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第196話 ピンと来ない

 伯父様が新国王になられた。


 それは、よーやくだから……めでたいことではあるんだけど。



「……のどかだよねぇ?」

「王太子が長かっただけで、公務はほとんど引き継いでたらしいし?」

「今更、特別じゃないもんね?」

「ねー?」



 サリー姉とのお茶会で、そんな会話が出ちゃうくらい。


 セルディアスの国全体で、お祝い事はされてても……私たちにとっては、特に何にもない。


 式典は出たし、身内でお祝いも終わった。


 それ以外、特に何にもしてない。


 刺激があって欲しいわけじゃないけど……伯父様がほとんど国王の仕事してたから、お祖父様が退位してもお祖母様とのんびり離宮で過ごされている以外ないもん。



「……でも、そうね? あたしがちっちゃい頃はチャロナ様たちが色々頑張ってくださっていたし」

「それは聞いていたけど」



 娘の私が産まれる前は、お母様がまだ成人式を迎えた後で……内乱も起きかけたとか色々あったんだって。


 それが落ち着いた今は……そこから十年ちょっとしか経っていないって、メイミー小母様から講義で聞いてはいるわ。


 でも、私が生まれてから大きな事件とかなんにもないように、お父様たちが頑張ってきた……。で、いいんだけど。



「でも……支援活動も落ち着いたし」

「お互い婚約者もいるし」

「勉強は頑張っているし」

「マナーやダンスレッスンもしてるけど」



 なんか……刺激がなくてつまんない。


 簡単に、お互いの婚約者に会えるかと言えば……まあ女の子側から会いに行くのは、ちょっとはしたないイメージがあるようなので。


 用事もないと行きにくい今って……何して暇つぶしすればいいんだろう?



『じゃあ……あたしの課題、応えてくれる?』



 ふわっと聴こえた声は、どこかで聞いたかのように可愛らしいもので。


 サリー姉とキョロキョロしたら、いつ居たのか真っ白で可愛い女の子が宙に浮いていたの!!?



「え!?」

「あれ……貴女、は」



 随分とお久しぶりに会う気がするけど……たしか、シア様?


 ウルクル様よりも、もっともっと高位の神様だから……全然姿が変わってない。でも、たしか三年はお会いしてなかったよね??

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