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只今、異世界潜伏中です。  作者: おのん
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只今、前世を修了しました。

初めての投稿です。

おっさん率が高いので

もしものためR15にしました。

 ドナドナドナドナ〜♪

 どうも皆様お初にお目に掛かります。私は現在、収容所に向かう箱型馬車の中で他の犯罪者さんたちと一緒に護送されている途中です。とてもお尻が痛いのですが、声を出すと後で見張りの兵士に殴られるのでグッと我慢。なので心の声でお話ししています。

『え?犯罪者?!』

 はい。罪名は大逆罪(たいぎゃくざい)だそうです。あ〜でも冤罪(えんざい)ですよ冤罪。

 所謂(いわゆる)『勇者召喚』で勇者じゃなかった『巻き込まれた』系です。そして『国王に勇者と偽った罪』だそうです。

 酷いと思いませんか!勝手に召喚しておいて。

 まーどうやら私、異世界召喚と異世界転生をダブルで体験したイレギュラーであったようなのです。

 このドナドナまだ10日ほど続くようなので時間はたっぷり有ります。暇なのでじっくり語りましょう。いや語らせて下さい。


 まず、私が前世を終了した所からになります。


 気がつくと目の前に白い霧が立ちこもていた。あれ?俺、確か家で寝てたよなぁ?

「ん?なんだ!火事か!?」

 慌てたが体が動かない。えマジか!ヤバい誰か!誰か助けてくれ!!

「はい次の方」

 その声が聞こえた瞬間、法廷の証言台のような所に立っていた。あれ?体が動く!手や足を動かしてみた。

「次も人間での転生ですね。」

 と男性?いや女性か?どちらとも言われない声が響く。思わず

「え!異世界転生!?」

「全く!貴方もですが!ここ最近『転生』と聞くと『異世界転生だ!』と言って勝手にはしゃぎ出す上、地球の転生だと知るとゴネ出して!全く(もっ)遺憾(いかん)です」

 ちょっと期待込めた俺の問いに、ため息混じりの呆れたような答えが返ってきた。

「あっ、いえ別に普通で良いんですけど、思わず聞いちゃっただけですので他意は無いのです。と言う事は私は既に死んで‥人生を終了したという事でしょうか?」

「おや?すんなり転生してくれますか!助かりますね。そうです貴方は寝ている時に今世は終了。死因は脳梗塞、寿命ですね」

 あれ?まだ50代だったんだけど寿命なんだ……

「本来なら転生前に決められた寿命まで経験値を取得しながら人生を送りますが、過ごした生活環境や努力などで±30年の誤差が出ます。不運な事故などで終了した方は、次回の転生時に『幸運』をプラスされますが貴方の場合、過度なストレスと不摂生な生活により寿命が短くなっただけの一般的な寿命です。ですがまだ取得経験値が満たされていないので、もう一度転生していただきます」

 心読まれてるよなぁ。それでもって「出直してこい」とも聞き取れる内容だ。

 50過ぎのおっさんでもラノベは読む。後輩に勧められたのがきっかけだったが、『異世界転生』ヌマでした。

 (死んだのか〜ってか、結構キツかった人生だったけど経験値足りてないんだ〜)これと言って特に変わり映えしない、いや、かなりハードだったと思う我が人生を振り返ってゲンナリする。

 転生確定なら仕方ない、今度こそ経験値頑張って稼ごう!ところでどうやって稼ぐんだ?

「経験値ってどうやって稼ぐものなんですか?因みに、異世界転生って存在するのですか?」

「経験値とは色々な体験をする事で取得できます。貴方の場合は、家族や仲間と過ごす事で満了となります」

 意外とあっさり答えてくれた。

「異世界転生や転移も稀にありますよ。すんなり転生してくれますので、案内の子に転生する時間いっぱいまで質問に答えるように伝えておきます。まずは、このボタンを押してください。来世の貴方には『加護』が付きます。加護の内容なども案内の子に尋ねると良いでしょう」

