境国の主~嫡男だけどなんですか?爵位なんて勘弁してくれ。領主不在の辺境で家族の夢を支えます。~
アヴァンドラ王国の東部に位置する辺境の地。その地を治める辺境伯の当主ジゼノ・ファン・シャルノビアが逝去し、長子であるシルヴァノン・ファン・シャルノビアが爵位の継承をすべきと話が使用人の一部で上がった。しかし、当然ながらその意見に反対する者も出てくる。ジゼノから三つの遺言を預かっていた執事のセルジュはそれに従い、早馬を王都に向かわせ国王に判断を委ねた。まだ幼い彼に領地を任せるのは酷だという判断により、代官を置くことで子息令嬢が十分に成長するまで待つことにした。
しかし、当の本人であるシルヴァノンは爵位を受け継ぐ気など毛頭なかった。
「領主?やりたい奴がやってくれ」
爵位を受け継がない選択をした彼だったが、当主の座を巡る領内の問題から始まり国内、はたまた世界で次々と起こる問題に巻き込まれてしまう。
しかし、当の本人であるシルヴァノンは爵位を受け継ぐ気など毛頭なかった。
「領主?やりたい奴がやってくれ」
爵位を受け継がない選択をした彼だったが、当主の座を巡る領内の問題から始まり国内、はたまた世界で次々と起こる問題に巻き込まれてしまう。