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わがまま女神の開拓誌 ~自分の島を観光地にしちゃおう!!~  作者: 青衣
第3章【火曜の火山《燎煉》】
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この地は鳴動する

見よこの甘い甘い空間を!!

 天然の熱湯風呂も堪能し終え私達は寝泊まりするお部屋へと案内されたのだが、本当にここは職場なのかと疑ってならないほど綺麗な部屋に連れてこられたが夢じゃないよね?

 智美の自室と言われるならこんな豪華な部屋は納得するんだけど、本人いわく違うと言い張るばかり。

 発電所はいつも溶岩や油まみれの職場なものだから1日足らず居ただけで寝泊まりする部屋もあまり綺麗じゃないんだろうなぁって勝手にイメージしちゃうほど燎煉に対する清潔感への印象が植え付けられて、なんと言うかこれを見たら智美に謝りたくなるのも無理はないかもしれない。


 簡単に言うなればホテルの超高級なスイートルーム並の豪華な部屋という事しか言い表せそうにないんだ。




 ……しかしここは本当にここ発電所なんだよね?




 過酷な世界にある美しき憩いのオアシスとは実にこういうものなのだろうか?

 ちなみに燎煉の南部には砂漠が広がってるらしいから暇があったら見ておいでとは智美に言われてるが正直暑すぎてこの姿じゃなければ行く気にもなれないし、第1に靴が砂まみれになるから結論としては行きたくないのだが……。


 さてさて眼前にはふかふかなよく眠れそうなベッド、大きなテレビ……常に冷たい水がたくさん飲めるウォーターサーバー。

 何を隠そうここは宿直室とのことで、従業員が1日いっぱい家に帰れない代わりにせめてものくつろぎを提供するとは、なぜか智美らしくもないような気がするが彼女の性格上なら仁義に熱いというのであれば納得だと思うよね?


 でも宿直の担当は必要不可欠なのには理由があって、発電所は精密な機械もある。

 深夜に何かあったら従業員がすぐに対応できなきゃならない。

 そのため常に数人は存在するのだが、宿直室は1部屋じゃなく何部屋もあり、もしものために1つのグループで対応できない大がかりな対応が発生時のために何グループか寝泊まりしていると言うシステムだ。

 事実これに関しては危険な仕事だし、実は時間外と言えど職場に縛り付けてる以上はこの時間も労働に含まれてるというからすごく美味しいと言ってたが……私は遠慮しておく、万が一の可能性を考えると怖いってもの。


「非常事態はほぼないと思うけど、別に気にしなくてもいいからね? と言うか起きたとしても何もアンタ達にできないからゆっくり休んでても構わないわよ?」


 1年に何回かガス漏れだの何だのが深夜に発生し大忙しになるらしいが、ほぼそうなることはないから安心してくれとは言われるがそう言われると今日にぶち当たるってオカルトはよくあるよね。


 でも智美の言う事も一理ある。

 ガス漏れしたって結愛と私と瑞穂の3人で突然パイプ修理しろって言われてできる?

 答えは無理、直し方すら教わってないんだからこう言うのは無視した方が良いんだろう。


「じゃ、明日は9時までには従業員食堂に集合すること。 それじゃ、素敵な夢を。」


 そう言い残すと智美は部屋の扉を閉めて出ていってしまう。

 あとに残った静寂な食う木賀なんとも言えないがとりあえず荷物は置いておくとしても、皆反応が困ってしまうほどの豪華さにはまさに圧巻としか言い表せそうにないかもしれない。


「あぁーっ、冷蔵庫にジュースがいっぱい入ってるわっ!! 飲んでいいのよね、いただきまーすっ!!」


 さっそく冷蔵庫を絶賛物色中の結愛が飲み物を発見したようだがサービスしすぎでしょって逆になにか裏があるんじゃないかって怖いほどに思えてくる。

 本当になにもないんだろうね……この仕事の裏に。


「こんなの修学旅行以来だ……ともあれ電波もあるし、動画も見放題。 私はしばらく楽しむとしようかなぁ?」


 瑞穂はベッドに飛び乗ると端末で動画を楽しむが、私はまだ休むことを許されてる訳じゃない……日課の大切な書類等の製作をしなきゃどうにも今夜も寝れそうになくてね。

 2日ぶんまとめて作ろうと言う気にもなれないから毎日忙しさに追われて作るのが好きな変人にでも私はなったんだろうなぁ。


 私もベッドに腰掛けようとした時だ……【ソレ】は忘れた頃にいつもやって来るものさ。
















 ……ズゴゴゴゴゴッッ!!




【ピロリロリーン!! ピロリロリーン!!】




 瑞穂の端末と私の端末が突如として激しいアラートを鳴らして警報を撒き散らす。

 震源地が近すぎて何の効果も果たしてないがな……。


「きゃあっ、大きい地震よっ!!」


「わっ、相当大きいですよ……震度5強はあるかも。」


 ウォーターサーバーの中の水が激しく左右に揺れているのがわかり、その揺れの激しさが物語るが家具は微動だにしないから心配することはない、さすがに当たり前のように固定されてるわけだ。

 それもそのはずここは七刻の火山地帯のど真ん中、地震なんて毎日起きてナンボの世界だから家具はキッチリ固定されて倒れて怪我をするなんて事はここじゃ考えられない……けど大きな地震と言うのはさすがに慣れていないと恐怖を覚えるレベルだな……ははは、少し怖くて苦笑いが。




 いや待て……ここに来たときに来た通路はほぼまっすぐ、智美が出てから30秒程度だが前の曲がり角までは1分程度真っ直ぐな廊下が続いてたはず!!

 なら智美はまだ視野圏内に居るはずッ!!


「智美っ、大丈夫!? こっちは大丈夫だ。」


「あらぁ~、何かあったの?」


 私は智美に安否を伝えようと扉を開けるとその音に彼女も気がついてニッコリと手を振ってくれた。

 いや、そうじゃない……そうツッコみ入れたかったけどさすが燎煉の女神の智美だ、地震5強の地震すらなんともなかったかのように歩いているとは恐るべしと言うべき絶対的な存在だと改めて認識せざるを得ないと思った1日である。

地震怖い

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