2 家族の集まり
「父上、ただいま戻りました」
「何があったのです?」
「ただ事ではないと聞きしましたが……」
レオンに続き、三男のライと五女のララが書斎に入ってくる。
ライ──天界の炎の老長であり守護霊。前会った時より、身長が伸び、銀色の髪に赤の混じった短髪をしている。
一方でララは、天界の水を統べるもの。銀に水色の混じった腰まで伸びた髪をなびらせている。
「レイアとリア、ノアはどうした?」
「お母様は、リア姉さんとノア兄さんと一緒に向かうみたいですよ。三人は遠くにいたみたいなので」
質問に答えたララに「……そうか」と返事をする。
「父上、ちゃんと説明してください!」
「何がおきたのですか?」
「オレも聞きたいです」
「……後でみんな集まってから話す」
三人が顔を近づけ、呼び出した理由を聞きたかったのだろうが、私にとっての精一杯の返事をする。
(私には、二度も説明できる自信がない……)
「父様、遅れました」
「あなた、どうなさったの?」
「全員で集まるのは何年ぶりでしょうね。会えて嬉しいです」
二女のリアと四男のノア、そしてレイアが来たのを見て、いよいよ覚悟を決めなければと思う。
シェリーシェ以外の全員が揃ったのを見ながら、私は口を開いた。
「……全員集まったな」
「待ってください。父様、シェリーシェがまだ来てませんわ」
「っ、あの子に関することだ」
「「「「「!?」」」」」
「………」
唯一家族全員を呼んできたレオンがやっぱりか……という表情をしたが、私も嘘であってほしかった。
「あの子に何かあったのですか!?」
おそらく全員が思っているであろう疑問をリアが代弁する。
その問いに答えるべく、今朝の手紙を思い出しながら、言った。
「今日、手紙が届いて、そこには《天界の主の末娘であるシェリーシェが、人に悪さをしているから討伐をする》と書かれていた」
なんとか手紙の内容を言い終える。
「?! そんなはずはないじゃないですか! あの子は誰よりも人間が好きですよ!?」
「そうだな」
「ならなぜ!」
「それは私も知りたいさ。そのことについて会議を開くことになったから、みな来てくれ」
「もちろんです!!」
家族みんなで立ち上がり、会議現場へ向かう。
天界の主の血をひく者は、それぞれに役目がある。
長男のレオンは次期主と共に空の老長に。二女のリアは光の老長に。三男のライは炎の老長、四男のノアは木、五女のララは水。最後の末娘は大地の──
そのためか、それぞれ老長の影響をうけて銀髪の髪に黄色や青、緑などの色が混ざり、性格も少し穏やかなものと短気なものがいる。
それが悩ましかったのだが、今はなぜか頼りに見えるのだった。




