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始まり

「真奈ーっ、起きなさーい。朝よー」


「うおっ、平気で娘の部屋入ってくんなー」


20XX年、とある埼玉の田舎町。

母親である千鶴とその娘である真奈が住んでる一軒家があった。

ごく普通の一軒家だが少し違う。

トラクターがあり田植え機があり軽トラがある。

そう、農家なのだ。

2人は代々続く農家として農作物を生業にしていた。


「今日も農協の集会?」


「そう、役員が変わったとかでその説明らしいわ」


「大変だね、ん? じゃあ、今日の稲の種まき私一人でしないといけないの?!」


「そういうことになるわね」


千鶴は片手でごめんなさいのポーズを取った。


「まぁいいけど、早めに帰ってきてね。あれ一人じゃできない仕事なんだから」


「分かってるわよ、大好きな娘のため、秒で帰ってくるわ」


「そこ、愛が重い」


冷静に真奈は突っ込んだ。


「まぁ、どう考えても1人じゃ難しそうだし、隣の家の人を誘って進めておいてね」


「はいはい、私はお母さんと2人きりでしたかったんだけどな」


「何か言った?」


「別に」


いつも通り漫才してると会議の時刻となった。


「ほら、集会始まるよ。いったいった」


「はいよ」


千鶴は外に出ると軽トラに乗り込んだ。


「じゃあ、行ってくるわね」


「早く行けー」


聞く間もなく、千鶴はビューンと車を発進させた。



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