表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖女は死んだ  作者: 氷桜 零
第1章
3/4

王城内の七不思議 SIDE:アシュレイ


最近、城内を騒がしくしている噂がある。


曰く、肖像画が傾く。

曰く、カーテンが勝手に開く。

曰く、壺の位置が変わっている。

曰く、女の笑い声が聞こえる。

曰く、魔道具が勝手に作動する。

曰く、何もない部屋で物音がする。

曰く、視線を感じて振り返っても誰もいない。


不思議な現象が大まかに7つあることから、王城の七不思議と呼ばれている。


随分と暇な奴らがいたものだ。

そんな噂をしている暇があるなら、仕事をしろ、仕事を!

こっちは、休憩すらまともに取れていないと言うのに。


私自身は全く気にしていなかったが、その噂の声が大きくなるにつれ、調査の声が上がるようになってきた。


私の仕事を増やすな!

誰だ、そんなイタズラしたやつは!?

絶対、捕まえてやる!


「で、何か情報はあったのか?」


「いえ。本当に無人なのに、事が起こっているようです。そこは確認できましたので、確実です。」


私の質問に答えるのは、側近のハウエル。


「そこを確実にしたら、駄目だと思うが?」


「そう言われましても……」


困った顔をされても、こちらも困るんだがな。


それにしても、見えない何かが相手ということか。

厄介だな。

普通の人間なら、簡単な話だったのに。


「仕方ない。魔法師団に協力要請をかけてくれ。」


「あそこ、ですか……」


「仕方ないだろ。見えないもの相手では、あいつらくらいしか相手にならない。性格はどうであれ、能力は確かだ。」


「その性格が、非常に厄介なんですがね。」


私だって、魔法師団とあまり関わりたくない。

はっきり言って、あそこは性格破綻者の集団だ。

なんとか人の倫理観の枠には入っているが、何かあればいつでも踏み外しそうな奴らばっかりだ。

魔法師団の団長が唯一の常識人で、話がわかるから組織として成り立っている。

団長がいなければ、烏合の衆だっただろうことは、想像に難くない。


比較的まともそうなのを送ってもらうしかない。


「くれぐれも、人選に気をつけるように伝えてくれ。」


「かしこまりました。」


謎の現象だけでも頭が痛いのに、そこにさらに頭の痛い魔法師団を混ぜるなんて、どうなるか考えたくない。


私は深くため息を吐いて、こめかみを撫でた。


頭の痛い問題といえば、もう一つある。

聖女の件だ。

先代聖女がお隠れになってから、50年以上経った。

その間、聖女が見つかっていないのだ。


この地はもともと人の住める土地ではなかった。

だが聖女がいることで、人が住めるようになったのだ。

つまり聖女がこのまま見つからなければ、また人が住めない状態に戻ってしまう。


神殿の言う事が本当なら、聖女はどこかで生まれているはず。

神殿と協力して、聖女を見つけなければ。

謎の現象より、よっぽどこちらの方が急務なんだが……






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