魔王VS牛鬼
「地獄の住人イフリートよ、地獄の業火で目の前の怪獣を灰にしろ!!」
「GGGRRRRUUOOOOOOO
Hellfire Flame!!(地獄の業火)」
牛鬼の全身が青い炎につつまれる…。
「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
効いてるみたいだな…、隙だらけだ!!次は妖刀村雨で首を斬り落としてやる!!
高速移動で牛鬼に接近し、首めがけて刀を振り抜く。
「しゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
グサリと肉の斬れる音がしたものの、首の3分の1程度しか斬れてない…。そして斬った感触はまるで鋼鉄を斬ったような感触。肉の鎧とはまさにこのことか。
「浅かったか…。さすがにこのくらいで倒されてはくれないか…。」
相手に致命傷を与えられなかった攻撃直後の俺は隙だらけである。牛鬼の攻撃を避けることはできないだろう…。
牛鬼からのカウンターに備える…。
「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAOOOOOOOOOOOO!!」
牛鬼の右ストレートが俺の胴体にもろに直撃する。
俺の身体はその直後吹き飛ばされ、いくつかの木を薙ぎ倒していき、十数本目でようやく止まった。
口から血が零れる…、身体がバラバラに千切れそうになるような痛み。なんて馬鹿力だよ…。最初にイフリートを使わずウィンディーネでステータス向上させておけばよかった…。使ってれば俺のダメージはここまで致命傷じゃなかっただろう…。
もう召還獣を召還する隙は間違いなくもらえない。
「ぐはっ…、これは勝てないな…。」
木を薙ぎ倒しながら牛鬼がとどめを刺そうと俺に向かって咆哮を上げながら突進してくる…。
超大型怪獣の突進であり、余りにも凄まじい迫力に俺の身体は本能的に震える。
まだ戦いは終わってない…、なんとか対応策を考えねば…。
牛鬼のスピードは俺よりも遅い…、そのため確実にダメージを与えられるカウンター攻撃できている…。
もうこれしかないな!!牛鬼の顔面めがけインフェルノを放つ!!
「おおおおおおおおおおおお!!灼熱の炎よ、純粋なる穢れなき炎、牛鬼の顔を燃やせ!!インフェルノ!!」
「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
牛鬼の頭が燃え上がる…。
ダメージは少ないが、目くらましには丁度いい。本命はこっちだ。
「五月雨斬り!!(我流)」
妖刀村雨で炎上中の牛鬼の両足を斬りつけ、戦線を離脱する。
セイコルドを回収し、全速力で敵前逃走する。
牛鬼も追いかけてくるが、足を斬りつけた影響で足取りは重い…。このまま逃げ切るぞ!!
☆
6時間程度高速移動し続けた結果、なんとか逃げ切れた。
「ぬらりひょん…、時間稼ぎで召喚した妖怪が普通に魔王より強いという…。化け物すぎだろ……。破邪の森はやっぱりユリルやルシファーと来るべきだな…。俺一人だと死ねるわ…。」
セイコルドは顔面蒼白で失禁しながら感想を語る。
「正直、生きた心地がしなかったです…。でもあの牛鬼何か変じゃありませんでした?!牛鬼そのものというよりは、ぬらりひょんが牛鬼に擬態で変化しているだけのような…。あきらかに強さが異常でした。魔王や勇者よりも強い妖怪なんてぬらりひょん本人以外考えられないです。」
「いや、その可能性は低いと思うけどな…。確証的な事はないが、あれは牛鬼そのものであると思うよ。そもそも妖怪総大将のぬらりひょんなら、俺なんて瞬殺だっただろうし。」
「うーん、そうですかねー。」
セイコルドは納得してないようだが、今となってはどうでもいい話だ。
そしてその日のうちに町に帰って来ることができた。
死にかけたけど召還獣ウィンディーネを確保できたのは大きい。
集団戦を戦う上でウィンディーネは欠かせないものとなるであろう。
ルシファーとユリルを誘って牛鬼討伐に再度出撃しようかと考えたが、その思考は一瞬にして消え去った。
あの超大型怪獣の突撃を想像したら戦意が喪失したのが分かったからだ。
超大型怪獣が咆哮を上げながら標的めがけて一直線に突撃してくる姿は何度思い出してもド迫力である。
「ははは…軽いトラウマだな」
と囁きながらベッドに入り深い眠りにつく。




