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ちびっこは神様の愛し子。  作者: 瑠璃夢
【第15章】聖誕祭。
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生誕祭前日

この章は今回でおしまいです♪

次回生誕祭編突入いたします(ノд`*)

のんびりペースですがお付き合い頂けると幸いです。



結局あの後、バルコニーから落ちたことがリクさんにばれちゃいまして、バルさんが怒られてしまい、慌ててバルさんは悪くないと言った私に、リクさんが何故庇うのだと捨てられた子犬(竜だけど)みたいなお顔になってしまい、バルさんと私が慌ててそうじゃないんだと言い訳してしまっているところに、お茶を運んできてくれたナミさんと、ちょうどこのお部屋に向かっていたジルさんまで遭遇してしまうというカオスな状況でした。




疲れ果てたようにゲッソリしたバルさんが『お茶はまた今度ご一緒してください』と静かに言い置いて護衛のお仕事に戻る頃には、何故か今度は私が落ちてしまったことを知ったナミさんが目に涙を溜めてリクさんの襟元を鷲掴みで問い詰めて、お話の原因のはずなのに置いてけぼりになった私の頭を無言で哀れみのお顔で撫でてくれるジルさんがいて、カオス第2弾に突入するという負の無限ループに陥ったのでした。



そして夜になってお風呂に入れてもらってナミさんに髪を拭いてもらっていた時、改めてカイさんとリクさんが私のお部屋を訪ねてきました。




「るう。明日の確認をしときたいんだが。・・・・タイミング悪かったか?」


「いいえ。るう様の髪は乾きましたし、るう様が眠たくなければ大丈夫ですが、るう様?眠くないですか?」




ナミさんは優しく私の肩に掛けていたタオルを抜き取ると、顔を覗き込んで聞いてくれますが、大丈夫です。


まだまだ元気ですっ。


コクコクと頷くと、リクさんとカイさんは扉を閉めて、私の前まで歩いてきました。




カイさんに手を引かれてソファーに促されて、私には大きすぎるソファーに抱き上げられて座ります。


背もたれに背中が触れるまで深く座ると私の足の先はぶらり・・・どころかつま先さえソファーの先を出ません。


私は子供私は子供・・・。




隣りをポムポムとナミさんに視線を送りながら軽く叩くと、ナミさんは優しく微笑みながら隣りに座ってくれました。


ここが王都だとしても、ナミさんが侍女だとしても、私は変わらずナミさんを侍女扱いできずにいて、相変わらず何度断られても相席してもらおうとするので、王城の人の目に触れないところでは神殿のお屋敷の時のようにしてもらっているのです。


リクさんとカイさんは、仕方ないなと苦笑いしつつも向かいのソファーに座ってくれました。




「それでは明日の生誕祭についてお話しますね。ある程度知ってくれているとは思いますが、るうは生まれたての幼子なので、国民の前に出るのはるうの安全の為に避けることになっています。その代わり、各種族の長や代表にだけ謁見していただきます・・・が。」


「るうが嫌だと思うなら、このまま会わなくて構わない。というのが議会で決まったことだ。」




カイさんもリクさんも私が選べるように、いろんな道を用意してくれてて、甘えていいんだと言ってくれています。




でも、それじゃ駄目だと思うのです。


この世界は私にとても優しいから、みんなが私の甘えを許してくれる、とてもとても優しい世界だから、だからこそ私は私に甘えちゃいけないって思います。




人前に出るのはとても緊張するし、声も震えちゃうし苦手だけれど、たくさんの人の前には立たなくていいのだと難易度を下げてもらっているのに、それさえ拒否したら私はなんにも出来ない子になってしまう。




「だい、じょぶ、です。ごあいさつ、するです。がんばいます。」


「ふふ。るう様。ご立派です。ですが、『がんばります』ですよ。」


「っ!がんば、り、ますっ。」




慌てて訂正して両手をぱたぱたさせて言い直したら、3人は噴出して声をあげて笑いました。




この世界に生まれ変わって思うこと。


言語能力もきっちりちゃっかり付属してほしかったです。




るうは皆に笑われた!

るうはいじけている。

るうは『しゅん・・・』を発動した。

3人は動揺した。

るうは様子を見ている。

3人は動揺している(笑)


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― 新着の感想 ―
[一言] 続き読みたいです。 のんびり待ってます
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