第62話「模擬戦(後編)」
ゲーム内アイテム:守護者判別キッド(Guardian Affinity Kit)
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「この世界に生きる者すべてに、宿る力がある。
火か、水か、風か。君の魂が選ぶのは、どの守護者か。」
◼ アイテム概要
用途プレイヤーの属性適性を診断し、メイン守護者を決定する。
使用回数1回限り(使用後は封印)
構成内容・空白の属性カード×1
・記憶水晶(守護者判別キッド上に水晶を置く)×1
・儀式用マニュアル
◼ 使用手順(ゲーム内演出)
①プレイヤーが記憶水晶を手に取り、選択肢に答える。本編では割愛。
→ 質問は3〜5問、性格・価値観・戦い方の傾向を問う。
②1枚の空白カードをキッドの中央部分に差し込む。
→ 属性(守護者)が浮かび上がる演出。
属性が確定し、対応する他2枚の守護者カードが決定し、配布される。
判別により、選定されたカードのレアリティのによってデッキタイプが確定する。
(★4・★1・★1)最高レアリティ★4の時★1が2つ選ばれる。
(★3・★2・★1)最高レアリティ★3の時★2と★1が選ばれる。
(★2・★2・★2)最高レアリティ★2の時★2が2つ選ばれる。
戦いは、試合開始前からクライマックス。
守護者が選ばれた、その瞬間から、すでに駆け引きは始まっている。
守護者を信じ、どんな戦術を描くか――その選択が、すべてを決める。
これよりゼロブレイクの模擬戦!を行います!
颯真選手 vs 左内選手の天才同士の1戦。
実況:餅田望がお届けしますっ!
バトルフィールド展開!
朝の光が差し込む研究室。
机の上に広げられたバトルフィールドが、
まるで神殿の祭壇のように神聖な空気をまとっていた。
「いよいよだね、颯真くん。」
(近頃、俺のみんなに対しての呼び方は、主にこうなのよね。
橋本左内さんは、『颯真くん』。坂本龍馬さんは、『宗ちゃん』。
黒田清隆さんは、『宗一郎さぁ』。如月澪さんは、『颯真』。
なんとなく言っておいたほうが、よいかって思いましたものでね。一応ね。)
「はい。今日も、勝たせてもらいますよ。」
ふたりは静かに、各々カードを伏せて、試合開始の合図を待った。
バトルスタート!!
実況:おーっと開始の合図と同時、戦場に、両選手の意志がぶつかり合う!
颯真選手の背後には風と水の気配が、そして!
左内選手の足元には、燃え盛る炎と渦巻く潮流が!
1回戦(1ターン目)
静寂を破るように、最初の一手を俺は放つ。
俺が掲げたカードから、「渡河雷雨・張遼」が現れた。
豪雨を背に、雷鳴をまとった猛将が馬を駆る。
━━━━━渡河雷雨・張遼(水・★2・速さ6)━━━━━
与ダメージ:1、回復:2、継続:2(2T)
特殊効果:相手が水属性なら特殊効果無効
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そして、対する左内は、「炎帝プロメテウス」を召喚。
燃え盛る松明を掲げ、知の炎をその手に宿す神が現れた。
━━━━炎帝プロメテウス(火・★2・速さ3)━━━━
与ダメ:2、回復:0 継続攻撃:2(1T)
特殊効果:次のターン継続攻撃+2
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「行け、張遼!」
「燃やし尽くせ、プロメテウス!」
実況:速さ比較!張遼6、プロメテウス3!張遼が先手です!
雷雨が先に駆け抜け、プロメテウスに一閃!
張遼の攻撃!【疾風斬】発動!
→ プロメテウスに1ダメージ!左内の体力:10→9!颯真の体力:10→10!
だが、炎帝の反撃は苛烈。張遼の鎧を焦がし、
燃え残る炎が彼の背にまとわりつく。
プロメテウスの反撃!【火種の契約】発動!
→次ターンの継続攻撃2!左内の体力:9→9!颯真の体力:10→8!
2回戦(2ターン目)
颯真は「焔童子」を送り出す。炎を纏った童が、
無邪気に笑いながら戦場を駆ける。
━━━焔童子[えんどうじ](火・★1・速さ4)━━━
与ダメ:2、回復:0
特殊効果:なし
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左内は「潮風・ロキ」を召喚。
風を裂いて現れたのは、狐のような笑みを浮かべる変幻の神。
風がざわめき、空気が歪む。
━━━━━━潮風・ロキ(風・★2・速さ8)━━━━━
与ダメ:2、回復:2
特殊効果:体力ゲージが相手より少ない時は相手の
体力ゲージを自分のものと入れ替えることができる
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実況:速さ比較!焔童子4、ロキ8!ロキが先手です!
先にロキが動く。風の刃が焔童子を切り裂き、体力を吸い取る。
→前ターンの継続攻撃2!左内の体力:9→10!颯真の体力:10→6!
だが、焔童子も負けじと炎を爆ぜさせ、ロキの幻影を焼き払う。
→前ターンの継続回復2!左内の体力:9→9!颯真の体力:10→8!
3回戦(3ターン目)
颯真の切り札、「軍神・上杉謙信」が降臨。
風を纏い、静かなる怒りを宿したその姿は、まさに戦の化身。
━━━━━軍神・上杉謙信(風・★3・速さ8)━━━━
与ダメ:4、回復:5
特殊効果:このターンの全相手の特殊効果を無効、継続も含む
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左内は「海底王座・ポセイドン」を呼び出す。
海の底から現れた巨神が、三叉の鉾を構え、海流を操る。
━━━━海底王座・ポセイドン(水・★2・速さ3)━━
与ダメ: 1、回復:3
特殊効果:このターンの全相手の特殊効果を無効、
相手の継続の攻撃、ターン数は含まない
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謙信が先に動く。風を裂く一太刀がポセイドンを穿ち、
その義の力が、ポセイドンの神威すら封じる。
次ターン、左内は再びロキを召喚。
「今度こそ、風を変えるぞ…!」
ロキが颯真の体力を見極め、風の渦を巻き起こす。
その一撃で颯真の守護者を削り、体力を逆転させる寸前まで追い詰める。
だが、颯真は冷静に焔童子を再び送り出し、ロキに炎の一撃を浴びせる。
ロキの幻影が揺らぎ、風が乱れる。
颯真は再び張遼を、左内はプロメテウスを再召喚。
両者、満身創痍。戦場には焦げた大地と、蒸気の立ちこめる水たまり。
張遼が先に駆ける。
「これで…終わりだ!」
雷鳴とともに放たれた一撃が、プロメテウスの胸を貫く。
炎帝が崩れ落ちると同時に、左内の体力ゲージがゼロを示した。
勝者は、颯真選手!左内選手との接戦を制しました!
試合後
カードを伏せ、ふたりは静かに笑い合った。
「やっぱり、ゼロブレイクは面白いですね。」
「うん。守護者たちが、僕らの想いに応えてくれる。
これはただのゲームじゃない。魂の対話だ。」
戦いは終わった。だが、守護者たちの物語は、まだ始まったばかりだった――。




