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八百十六:泰子さんの話(713) ★中小企業か零細企業か(5)

八百十六:泰子さんの話(713) ★中小企業か零細企業か(5)


 因みに興味深いことに、間接部隊の何人かが様々な自己側の理由で(=中にはセクハラもあった:私がやった訳ではない、誤解の無いように念のため)辞めた事があった。けれども後になって、10人中8人が「(ウチへ)戻りたい」と言って来る。


 更には古参の社員の中には、「転職してウチの会社に来ないか!」と大企業に勤める自分の子どもを引き抜こうとする社員までいる。親子で転職勧誘とは、これら客観的データから見ても、働き易い職場なのだろと思っている。


 しかしながら、そんな事を言いながら、ウチをながめて、やっぱり就職先は小企業・零細企業がベストか、と早とちりをしてはいけないと思う。中小企業に対しては一般に要求される社会的規範が緩いせいもあり、経営者の考えが反社会的であったり、儲け優先で社員を使い捨てたり、脱税に熱心であったりして、経営のまずい会社も多い。残念ながら、実情は玉石混交である。中小零細へ職を得る場合は、慎重に選ぶべきだろう。


 経営者が悪人というより、利益確保が普段から不充分だから、つまり儲かってないから、背に腹変えられずついそうなるケースが多い。普段から「儲けを充分に得る」のは単純な事のようだが、衣食足りて礼節を知るの言葉がある通り、中小企業にとって「特に大事」な点で、身を正す上でも正義中の正義なのである。


 対して大企業は、特に老舗の会社ではそんな心配がなく、社員として入社してハズレが少ない。けれども案外と落とし穴があるから注意すべきだ:入社すると組織内の一つの課(或いは係)へ配属される。そこの上司が良くも悪くも貴方の運命を決める。大企業の一つの課は、社員数も含めてサイズとして先の中小企業と同じで、課長が中小企業の社長に相当する。その人格の当たり外れは、中小企業の社長の当たり外れと、実は同じだ。


 お分かりだろうか、大企業に入れば心配無いと一応先に書いたが、実は中小零細企業へ入るのと「殆ど同じ」選択なのである。世に天国は無く結局のところ、選ぶべき職場は会社のサイズではなく、その人の生き方が大事で「自分がどう生きたいか」を問われる。


つづく

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