 目の前に【加護】と書かれたボタンが現れた。

「あの〜聞いておいて何ですが、そんなに教えていただいて良いのですか?極秘とかでは?」

「極秘というほどでは有りませんが通常転生完了した時点で、前世の記憶をはじめ、ここでの記憶も全て消去されますから問題ありません」

 あ〜そういうことね。なら気兼ねなしに色々と聞いてみよう。指示に従いボタンを押す。

 無数の光の粒が私の周りを高速で回り出し、その中の一つが目の前で止まり、眩しく輝き文字が浮かぶ。

『なかなか良いのを引き当てましたね』


【加護】快適人生


「案内の子の指示に従って転生を、%$#!この者の案内を」

 誰かを呼んだ様だが聞き取れない。

「では良い来世を」

 一瞬にして目の前の景色が変り、今度は大きな時計がついた扉とふわふわと浮いている卵に羽が生えた謎の物体が目の前に現れた。

「転生時間いっぱいまで加護のご説明とご質問にお答え致します」

 可愛らしい子供の声で卵が語り出す。うん、口は無いけど。

「では【加護】のご説明からー」

 卵ちゃん(仮名)の説明によると【加護】の他に加護の下位になる【才能ギフト】と【技能スキル】というものが転生時に送られるそうだが、上位にあたるこの【加護】とはかなり強力な力であり思いや感情、イメージが重要とされるような魔法世界では与えられない品物だと。

 そして地球のようないわゆる『魔法がほぼ無い世界』への転生者にしか与えられないものだそうだ。

「ですので『快適人生』はその名の通り『一生涯、快適な人性を贈れる』ように導かれ、不運などに見舞われた場合はとても強力な補正がかかります。貴方が想い描く快適な生活や環境を整える為の色々な【才能ギフト】や【技能スキル】が取得可能になり『努力すれば実』という【加護】です」

 なんか凄いのを引き当てたぞ!やったぞ俺の来世!ビバ【快適人生】!

「次に転生についてです。転生には3種類【一般転生】【契約転生】【想定外転生】がございます」

 【一般転生】は俺の様に人生終了した者の再チャレンジや、新たな経験値を取得するために生まれ変わることを示す転生。

 【契約転生】は各部署(管轄世界)の担当者(神様)との契約で【加護】や【才能】を貰い、現地でお仕事する派遣社員(?)のような存在で、契約終了後は本採用(天使?神様?)もしくは、転生場所や種族、加護やスキルを選べて一般転生バカンス先を選択できる転生だ。

「イレギュラーな転生事案をまとめて【想定外転生】としており、文字通りこちらの管轄外で起こってしまった転生や転移です。『時空の亀裂に落ちた』『召喚魔法に引っかかった』などの場合において、即時の対応やサポートが間に合わない為、救命処置として時空を超えた瞬間、自動で【救命加護】が発動し取得されます」

「ちなみに【救命加護】の内容はー」

【時空を超えた時点で自動付与されるもの】

●完全復活

●世界言語

●スキル取得機能

●初期生活支援セット袋

【時空を超えた時点でランダムにいづれか3つ付与されるもの】(重複不可)

●魔力出力補正

●アイテムBOX(特製:時間停止機能付き)

●タレントガチャ

●セレクトギフト

●カタログ通販


【アイテムBOX(特製:時間停止機能付き):質量1,000,000㎥もしくは同水準のレベルを取得】

「アイテムBOXって質量無限じゃないんですね?」

「はい。以前は『質量無限』で『時間停止機能付き』でしたが、海水を全て取り込もうとした事例や、山を全て丸ごと入れたという事例が多数発生したことにより各部署からの苦情が出たことで規制が設けられ、現在の質量制限に変更となりました」

 考えたことはあったけど、やらかした人いたんだね。

「ちなみに【お詫び転生】なるものは【契約転生】に含まれ担当者によりスキルが変わります」

 お〜なるほど、なるほど。


 他にもなぜか名前は覚えているのに苗字が思い出せない事を尋ねると、苗字は生前の繋がりが強く引きずるため記憶から抹消、名前は魂の形を残すために転生・もしくは魂が常世(とこよ)の国に帰郷完了するまでは抹消されない。

 他にも色々聴いてみた、死んだ母さんやじいちゃんたちのこと、俺の死後処理のこと、良くも悪くも俺は天涯孤独の身。大家さん、お手数おかけます。


 扉がゆっくり開き始めた。

「そろそろお時間のようです。扉の中にお入りください」

 卵ちゃんに色々聞けて晴れやかな気持ちで転生することができる。スッキリ!

「転生は魂を胎児に戻すため少しずつ漂白され、記憶は一番最後にまとめて消去されます。それでは良い来世を」

 こうして俺は次の人生へと旅立った。


 初めはゆりかごに揺られるようにゆらゆらと心地よい気分で目を閉じていると、急に後頭部を鈍器で殴られたような痛みがはしる。

 何だ!?この痛み!

 そう思った瞬間、閉じてた目を見開くとそこには青空が……

 ??俺、一般転生したんだよな??と思ったのと同時に今度は地面が光だした。

(どーなってんだ??)


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