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只今、マリトル王国に潜伏中です。誘拐事件その後 01

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今後とも、ブクマ!ポイント評価★!リアクション!応援よろしくお願いします。


今回の物語も楽しんで頂けましたら幸いです。

◆ マリトル王宮内 ユート救出の翌日 ◆

          

 天使が降臨されたと翌朝、王都中の話題となる。いや、昨夜から話題とはなっていた。

 勿論、王宮でも事の詳細が報告されており話題になっている。

 もちろん執務室も同様にだ。


「よし、第二警備隊がアースの商会長を救った事で、やっとアースとの交流が実現するな。だが、まさか商業ギルドの倉庫が悪の温床になっていたとは。直ちに商業ギルド本部への対応させるように伝えよ」

「はい。既に本部には苦言を呈しております」

「そのアース商会からですが、以前から要望が出されていました老朽化した第二警備隊の寮の建て替え建設のですが、先ほど無償提供の申し出がありましたので許可を出しておきました」

 喜ばしいはずの内容なのに、なぜか浮かれない顔で報告する宰相と家臣達。


「ん?どうした?アース商会との繋がりが出来て良かったであろう。お前達の所でもアースの品が入手できないかと、妻や娘から散々摂津(せっつ)かれていただろうに」

 アース商会の品が手に入らなくなった原因解決と、他国流出防止策などは無いのかと、ご婦人方の茶会ではもっぱらその話題ばかりだと報告が上がっており、ご婦人方は何とかしてアースとの繋がりを持てないのかと、躍起になっている。


「はい…。ですが余り今回で出来事では親しい交流に発展するのは難しいかと…」

 宰相の言葉に疑問を持つ。

「どう言う事だ!?わが警備隊が救出に向ったのであろう」

「はい。ですが今回は我が王都内での事です。治安管理ができてないと言われても仕方ありません」

「っぐ、確かにそうだな」

 そして更に話は続く。


「それだけならまだしも、問題は第一警備隊の行動です」

「第二警備隊では無いのか?」

「はい。救出に向かったのは第二警備隊です。ですがその前に第一警備隊に子ども達と商会長の救助の訴えをしていますが、忙しいと相手にせず訴えを蹴ったと報告が上がってます」

「誠か!それでも今回の騒動での第二警備隊の活躍で少々薄いが繋がり出来ただろう」

「いえ、それだけではありません」

「まだ有るのか!」

 心の声がそのまま出てしまった。


「その第一警備隊は常に商業ギルドから接待を受けており、目溢しも多くされていると既に調査結果が上がって来てます。更に、当時の夜間も同様に接待を受けており、普段から新米だけで警備を回してた事と、アース商会の会長が攫われた場所も警邏場所から意図的に外された形跡が残っていた事を含め、王都の警備が不十分だったと報告も上がって来ました」

 昨夜からそこまで詳細に情報が集められる有能な家臣達もいるというのに残念な事だ。

「…第二警備隊のおかげで首の皮一枚繋がったか」

「はい、一枚です」

 消沈する執務室内。




 その後、第一警備隊の一般兵は第二警備隊に統合され、『王都警備隊』と名称を変えた。

 常に商業ギルドから接待を受けていた第一警備隊の上層部は罷免された後に投獄され、引き続き取り調べが行われている。

 悪質性が高いと判断された場合は、お家取り潰しとまでになる大ごとに、王都ではこの話題で持ち切りだ。


 勿論、商業ギルドもタダでは済まない。

 王都商業ギルドの運営の無期限停止と関係者全員の取り調べが行われ、更には商業ギルド管理されている場所にも商業ギルド本部の立ち会いの元、一斉捜査が行われる事になり、問題のある品や違法な契約などが次々と発見された。




