研究会との接触
「お会いできて光栄です、パメラ第一皇女殿下。殿下が僕たちの活動に関心をお持になってくださるとは思いませんでした」
「こちらこそ興味深い研究素材を見せてくださった皆様に感謝していますわ」
学園内のある部室で、パメラは初対面の生徒と挨拶を交わした。
ここは『アルトヴィア正しい歴史研究会』の部室だ。パメラは彼らのことを知るために直接彼らと連絡を取ることにした。彼らは何の疑いもなくパメラを部屋に案内した。アレクが護衛として同行することも快く承諾した。部室に来てはお茶と茶菓を出し、二人をもてなした。パメラはアレクの毒見の後、少しずつお茶を飲んだ。
部室にはかなり多くの生徒がいた。パメラは笑いながら彼らと挨拶を交わした。しかし彼女の頭は彼らの姿を素早く記憶し、記憶の中の各種顔と対照した。社交界で一度や二度見た顔もあったが、たかがそのようなものを探そうとしているわけではない。
「私たちが研究する歴史はいろいろあります。どれが一番興味深いですか?」
パメラは部員の説明と紹介を微笑んで聞いた。彼らが研究するものは種類も多く、内容も充実していた。しかし、やはり最も目立つのはティステに関する内容だった。パメラはひょっとしたら自分が皇女だから隠すのではないかと思ったが、どうやらそれは杞憂だったようだ。
さらに、彼らはティステに対することを先に積極的にアピールしていた。
「テリベル公爵は確かに罪人なのですが、令嬢のティステ様が父に同調したのか。どうやらこの部分が怪しいということです。ティステ様が学園で犯したという悪事のいくつかは確かなアリバイがありました。それでも裁判ではそれが受け入れられませんでした。おかしくないですか?」
彼らの意図が読めなかった。今考えられるのは、まるでパメラを説得しようとしているようだという程度。これが演技なのか、それとも自分が先に接近したせいで彼らの計画が変わったのか、パメラはよく分からなかった。
パメラはひとまず相づちを打つことにした。
「言われてみれば確かにそうですわね。特にこれとこれは確かに有罪の根拠が貧弱です」
「! わかってくれるのですか!」
彼らの顔色が明るくなった。彼らは興奮してあれこれ話し始めた。ティステがどんなに立派な人だったのか、彼女は決してこのような悪事を犯す人ではない、そんな話だった。パメラはそれを一つ一つ聞きながら心の中だけで考えた。
……妙だね。
彼らはあくまでも今の世代の生徒。それにもかかわらず、ティステに対する彼らの態度は奇妙なほど確信に満ちていた。実際、彼らのほとんどはティステが処刑された後に生まれたにもかかわらず。彼らの中で一番年上の人がティステ処刑当時、赤ん坊だった程度だった。
ティステを知るはずがない人たちがここまで言うほどなら、答えは限られている。
「一つお聞きしてもよろしいででょうか」
「はい、何でも!」
「貴方方はなぜそこまでテリベル公爵令嬢をかばうのですの? 論理的に疑問を投げかけることは理解できますわよ。でも貴方方はまるでテリベル公爵令嬢に直接会ったかのように話していますの」
もちろん答えにくいのなら答えなくても大丈夫ですわ、と話を締めくくるのは忘れなかった。表情も単純に疑問を示しているように見えるように努力した。そのおかげか、彼らは少し戸惑いながらもパメラを疑っているようではなかった。だからといって、すぐには答えなかったが。
そうするうちに一人の少年が決心したような顔で口を開いた。
「僕たちはティステ様をよく知っている方々からあの御方の真実を聞きました」
「よくご存知の方々?」
「はい。あの御方を一番近くで補佐して見守っていた方々です」
彼はそこまでしか言わなかったが、パメラはそれだけでも誰のことなのか見当がついた。
可能性は二つ。一つ目はティステと何の関係もない者が適当な言葉で騙した可能性。そして二つ目はティステの学友をはじめ、彼女と実際に近かった者たちだろう。特に二つ目の該当者の一人であるエルヴィン・カーライルは、学園の教師として在職している。
パメラはこの研究会の背後にカーライルがいる可能性を冷静に検討した。
「あの方々は処刑前後にテリベル公爵令嬢を救おうとしていたのですの?」
「処刑前から訴えていましたが、当時は王家が徹底的にその方々を弾圧し抑制したと聞きました。処刑後に声を出すことができましたが、その時はもう遅かったのです」
「処刑後に声を出したなんて……それでも無事だったんですの?」
「幸いに大きな災いには遭いませんでした。ティステ様はもう亡くなった後で、その方々の声は世論を変えるには足りませんでしたから」
「よかったかどうか微妙ですわね。災いに遭わなかったのは幸いですけど、結局力不足で望むことを成し遂げられなかったのですから」
「……そうですね」
パメラは微笑んだ。できるだけ彼らに友好的に見えるように。
「私もこの研究を手伝いたいですの」
「大丈夫ですか? ティステ様の処刑は……」
研究会の少年が少し戸惑いながら尋ねたが、パメラは堂々と頷いた。
「過ちがあるなら正し、返すことがあるならきちんと返せ。父上の教えです。たとえ父上がされたことだとしても、間違ったことがあれば正さなければなりません」
「……そうですか。ちょうどいい機会があります」
研究会の少年が意味深に言った瞬間。まるでそれが合図になったかのように、突然強烈な眠気とめまいがパメラとアレクを襲った。
「……!?」
「パ、パメラ……!」
アレクはパメラに手を伸ばしたが、その手が届く前にアレク自身が先に倒れてしまった。
パメラはうまく動かない目を必死に上げた。研究会の少年が面目なさそうな顔で彼女を見下ろしていた。
「楽しい会話でした。ですが僕たちにもすべきことがありまして」
「な……にを……」
「目を覚ますとわかると思います」
それを最後に、パメラは目を閉じて倒れた。
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