危険運転致死傷罪に『数値基準』が新設へ
今までは自動車運転処罰法の危険運転致死傷罪で処罰する基準が物凄く曖昧だったため、特に危険で悪質な運転行為で人を死傷させても、危険運転致死傷罪とならずに過失致死傷罪となってしまう事件が多々ありました。
世間でも「基準が甘い」とか「基準が曖昧だ」とか「一般的な感覚では危険運転だろう」って、以前から言われ続けていましたよね。
きっと被害者や被害者の遺族としては、絶対に納得することの出来ない裁判の判決結果も、多々あったことでしょう。
それがやっと、危険運転致死傷罪の要件に具体的な『数値基準』が導入されることとなり、2026年7月中には施行が見込まれるようです。
飲酒運転に関しては、これまで『数値基準』が設けられていませんでしたが、法改正後は「血液1ミリリットルあたり1.0ミリグラム以上または呼気1リットルあたり0.5ミリグラム以上のアルコールを保有する状態」で自動車を走行させる行為などが危険運転致死傷罪の対象となります。
高速度運転に関しても、最高速度が時速60km以下の道路においては「最高速度を50km超える速度」という『数値基準』が、最高速度が時速60kmを超える道路においては「最高速度を60km超える速度」という『数値基準』がそれぞれ設けられました。
更に加えて、今回の改正法では危険運転致死傷罪の要件として「その他道路および交通の状況に応じて重大な交通の危険を回避することが著しく困難な高速度で自動車を運転する行為」も追加されましたので、子どもたちが通学している道路や道路が凍結している場合などのケースでは『数値基準』を満たさなかったとしても、危険運転に該当する場合もあると思われます。
確かに自動車の性能は素晴らしく良くなりましたし、様々な安全サポート機能も搭載されるようになりました。
でも肝心の自動車を運転する人の運転技能の方は、残念ながら少しも良くなっている訳では無いのです。
ハッキリ言ってしまえば、運転が下手なのに交通事故が減っているのは、自動車の性能に助けられているだけなのですよ。
それなのに自分の運転技能が高いのだと勘違いしてしまい、自制が出来ずついついスピードを出し過ぎてしまう人が多いのも確かなのです。
しかし10kmとか20km程度の速度超過は、周囲の車の流れに合わせてもあるのでともかくとして、50kmとか60kmとかそれ以上もの速度超過を過失で扱ってしまうのは、やはり変だし異常、悪質な非常識なのです。
飲酒運転だってどう考えてみても過失では無くて、ハッキリした故意で悪質な非常識な行いですよね。
今回の自動車運転処罰法改正で、少しでも危険運転が減ってくれることを期待したいですし、危険運転に対してもっと厳しく取り締まりもしてもらいたいものですね。