「では解体を致します」

 俺の合図で『かいたいくん』が一気に第二警備隊の独身寮を解体を進めていく。

 俺が貸し出したマジックバックで、独身寮使用者の荷物は移動は一日で完了される。

 外観は以前と同じ5階建てに見えるが、半地下を造ることで実質は6階建ての建物になる。

 隣にあった旧・第二警備隊の本部も同時に建て替えの許可が出ていたのでかなり広々とした独身寮に変貌した。

 王都警備隊本部は、旧・第一警備隊の本部をそのまま使用される事になった。


「こっちの(第一)の方がやたらと豪華で綺麗ですね…」

 寮の建設のついでに、新しい本部のリフォームを申し出た。

「第一は貴族のご子息様の集まりだったからね、上の方で予算の調節されており、第一の取り分を優先されてたし、実家の貴族からの寄付もあったからな」

「では、この遊戯室を資料室に変更し、この展示室を潰して臨時会議室兼一時避難場所として使用できるように改装します」

 必要ない遊戯室と自慢だらけの装備や武器、表彰などを飾った展示室を潰す事に決定だ。


「よろしく頼む。それにしても本当に良かったのかい、こんなにしてもらって」

 この度、第二警備隊隊長であるランベルク・ルグナルさんは、今回の功績もあり統合された王都警備隊隊長に拝命された。

「ええ、いつも洗濯屋がお世話になっている事ですし、今回の事で助けて頂いたお礼と拝命祝いです」

「ありがとう。老朽化した独身寮の建て替えの予算が足りず、なかなか上に通らなくてな。アース商会が建て替えしてくれると聞いた時は俺もだが、寮住まいの部下達が大喜びして泣いてた奴もいたぐらいさ」

 嬉しそうに語る隊長さん。


 本日は二手に分かれて作業していたが、新・王都警備隊本部のリフォームを終えて戻ると、独身寮も完成していた。

「まさか本当に1日で出来上がるとは」

 周辺には野次馬も多数集まっており、かなり賑わっていた。

「独身寮は2から5階まで、一回は食堂兼リビングと寮母さん達のお住居です。半地下はトレーニングスペースと大浴場を完備してあります」

「隊長!凄いですよ!」

「風呂ですよ!でっかい風呂ですよ!」

「なんか風呂場の隣に凄いのが入ってるんですよ!」

 簡単な説明を終えたタイミングで、本日非番だった者たちが既に中を見学しており、興奮しながら報告にやって来た。


「おいおいそんなに興奮して、子供じゃあるまいし恥ずかしいだろう」

「いやいや、隊長も見てくださいよ」

 そう言ってランベルクさんは引っ張られて連れて行かれた。

 その後、ランベルクさんや、仕事を終えて帰ってきた独身者達もトレーニングスペースと大浴場に大興奮が止まらなかった。




「よう!ユート。元気そうだな」

「ブルファムさんはお疲れみたいですね。これどうぞ」

 さっと下級の涙ポーションを進呈する。今日は朝からハンターギルドに呼ばれている。

「ありがてぇ。実はな、あの一件でどうやら地下にも隠し部屋が有ると分かって捜索を開始する事にしたんだが、残党を警戒して当たりを付けるまでは大っぴらに動けなくてよう。お前さん、探索系のスキル持ちだろう?Gランクの奴らと何回か潜ってもらえないか?あいつらと一緒なら、大人と違い警戒されにくいからな」

「確かに、カモフラージュには良いけど、ウチから出している依頼だけでは、子ども達の仕事が足りませんでしたか?」

 誘導係や案内係など忙しいそうだが。


「いや、実入はかなり良いから助かってる。ただ順番に回してるから、アースの仕事が無い空いた日の仕事として継続依頼はしている」

 ウチの仕事の休みに仕事って、好きな事じゃ無ければ、ワーカホリック製造機関じゃないか!

「何故に睨まれてるか分からんが、安定してアースの仕事がもらえるから、無理をするヤツが少なくなって助かっている」

「…そうですか。で、そのドブネズミ駆除をしながら、探索する依頼ですね」

「頼めるか?」

「ええ、今日からでも構いませんが、予定がある日は先にご連絡しておきます」

「おお助かるぜ。今日、依頼を受けた連中は下で待たせてある」

 下に向かうと、多分、アースの誘導に参加出来ないちびっ子が多いメンバーだ。


 大丈夫なのかこのメンバーで? その子御湿(おしめ)してない?

引き続き、お付き合いくださいませ。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 【更新スケジュール】

 火曜日・木曜日・土曜日  17時30分

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

無断転載、無断使用は固くお断りいたします。


★同日 21時に更新★

『ただの猫に転生しました。〜お気楽猫はご近所のスーパーと異世界ダンジョンを駆け回る〜』(猫が主人公)も宜しければお楽しみくださいませ。


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