フレアでバーンにファイヤァアアッ!!
さてまた別なところに飛ばされたけど
さぁさぁ命のかがり火を燃やそうじゃないかッ!!
荒ぶる炎を心に宿した私達は誰にも止められやしない、うかつに止めようならヤケド……ヤケドで済むかな?
それはそうと智美がこの仕事でやるべきことをしろと命じた……心を揺さぶって激しく掻き立てる。
「溶かし尽くしちゃうわっ!! 【火曜魔法・メギドプロミネンス】ッ!!」
結愛の指先から絶えず炉に送られるのはもはや炎の領域を超越したプラズマ状の波動。
激しく音を散らしながら、膨大な熱源を供給し続ける。
まぁ、結愛1人居れば戦力的には充分過ぎるから実質私はお払い箱だがそれじゃ意味がない……煉瓦ブロックを作るよりこっちの方が効率が良いし、結愛の暴走の歯止めを付けられるからだ。
それはそうと部署変更して次は延々と鉄の延べ棒を製作する仕事を割り振られたが、こんなに熱くたぎるものを見せつけられたら私だって黙って見ているにはあまりにも身体に悪すぎるんだ……衝動が押さえきれなくなって暴発しそうな辺り結愛より私の歯止めが欲しいけど。
まったく、燎煉の民っていうのは心が高鳴りすぎて気が荒ぶって手がつけられないというのは実際に立場に回らなきゃわからないものだ。
わかるだろう? 火照った身体をキープしようと激しく常に動きたくなる欲望ってものがさぁッ!!
「燃やし尽くしてやるっ……火花散らして光らせなッ!! 【火曜魔法・ビッグバンエンド】だッ!!」
私も炉に特大の炎をありったけ放り込んでやったのさ、女神様2人がかりの超絶贅沢な製作行程はどう?
見るならお投げ銭くれたって別に構わないけどね?
さてさて、鉄は熱いうちに打っておくのが鉄則。
この赤熱した鉄は柔らかいから早めに鍛えて叩けばどんな形にでもなりうる、ならば……ならば、ん!?
炉の反対から出てきた鉄の延べ棒を持っていく従業員がようやく到着したんだけど私は目を疑ったんだ。
それは見覚えのあるどこにでもいる女子高生……だったはずなのに、髪の毛は緋色で狂喜に溺れた赤黒い瞳でこちらを見つめては不敵そうにニンマリ笑って見せた。
……智美も悪だねぇ。
まさか瑞穂に洗礼をするとは大したもんだがそれに耐えた彼女もまた大物だよ。
洗礼っていうのは要するに七刻以外の人が来たときにその土地などに耐えられるように身体に【曜力】を意図的に注入することを指すのだが、基本七刻に誰も来ないからあまり例はないから成功報告なんて聞いたことがなかったがそのまさかだったらしいね。
じゃあスクナミコや鍵人はどうなのかと言うと、元々個人的に並外れた能力を持っているから別に彼らたちは極寒だろうか灼熱だろうが耐えうると判断できるから仮に燎煉に送られてきたところで洗礼したって意味がないようなもの。
でも瑞穂は違う、どこにでもいるごく普通の娘だから灼熱に放置されたらそりゃ干物になるからやるしかなかったのかもしれない。
あぁ、お気の毒に。
「ハトが豆鉄砲食らったような顔しちゃってどうしたんだい2人とも……あぁ、私なら智美さんにコッテリなにやら怪しい儀式されてこうなっちゃってね、おかげさまで……よっ、この延べ棒貰っていくよ?」
1本で30キログラムはありそうな延べ棒を左右の肩に2本づつ担ぐが、これはこれで興味深い。
火曜の力を使うと全体的に筋力が爆発的に延びるというのは聞いたことがあるが相変わらず私の腕は細腕だ。
ためしにそこら辺にあった猫車を持ってみたが右手の1本でヒョイッと持ち上げられた。
片手で……しかも持ち上げたままその姿勢で微動だにしないほど。
「じゃっ、また来るよ?」
トータル120キログラムのモノを肩に、そして小走りできるとは智美も彼女をとんだゴリラ人間に改造手術したものだよなぁ。
いや、実際手術した訳じゃないが……曜力を生身の身体に入れるというのは実際かなりの激痛らしい。
過去に1度成功例の一般人の男性から聞いた話だが口から泡を吹いて失神するほどの痛みだって断言をしていたと思い出すと、瑞穂も同じ地獄を耐えたと言うなら相当心も強いのだろう……やはりただ者じゃないのか?
となると昼御飯のあとに拉致されたときだろうか、それでも1時間で痛みが和らいで動けるようにまで身体に馴染むとは案外適正があったんだろう。
「ねーねー、暑さに強くはなったけどさー……喉の乾きは弱いまんまだよね。」
「そう思ってエナジードリンク大量に買い置き……って、温くなってる。」
そこら辺の棚においておいたんだけど冷蔵庫が欲しいと思えるけど、こんな暑い部屋に耐えうる冷蔵庫なんて無いとは思うが。
生ぬるいエナジードリンクでチャージしたらもう少しは頑張れるだろう……たぶんね。
エナジードリンクの飲みすぎに注意




