顔をしておりました」
そう。ホッとしたのね。
「これは、私の個人的な見解なのですが……」
セバスが言いにくそうに言葉を発する。
「流石に、いきなりお義母さんと呼んでと言われても、今まで本当のご家族と暮らしていたことを考えると、性急すぎるのではないかと」
あ……。
セバスの言葉に反省する。
もし、今「新しいお父さんだよ」と誰かがやってきても……。お父さんと呼べるかと言われると……。
お父様以外の人を、お父さんだと思うのは難しいかもしれない……。
私ったら、ダメね。呼び方を無理強いするように聞こえたのかもしれない。それで、実のお母様のことを思い、私をお義母さんと呼ぶことに戸惑いを覚え、それで、苦しくて倒れてしまったのかも……。
「息子だとも、呼ばない方がいいのかしら……」
私の言葉に、セバスが小さく頷く。
「半年の間に、少しずつ距離を縮めて行けばよろしいかと。そのための期間なのですから。失礼ながら、私もハンナも、養子をるからからと、お嬢様のことを奥様と及びするには時間を必要といたします」
そうねぇ。いきなりは難しいわよね。
「分かったわ。ありがとうセバス。それから、今日の夕飯は美味しいお肉にしてちょうだい」
「肉ですか?」
「ええ。そう。ハンナに、男の子は肉が好きだと聞いたのよ。はじめての公爵家での食事でしょ?好きな物を食べさせてあげたいから」
セバスがにこりと笑う。
「そうですね。私も若い頃は確かに肉が好きでした。料理長に飛び切り美味しいお肉を用意させましょう。喜んでいただけるといいですね」
セバスの言葉に頷いた。
そう、喜んでもらいたい。
この感情って、家族っぽくない?家族っぽいよね!
そうか、私、もう一人じゃなくなるんだ。お父様が亡くなってから、一人になっちゃったけれど……家族ができる。子供が……思っていたよりもちょっと大きかったけれど、それでも子供ができるんだ!嬉しい。
絶対に、半年間のお試し期間が終わった後に、家族になりたいと言ってもらわないと。
だって、一目見て私、気に入ったんだもの……。
アルバートの髪……。
お父様とそっくりで……。
ご覧いただきありがとうございます。
おや?リーリア若干ファザコ……(´・ω・`)ま、きっかけは些細なことでよろしい。
さて、ごめんなさい。ヘレナだとかヘレンだとかなんか名前…………えーっと、侍女は「ハンナ」
そう、「ハンナ」で進めていきます。
すいません。三文字のなんか女の人の有り勝ちっぽい名前は侍女……脳内変換お願いします。時間がある時に誤字報告反映させていきます(したことがある人はご存知かと思いますが、1つずつチェックして反映とかけっこう時間がかかります……見ずに一括反映で、いたずらされる作家さんがいるらしいので、確認作業は必要なのです……しかもそのいたずらがアカウントを消される系とかの悪質なものもあると噂で……)
と、いうわけで、誤字報告はありがたいです。反映がいつになるか分からないですが。ありがとうございます。
ハンナです。
ハンナです。
……ところで、セバスは確定なんですが、お嬢様付きの親しい侍女の名前で覚えやすい名前ないですかね?
侍女頭的なちょっと厳しそうな人はロッテンと決めてるんですが。