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"疑いと嫉妬"一条柊目線

たまに楓が本当に俺を好きなのか不安になる。

普段からイチャついているとは、思う。

だが、付き合う前から考えたらさほど進歩したようには見えない。

勿論、恋人どうしがすることがまるっきりないわけではない。

もっとあっても良いんじゃないか?

一緒に居たいと思ってるのは俺だけじゃないのか?

めちゃくちゃ心配だし不安なんだ。

「一条先~輩~!今年も生徒会長やりましょうよ!」

今年の副会長に選ばれた二年の奥原はるかは俺の腕にしがみついた。

「俺今年受験。」

俺は彼女を無視して歩いた。

「一条先輩なら大丈夫ですよ!両立できます!私も居るんですから!ね!」

しがみついてくるなら楓が良かった。

「一条先輩!」

俺が溜め息を吐こうと思ったその時、俺は後ろから蹴りをくらった。

「なにすっ………楓?」

後ろに居たのは少し怒った顔をした楓だった。

「えっ?何で居んの?」

まさか俺を向かえに?

「むこうでの今年の生徒会長をすることになりました。よろしく。」

「えっ?生徒会長を楓が?」

「悪い?」

「何で蹴り入れてくるほど怒ってんの?」

楓は今度はショックを受けた顔をした。

「えっ?ご、ごめんごめんごめん。マジでごめん。」

「何で私が怒ってるか解んないんでしょ!何で謝るの?心がこもってない。」

楓は悲しそうに見える。

「だって、楓をそんな顔にしてるの俺だろ?謝るからそんな顔するな。」

楓は少しうつ向くと言った。

「わ、私だって嫉妬ぐらいするんだから!ほ、他の子とイチャイチャしないで!」

言いながらみるみる赤くなる楓より、俺はさらに赤くなったに違いない。

「お前………にやけるだろ。」

「わ、私は怒ってるんだからね!」

「去年の今頃は彼女出来ても遊んでくれとかほざいていたのに、今は嫉妬までしてくれんの?ヤバイにやける。」

俺は口元を掌で押さえた。

「に、にやにやしないで!怒ってるのに~!」

「無理、嬉しすぎる。このまま家に連れて帰る!」

「………ひぃ様今日の私は生徒会長として、挨拶に来てるの!だから無理。しかも、まだ怒ってるからね!」

「なら、俺も生徒会長として挨拶されてやる。それに、どうしたら機嫌がなおるんだ?」

楓はムッとしたように言った。

「ひぃ様の腕は私の定位置なの!無神経!」

「ごめんな。マジで反省してる。」

その時、声をかけ辛そうな顔をした京矢があらわれた。

「痴話喧嘩中申し訳無いのですが、西田さん。八尾さん達待ってますよ!」

「京矢君今日泊めて!」

「良いっすよ!」

楓は京矢の後ろに隠れた。

「こら京矢!この数井の回し者め!楓を返せ!」

「訳が解んないっすけど西田さんは全力で守ります!」

京矢は力強くそう言った。

「スミレちゃんに京矢を俺にくれって言ってやる~!」

「マジで止めてください!笑顔でどうぞって言われそうだから止めてください!想像しただけで泣きそうだから止めてください!西田さんごめんなさい。俺はスミレが一番大事です!」

俺は京矢を仲間につける事に成功した。

「裏切り者~!」

「京矢!俺が生徒会長またやってやるから、八尾達に楓はもらってくって言っといてくれ!どうせ、あっちは知り合いしか居ねえだろ?」

「そうっすね!八尾さんに二階堂さんに五島さんに西田さんみたいでした。」

「了解。じゃあ後は京矢にまかす!」

俺は楓の手を握った。

「許してもらえるまで何でもするから、帰るぞ。」

「………何でも?」

楓はしぶしぶ俺の手を握りかえした。

去年の俺が妄想すら出来なかった楓の嫉妬に俺はにやにやを押さえきれなかった。

何だか楓の気持ちを疑ったことを少しだけ後悔した出来事だった。

もー、バカップル………

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