菊さんの家
菊さんの家は隣にあり自分の家から道路を出て1分もない所に存在していた。
相変わらず敷地内に入ると自分の家と同じ見慣れた軽トラにトラクターにそして乗用車がある。
車やトラクターは親が運転するのであろう、それは高校生でまだ免許を持ってない真奈と一緒の環境であった。
真奈の友達である菊さんは同じ女子高に通っていた。
「おはようございますー、菊さんいるー?」
菊さん家の玄関前で挨拶をした。
だが、応答はない。
「おーい、菊さーん」
昔の家なので玄関にチャイムはない。
いや、あることはあるのだが、押しても壊れていて音が鳴らないのであった。
「困ったなー、このまま帰るわけにもいかないし」
他所の家の前で立ち往生するわけにもいかないしどうするか考えた。
「んー、他に行く所もないし仕方ない帰るか」
「おー」
すると家の奥の方から声が聞こえた。
誰かいると思いまた声をかける。
「菊さん?」
「うおー」
声はするが人の姿がない。
このまま他所の家に上がるのはいけないが、もし倒れて動けないとするならば助けなければならない。
「菊さん?上がるよー」
菊さんの家に上がる真奈。
すると、そこで見たのは異様な光景であった。
「菊さん?って、えっ」
「よっ、稲の種まき」
そういって見せたのはいわゆる真奈の家で先程までしてた稲の種まきのおもちゃであった。
「って、おもちゃかーい!」
菊さんは種まきのおもちゃを強調して一緒に遊ぶか提案した。
「真奈もする?」
「するするってしないよ、それよりうちの種まき手伝ってくれない?お母さんと2人じゃ終わりそうになくて」
「んっ」
真奈のお誘いに菊さんは手を差し出し声を出した。
「なにこの手」
「貸し出し料」
「有料かよ。あぁ、家に種まきの歴代フィギュアあるんだけどなー、しかも電池入れたら動いたり」
「ぐっ、その手には乗らない」
「フリマアプリでも高額なレアのフィギュアもあるんだけどー」
「ピクッ」
「あの公式の稲種ピクサーのサイン入りもあってー」
「手伝わせていただきます」
食いついた菊さんを見て真奈はガッツポーズをした。




