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只今、マリトル王国に潜伏中です。パルスの街 01

いつも、ブクマ!ポイント評価★!リアクション!応援ありがとうございます!!

今後とも、ブクマ!ポイント評価★!リアクション!応援よろしくお願いします。

励みになります。


週一回の更新に変えて一月が経ちますが、引き続きお付き合いくださりありがとうございます。

まだ2ヶ月ほどは週一回ペースになりますが今後ともお付き合いよろしくお願いします。


今回の物語も楽しんで頂けましたら幸いです。

「いや〜、疲れたっス。けど問題ないっス」

 『パルスまでの案内乗船券』を見事勝ち取り、同僚達に悔しさまぎれに仕事を押し付けられていたライチくん(19歳)は上機嫌に乗船中だ。

「多分夜中に到着するから、朝一番に繋ぎをよろしくね」

「了解っス!」

 そう言ってスキップしながら船内に消えて行く。若いってすばらしいと感じる瞬間だ。(今は俺も若いけど)


 途中で船内で彼を見かけたが、なぜかウチのちびっ子隊と一緒にいた。

「いや〜師匠方凄いっスね!ここの船内を制覇しただけあるっスよ」

 と、ちびっ子隊を師匠呼びしている。

 誰の懐にも飄々と入り込む技で、彼は営業先で可愛がられるタイプだな。(注:ユートの勝手な前世の分析によるモノです)


 


「俺っス」

 翌朝、パルスの城壁門でライチが顔を出して門番に挨拶する。

 船は収納し、普通に見える馬車で門から入る事にした。

 同乗したのは俺と案内役のライチくんとアイルさんだけ。他の方は船で待機してもらってる。


 そして間の抜けた挨拶で、門番が慌てて何処かに飛んで行った。

「このまま、館まで案内するっス」

 なかなかの賑わいのある街だ。ほとんどが商人とその護衛だと分かる風貌で、街の中心には卸しの店が軒を揃えていた。


「ハンターギルドはないの?」

 大通りを進むがそれらしい建物は見当たらない。

「一応あるっスが、在中しているハンターが居ないっスから、他所から来たハンターの仲介役って感じっスね。だから役場の中に出張所が在るっス」

「え!在中しているハンターが居ないの!?」

 普通は小さな村以外はモンスター対策として在中しているものだと聞いている。


「居ないっス。モンスター討伐は一族がやってるっス。ここから出発する商人は俺らの一族だけっスから、必要ないっス」

 皆んな成人前まで、みっちりと鍛え上げられるから護衛は要らないようだ。


「もし、強いハンターが来たら、婿にされちゃうっスから結果、一族になっちゃうっス」

「なっなるほどね〜」

 ワイルドな事実を教えてもらう。

 凄いっス!パルスの一族!


 そんな呑気な会話をしているが、商人の街とも言われるだけあって、皆馬車を見る目が何故かロックオン状態で怖い。

「ここに来る商人達って皆んなあんな感じっスよ。なんか、金の匂いがするって言う時はいつもあんな目をするっス」

 怖え〜な。ある意味、肝試しより肝が冷える街だ。

 ってか金の匂いってどんな匂いなんだ?



