↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法がある異世界を魔力無しで生きるには  作者: リケル
第一章 冒険者になる勇者
40/146

四十話:手がかりの先には

やっと投稿出来たと思ったら一ヶ月かかっていたとは・・・

これからまた、なるべく早めに投稿していきたいです。

 

 森に入ってからここまで、ゴブリンをはじめとして全く姿が見なかった魔物だが、魔力の痕跡が作る道を辿り始めてからは驚く程出会うようになった。

 大体3分に1回くらいの頻度でヴァニラの索敵に引っかかる程、ここには何故か魔物がいるみたいだ。

 しかし数はせいぜい二、三匹くらいと最初に出会った群れよりは多くは無いので、主にレナとケントが先制攻撃で難なく蹴散らしているが、如何せん遭遇頻度が半端ないので討伐体数がとんでもない事になっている。

 それだけなら一旦引き返したり休憩した方がいいのだが…俺たち以外の誰かが居る事を示す、戦闘をしたような跡が所々に存在し、それが進む方向と一致している。

 …この道を進む事は間違ってないはずだがはたしてローランさんは大丈夫だろうか?

 そんな不安を抱えつつ、テリア隊となるべく急ぎで進んでいく。


「よし、次は右…二時の方向。」


「足音は…しないです。」


 若干疲労の色が浮かび始めたメンバーを先導しつつ、進む。

 ちなみに急ぎ足なのは彼らにとってで、俺にとってはあまり疲れない速度だ。

 これがステータスの差なのかと、今更ながらに考える。

 本人が見つからない上に所々で戦闘をした跡があれば心配にもなるのは分かる。

 そのせいか皆が焦ってきてるせいか先に急ごうとそわそわしてるし、休憩中も周りを警戒してあまり休めてない。

 そこの所で俺は先導をしてるのもあって常時SPを使うから遠慮なくリラックスさせて貰ってる。

 シュルツ村からトーワの町に来る旅の途中で気づいたけど、SPは残量が少ない時より多い時の方が自然と回復する量が多い。

 正確にはSPの量が一定割合まで減るとガクッとSPの回復量が段階的に下がっていく。

 ついでに精神的影響も出始める。

 だから減らさない様に休んでるっていうのが正しいだろう。

 かなり節約して使っているのもあるが、おかげで現存しているSPはまだ9割を切る程度にしか使ってない。

 下手に減らすといざという時の行動に支障が出るしな。


「おい!本当に大丈夫なのか!」


 …疲れてきてからめっきり口数が減ったケントはさっきからこんな調子で不満をただ叫ぶ。

 ちょっと前までは多少フレンドリーな感じになっていたのだが、すっかり逆戻りである。

 あいつは不機嫌になると周りに当たるタイプなんだろうか?

 ってかお前も何かしろよと言いたい。

 犬っぽいし、匂いで追えないのか?


「確かに…次は左、11時の方向ね。」


 まぁ、面倒なので相手にせず適当に流し、淡々と道案内を継続する。

 でも確かにさっきからあっちへフラフラ、こっちへフラフラと辿っている道のりは真っ直ぐと進んでいない。

 別に先が行き止まりでもないのに、急に方向がどこか違う方に変わるのだ。

 深く考えてもしょうがないのだが、何かものすごく気になる。

 そもそもローランさんが居なくなった理由だってわかってないんだからな。

 それと関係あるんだろうか?


「足音…?」


 それからまたしばらく歩いていると、ヴァニラがやや疲労が滲む声でボソリと小さく呟く。、

 必死に耳をピコピコと動かして、音を探り…そしてピンと音が出るくらいに耳を立てて


「何か争っている音がします!」


 全員の視線がヴァニラに集まる。


「…恐らく、当たりです!」


 その言葉に小さくガッツポーズをする。


「争ってるって事は…急ぎましょ!嫌な予感がするわ!」


「おう!ゴブリンなんて蹴散らしてやるぜ!」


「あぁ!行こう!」


「そこまで案内お願い!」


「はい!みなさんこっちです!」


 そして各々すぐに戦闘に入れるように陣形を組みつつヴァニラを先頭に進んでいく。

 時々丈の高い草に足を取られそうになったりするけど、俺以外はそんな事にあまり気を取られている様子もなくガサガサと大きな音を立てながら進んでいく。

 むしろ駆けるように進んだ先にいるであろう音を聞いて警戒しているであろう魔物(ゴブリン)達に注意が向いている。

 で、しばらく進んだ先では案の定待ち構えられていた。

 ゴブリン達が横一列に並んで進行を遮っている。

 何はともあれまともに相手なんかしていられない、明らかに時間稼ぎだ。


「このまま突破するぞ!肉体活性(ブースト)!」


 一番槍よろしく、ケントが水を得た魚の様に生き生きしながらヴァニラの前に出て、今までの戦闘と同じ様に敵陣に突撃を繰り出す。

 その手に持っている剣を振るうと一気に数匹程まとめて吹き飛んでいき、通った後はそこだけぽっかりと穴が空いたようにゴブリンの列が崩れ去る。

 この光景だけ見ると、ケントが無双してる様に見える。

 こういう時に思い切りよく先陣を切るって…なんか主人公っぽくて良いよなぁ…なんて思ったりする。

 きっとこういう所に他の三人が惹きつけられているのかもしれない。

 なんて事を考えながらケントがゴブリンをなぎ払って作った道を急いで駆け抜ける。

 ゴブリンの妨害を突破した先は空から光が差しており、森の中でも小さく開けた所のようだ。

 そして先陣を切って若干息が上がっているケントが剣を構えて正面にいる魔物、オーク達と対峙していた。

 その内数匹は体格がよかったオークファイターとは違い、明らかに脂肪たっぷりで見せかけだけのボディ…まぁ普通のオークだ。

 それで、保護対象と思われる女性がどこにいるのかというと、オークうちの一匹に肩で担がれていた。


 …あれは生きているのだろうか?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。