幻獣
一週間に一回くらいのペースで投稿する予定です
窓から照りつける太陽の光が顔に当たり目が覚めた
「ふぁ~、もう朝か」
ベッドから起きてアクビをした後で一階に行き朝食を食べる。朝食は黒いパンにスープ、果実水だ。俺はそれを次々に口の中に放り込んでいく。朝食を食べ終わったら宿をでて森に向かう。今日は森で魔物や薬草などの採取をしに行く。お金を稼ぐためだ。薬草は鑑定すれば分かるはずだ
入り口に向かって行く途中、通り過ぎる人たちから視線を感じる。不思議に思い、自分の格好を見た。
「そーいや、ジャージ着てたんだったな」
家に帰ったら制服からジャージに着替えたのだ。
「まずは、服屋に行かなきゃな。めだってしゃーない」
服屋を探しに来た道を戻る。村は大きくないので、すぐに見つけた。服はどれも、綺麗とはいえないし、伸縮性もあまりない。でも、このままというわけにもいかないので、適当に服を買った。買いおわったら、入り口をでて森に入っていく。森に入ってすぐにステータスを確認する
名前 タクマ・スズキ 18歳
レベル 12
種族 人族(男)
HP 600/600
MP 720/720
筋力 80
防御力 76
素早さ 64
魔力 114
魔法防御 134
〈ユニークスキル〉
・成長・全属性適正・アイテムボックス
〈スキル〉
・火魔法level5・雷魔法level2・鑑定level5
・無詠唱・夜目
〈称号〉
・異世界人
スキルに新しく夜目が追加されている。
効果は暗い場所でも見えるというものだ
「よし、まずはあっちに行ってみっか」
昨日森から抜けてきたところから1キロくらい離れたところに行ってみることにした。まだ森に慣れてないし、奥に行くのは控えることにした。いくら魔物が少ないといっても、用心に越したことはない。
暫く歩いていると、同じ草がたくさん生えている場所があった。その草が気になり鑑定してみる
薬草(普)
回復効果がある草
「うん、分かりやすくて助かるな、これが薬草か。普通の草とあんま変わらんな」
普通の草と比べて薬草は大きさは変わらず、葉の真ん中に一本線があるだけである。
目に入った薬草を次々とアイテムボックスにいれていく
「よし、こんなもんか、少し休憩」
薬草を採取している内に、奥にすすんでいたようで、村が見えなくなってしまった
戻る前に、近くにあった切り株に腰をおとした
「ふー、体力も前よりあるようだし、レベルが上がったおかげかな。そういえば、なんでここに切り株なんて」
自分が今座ってるいる切り株を見てみる、切り株は綺麗に切られており、凹凸などもない。まさに職人技だ
まわりの木は切り株にはなってないが、獣に切り裂かれたような、爪痕があった。
「なんなんだ、ここは...」
このまま、ここにいるのは危険だと感じてその場を離れることにした。どこに向かうでもなく、ただその場から離れるために、全力で走った
「ハァ...ハァ...ハァ... ここは、どこだ?」
息をきらしなが、辺りを確かめる。さっきの場所はもう見えないが、ここが、どこだか分からない。分かるのは、ここがまだ、森の中ということだ。木が周りにたんさん生えている。その木と木の間に、大きな穴があいた、土でできた洞窟が見えた。
「今日は、あそこで野宿かもな」
今日はアイテムボックスにある木の実があるから、食べ物は大丈夫だなと、気持ちを切り替えた。いちいち迷っていても仕方がないと思うからだ。明日から帰り道を探せばいいたろう。そう思い、洞窟の方へと向かって行く
「ん?誰かいるな」
洞窟の中から誰かの話し声が聞こえ、とっさに近くの木の陰に隠れた
「いやー、お手柄でしたね!今日はパッと飲みましょうよ!!」
「おう!あの商人いっぱい酒とか食い物とか持っててよ!ありゃ当たりだぜ。親分にいい土産ができたぜ」
「まったくだぜ、こんなに沢山あるんだ。少しくらい飲んでも平気だろ」
「やめとけって!親分は勘が鋭いんだ、また前みたいバレて、ボコボコにされても知らねーぞ!」
