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亡霊に取り憑かれた王女  作者: 曉月 栞


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クララとサニーとの再会

 「ですから!!無理はしないと仰ってたじゃないですか!!」


 リアは再会したクララに、半泣きの状態で叱咤されていた。


 リアはマーシューブの民達とジョナサン号を岸に着けた後、事情を説明してクララとサニーを迎えに行った。丸一日は戻らないと覚悟していたクララは、予期せず現れたリアと複数の男に悲鳴を上げて驚いた。半日も経たずしてリアに会えたことに歓喜し、リアを抱きしめながら泣き崩れ、その後は男達の手引きによって比較的なだらかな道程を移動した。見通しのいい海岸へ案内された後、温かいお茶と共にほっと安堵の息を吐いたところだったが、状況を知るにつれてクララのこめかみはピクピクと動き始めた。

 

 「何度も仰いましたよね!?偵察だけして戻って来られると!!」


 「だ、だってさ、今すぐ戦わないとこの人達全員死んじゃうところだったんだよ?」


 リアが助けを求めるようにマーシューブの民を振り返ると、彼等は砂地に穴を開ける勢いで地に額を付けていた。


 「それにしても!!」


 「クララ、戦いの中ではそういう一瞬の判断が必要なことってあるんだよ。」


 サニーがあっけらかんとした口調でクララに笑いかけた。


 「ですけど!!リア様はご自分の立場を全然分かってらっしゃらないんです!!」」


 「そうかな?でもリアが戦わなかったら、今ここにいる人達は皆死んじゃってたんだよ?クララはそれでもいいの?」


 「え……?そんな……私は…………。」


 クララはマーシューブの民達を見た後、唇を震わせながら顔を覆った。


 「そんな……そんな……私…………!!」


 「分かってるよ、クララ。」


 サニーは泣いているクララを抱き寄せた。


 「クララにとってはリアが一番大事なんだもんね。それが仕事だからね。」


 「ううっ…………!!」


 リアは抱き合っている二人を眺めつつ、こいつら随分仲良くなったなあなどと思いながら指示を飛ばした。


 「サニー、悪いけどクララをその辺の小屋で寝かせてやってくれないか?お前も私もちょっとはウトウトしたと思うけど、クララは一睡もしていないだろう。」


 「そうですね。」


 「この島にはもう敵はいない。クララに付いててやって。」


 「うん。」


 クララはサニーに促されると、抵抗するまでもなく立ち上がった。覚束ない足取りで、サニーに支えられながらヨロヨロと砂浜を歩いて行く。

 

 そんな二人をリアは見送っていたが、眼光にピカリと光が射すと、鋭い眼でマーシューブの民を振り返った。






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