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只今、番外編です。〈思ってた異世界転生と現実の異世界転生〉

「なんか思ってたんと(ちゃ)う」

 どうもユイルです。何か思ってた異世界転生と違うんです。ええ、二度も世界を渡ったとかじゃなくて、おかしいんです。

 定番の『フワフワ♡ムクムク♡な相棒』や『ツンデレでラブラブ♡な恋人』がここには居ないんです。

 周りには『ゴッツイにいちゃん』か、『むさいおっさん』しか居ません。


 女性でしたら『フワフワ♡ムクムク♡な相棒』要員でアイゼルさん。『ラブラブ♡な恋人』要員でセルージュさんも有りでしょうが、自分は男の子です。あっいえ!決して女性になりたかった訳ではありません。性別変換しないで下さい。今の記憶があるのに性別変わるのは嫌です。せめて、記憶は全て消してからお願いします。


 かなり成長しているチートスキルはありますが、スタートが監獄です。『異世界デビュー』と同時に『プリズン・デビュー』。

 ♪♪や♡の要素は皆無です。

 えっ、スライム居るじゃないかって!?居ますよ。居ますよ、そこら辺に。

 穴部屋にも入ってきて乾燥させてる薬草を無断飲食しに、どこからともなくやってきます。捕まえます。撫でます。…以上です。

 何も反応ないです。頑張って葉っぱを与えても懐く様子もありません。ただシュワシュワ消化される葉っぱをボーっと眺めているだけ。

 しばらく葉っぱを与え、気が済んだら共同トイレにinしてます。



「テイムですか?魅了に近い魔法ですね。貴族達が見栄の為に、モンスターで馬車を引かせる時に使用するぐらいの魔法ですが、解けると襲われますよ」

 セルージュさんがテイムについて教えてくれたが、これも求めてたんと(ちゃ)う。


「なぁユイル、一緒にちょっとついて来てくれないか。クリーンの魔法かけて欲しいんだが」

 アイゼルさんの部下のヒューストさんに声をかけられた。特に用事がないから付き合う事にした。

「きゃ〜♡ヒューストさん本当に知り合いだったのね♡」

「そう言っただろう!ユイル「クリーン」頼むよ」

 連れてこられたのは「色街」だ。むふふ〜ん♡な、お姉様方に囲まれて訳もわからず言われた通り魔法を掛ける。

「〈クリーン〉」

「あっ、本当だ!凄くいい香りがする♡」

「本当!すご〜い♡」

「疑ってごめんね♡」

「分かってくれればいいよ。いつもユイルに魔法をお願いしてただけだって」

 あー読めた!ハウスで入浴時に使用するソープの香りにお姉様方が反応して問い詰められたんだ!

「ごめんね♡今度う〜んとサービスするから♡許してね♡」

 俺は心の中で思ったね『俺が子供じゃなければ擬似ハーレムできたじゃないか!!!』って

 チヤホヤされているヒューストを横目に、この悔しい気持ちをバネに成長してみせる!


「な〜ユイル、女衆がお前のクリーンを毎日かけて欲しいって言ってきてるんだが」

「ケイルさん、さすがに毎日は。でもこんな物ありますよ」

「なんだ?新しい化粧水か?」

「いいえ。今までのはお肌を潤す水『化粧水』。これは、体全体をスベスベしっとりされる『ボディーミルク』です」

 悔しさをバネに商いに励む。

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