「お〜いユート!待ってたぜ!早速だが船出して、女衆と子ども達、後は乗れるだけのしてくれ」

 出迎えてくれたのは、グランデールさんだ。

「乗れるだけって。まず、領主様にご挨拶しないと」

「いやいや、そんなめんどくさい事は無しでいいからよ〜」

 めんどくさい事って、…確かにめんどくさいけど。


「…で、ちなみに何人乗船希望は居るの?」

「ウチの一族はおよそ500だ」

「人数的には問題なく全員乗船できるけど、流石に街の警備の問題もあるから何回かに分けないと無理だよね」

「問題ねぇ。この街で悪さする奴はいねぇよ。逆にそんな根性ある奴はスカウトしてえな」


 ジョークか?!冗談に聞こえないから笑えない。が、そこは前世で長年培った技『愛想笑い』で乗り切る。

「じゃあ、二日間いつでも乗船できるように、二日間の乗船チケットを550人分を渡しておくから、そっちで配ってくれる?足りなかったら教えて」

「おう、分かった。後、船の下で商売始まると思うが勘弁な」

 皆んな好きだな〜船の下での商売が。


「毎度の事だから別に構わないよ。多分ウチの子ども達も屋台出すかもしれないけど大丈夫?」

「問題ねえ。乗船チケット渡す時、親父達に伝えとく」

 領主様が親父様だったようだ。

 って事はお頭が次期領主様でいらっしゃるのですね。

 想像したら何故か『悪の総帥』という言葉がバックに描かれている姿だった。


 乗船チケットをグランデールさん渡し、船を出す。

「ヴィーナス展開」


 町中が歓喜の熱気で包まれた。



「メイ。ドラミングOKのハンターギルド仕様で頼む」

「承知しました」


 以前、乗船した時人の中で、嬉しくなると『ドラミング』しだす癖の方がいらっしゃり、迷惑行為と認識され下船された方が数名いた。

 なので、特に周りが被害を被ってない場合はOKという『ハンターギルド仕様』なる設定が追加となり、下船を免れた人物は多いはずだ。


「ドリミング流行ってんの?」

 ここにも居た。

 ドリミングと跳躍する人間、そして新種!逆立ちする人間が。自由だな〜異世界って。

 もう、船の中も下も大騒ぎ!


 その中で、なんかすごい勢いでパルスの若者達に指示出してる爺ちゃんと婆ちゃん達がいる。


 かなりのご高齢に見えるから、あんなに張り切って大丈夫かとグラデールさん達に尋ねたら。

「もしおっ死んだら、即祝いの宴会だな!」

 縁起の悪い事言わないでくれ。そして何故宴会なんだ?この世界の、いやパルスの風習なのか?

 あの世への旅立ちを一族で盛大に見送る的な?


 さっきも一人のお爺ちゃんが興奮の余り「うっ!」って胸を抑えて倒れたんだよね。

 慌ててポーション使おうとしたら、パルスの皆んなに取り押さえられた。(何故に!)


「バカ者!こんな面白いものを見つけておいて逝くバカがあるか!」

「さっさともどて来て、手伝わんか!」

「寝てる暇なんぞ無いぞ!商機だ!商機!」

 と、お仲間の爺ちゃん婆ちゃんに怒鳴られ倒れた爺ちゃん復活!

「「「「「「「「「「あ゙〜」」」」」」」」」」

 残念そうな声を出す俺を押さえ込んでたパルスのメンバー達。(何故に?)



 船の下では、商人達が目の色を変えて購入中。

 売値はここの買値の1割2割ほどで、二日限りの限定販売とし値段交渉なしでの有るだけ販売となっている。

「アースの船から直接仕入れて来手の特別販売じゃ!出回ってる物とは一味違うぞ!これを逃す手は無い!」


 爺ちゃん達も自ら売り場に立って、品の説明をしながら売り捌いている。

 船では、いや、船の下でもちびっ子隊が爺ちゃん達に混じり限定販売店に参加して、買い付けに来た商人達相手に商品の説明とアドバイスをしている。


「実は、これとこれを使うだけて更に効果的に。エステのお姉ちゃんがこっそり教えてくれた組み合わせ!」

「これよりもか!?」

「これはあの有名な【エステサロン】仕様になっており、今ならオマケでお試しパックまで付いてお値段据え置きです」

 誰のマネだ?どこで覚えたその言い回し!?


「こっちの方が女性受けするけど、次に流行りそうなのはこっちかな」

「なんでそう思った?」

「ふふっ、だって、まだアースの船でしか買えない品ですよ。まだ世間には出回って無いけど、ここに来たお姉ちゃん達は全員購入しているのはチェック済み。掘り出し物だよ!」

「うむ。見た事ない商品だな」

「この量でここ価格はあり得ないほどの安さ!」

「確かに。出回ってる品より量が多く安くなってるな」

「今ならお値段据え置きで、こっちのセットがオマケについてくるよ!」


 もしかして通販専門チャンネルでも見てるのか?!


 ちびっ子隊以外の子ども達も負けずと屋台を出てる。

 今日はクレープとアースパンだ。あれ?大量に唐揚げを持って行ったのに、屋台では販売していないがどうしただ!?

 後で聞いたら、飲み屋に卸したと報告があった。

「唐揚げは店屋に直接卸しが一番儲かる」

 逞しいね皆んな。

引き続き、お付き合いくださいませ。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 【更新スケジュール】

 2026年12月までは土曜日 17時30分

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

無断転載、無断使用は固くお断りいたします。


★同日 21時に更新★

『ただの猫に転生しました。〜お気楽猫はご近所のスーパーと異世界ダンジョンを駆け回る〜』(猫が主人公)も宜しければお楽しみくださいませ。


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