「平気だって、前みたいにバレることはねーよ、少しだけ少しだけ」
「おっ!お前バカ寄せって!」
何やら揉めているようだ。会話を聞くなかじゃ盗賊だと思われる。っていうか間違いなく盗賊だな。フォンタジーのテンプレ再びだな
「よくこんな場所で騒げるもんだぜ、こっちはここが何処だか分からないで不安なのによ。さて、どうすっかな」
木の陰から聞き耳をたてて、これからどうするのかを考える。まずは、あの洞窟をどうするかだ、盗賊から、あの洞窟を奪わなければ、外で寝ることになる。これだけは絶対にダメだ。寝たら一生、目を覚まさなくなるかもしれない。そう思いながら、寝るなんて無理だ。なので、問題は、あの盗賊どもをどうするかだ
「殺すか?でも人なんて、俺に殺せるのか分からんし、あいつらの方が強い場合もあるしなー」
拘束するとい手も考えたが、接近戦で勝機はないだろうし、魔法に、拘束できるようなものはない。残るは魔法を使って相手を殺すという手だけ。もっと他の方法もあるばずと考えていると、獣の唸る声が聞こえてきた
「グルルルルルルル」
その声と共に、上空から何かが落ちてくる
前に似たような声を聞いた気があるような
「またあいつらか、でもなんで上から?」
そう思いつつ、上を見上げながら、そいつが落ちてくるまで待つ。地面に着地し、姿を現したのは、あの時の魔物、ブラックウルフではなく、ブラックウルフよりも大きく、毛が綺麗な白色で、そこに模様のような赤い線がある。そいつの目は真っ赤で今にも襲いかかってきそうである。
「な、なんだあいつは...」
いかにも、強そうなで、全く勝てる気がしない。俺は恐る恐るそいつを鑑定した
名前 フェルヴォルカ
レベル1254
種族 幻獣
HP 18/185321
MP 0/325497
筋力 2475
防御力 1986
素早さ 3754
魔力 8541
魔法防御 1452
〈ユニークスキル〉
・幻想の霧
〈スキル〉
・火魔法level5・飛翔・全属性耐性level8
・無詠唱・火魔法無効
〈称号〉
・幻の使い手、神に創造されし者
レベルを見て腰が抜けそうになったが、HPとMPを見て不思議に思った。もう一度鑑定してみるが、やっぱり、HPとMPが極端に減っている。MPなんか0である
【鑑定のレベルが上がりました】
どうやら、今の鑑定でレベルが上がったみたいだ。なのでもう一度鑑定してみる
名前 フェルヴォルカ(呪)
レベル1254
種族 幻獣
HP 18/185321
MP 0/325497
筋力 2475
防御力 1986
素早さ 3754
魔力 8541
魔法防御 1452
〈ユニークスキル〉
・幻想の霧
〈スキル〉
・火魔法level5・飛翔・全属性耐性level8
・無詠唱・火魔法無効
〈称号〉
・幻の使い手・神に創造されし者
名前の横に呪という文字が表示された。恐らくこれが原因なのだろう。鑑定のレベルが上がったお陰で見れるようになったようだ。
「呪いって、だれかに呪いの魔法を掛けられたようだな...って分析してるしてる暇はねーな。はやく隠れねーと」
このまま、逃げても、すぐにバレて殺されると思い、木の陰に隠れ、やつが何処かに行くのを待つことにした。一歩も動かず、姿勢を低くして息を殺し、気配を消すように意識しながら
【気配遮断を取得しました】
頭の中から響いてきた。これで、少しは見つかりにくくなったばずだ。フェルヴォルカは辺りの匂いを嗅いでいるようだ。そして、洞窟に顔を向け、唸りをあげた
「グルルルルルルル!!」
「なんだなんだ?おっ!なんだこいつは!?グハ!」
盗賊の一人が洞窟からでてきた。そして、フェルヴォルカの姿を見て驚きをあげた瞬間、頭と胴体が切り離された。首から血が大量に吹き出し、辺りが赤く染まる。フェルヴォルカの口からは血が垂れていた
「全然見えなかった。こいつはヤベー」
口には出さず、心の中でそう思い、そのまま木の陰に気配を消し続けるのであった
中途半端なところで終わってすみません