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第118話 姉と弟みたいなのが(サリー視点)

お待たせ致しましたー






 *・*・*(サリー視点)









 ミラクルを男の子として、意識したことは……正直言って、なかった。


 可愛いし。


 天使だし。


 あたしにめちゃくちゃ懐いてくれてる天使天使。


 と言う愛でてる対象ではあったけど、男の子には見てなかった……なかったからなんだけど!!



(ちょっと……かっこいい)



 あたしの返事を聞きたくて、きゅっと引き締めている表情は可愛いはずなのに……かっこよさを感じるの。


 それを見るにつれて、胸がドキドキしていく。このときめきがわからないくらいほど、あたしは子どもじゃない。ちょっと大人に近い、ところだから……わかるもん。


 今になって、天使だと思って可愛いがってた男の子が本当の『男の子』だって理解したんだって。



「……サリー姉」



 姉と慕ってくれてるから。


 幼馴染みだから、って言うのもあるって言いたいけど。


 ブルーアイから伝わる熱は、子どもでも『本物』だとわかった。わかり過ぎて、気持ちが焦げるくらい強い。



(えぇえ……勢いで答えていいの?)



 気持ちもあやふやなのに、ミラクルの気持ちに応えていいのだろうか。


 そりゃ、婚約の貰い手のない令嬢ではあるからチャンスでも……こんなきっかけを受け入れていいの?


 年下だけど、可愛いと思ってた男の子に好意を持たれて嬉しくないわけがないのに……少しずつときめきから締め付けられるような感情が芽生えてきたんだもん。


 こんな、一瞬の出来事で恋って生まれるの?


 リーシャも、セシルにこんな感じになったの??



「……あたしはいないけど」



 けど、素直に言えないからこんな言葉を口にしちゃった馬鹿馬鹿馬鹿!!



「じゃあ……僕、立候補していい?」


「え?」


「僕、好きだよ。サリー姉のこと。女の人として」


「えぇえ!?」



 自分で言うのもなんだけど、こんなお転婆女に恋したって勿体なくない!? こんな天使の男の子が!!


 あたしが驚いていると、ミラクルはきゅっと手を握ってきた。



「ほんと……だよ。僕は、サリー姉が大好き」


「い、いやいや!? あたしなんかよりももっといい子いるじゃん!?」


「嫌だ。サリー姉がいい」



 こんな……こんな積極的な天使を今まで見たことがあっただろうか。


 可愛いのに、かっこいいだなんて……い、いいのかな?


 今になって、好きになっちゃっても。勢いで好きになっちゃっても?


 頭の中がぐるぐるしてきたけど、あたしの行き着いた答えはすぐに出てきた。



「よ……喜んで」



 お受け、しますと……答えちゃった!


 そう言ったら、背丈の関係でお腹に抱きついてきたけど……めちゃくちゃふんわりしたいい匂い!? 男の子なのに凄いわ!!


 とりあえず、しばらく抱き合ってたらセシルが出てきておめでとうと言われ(見てたのか)、転移魔法でミラクルの方のお屋敷に連れてってくれ……その勢いで婚約の手続きをするにまで至った。


 けど、後悔は全然ないわ!!

次回は金曜日〜

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