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復讐

最終回です


19話

 さて順位表が壁に貼られ、生徒達はどやどやと見に来る。うわーっとわめく者、うめく者、よっしゃーと喜ぶ者と様々だ。

 そして僕は何とか二位と2点差で一位をキープし、とりあえず生徒会長の沽券を守れてホッとした。

(ところで青山は……)

 探してみると45番だった。あれ? さ、下がっている……。

 そして順位表を見ていたせいで、隣の人にぶつかってしまった。


「あ、済みませ……、あっ」

「会長……」


 ぶつかった相手は青山だ。明らかに凹んだ顔だった。いつもきりっとした目が少し垂れ目になり、顔を赤らめたその落ち込んだ顔は少し可愛かったりする。


「……ま、まぁ次があるんだ。そう落ち込むなっ」

「はい……」


 そして僕は自分のクラスへと戻って行った。

 期末試験の順位結果が出たということは次は生徒達念願の冬休み突入だ。

 しばらく生徒会も休業ということになる。だから今日は仕事納めだ。


「うーん、明日から冬休みだなー」

「そうですね~」

「……」

「……」

「どうしたカツ。やけに静かだな?」

「いや、別に? 仕事納めだからさっさと終わらせようとしているだけだ」

「……」

「ふーん、そうか」

「?」


 そして生徒会の仕事を終え、今年の学校での用事を締めくくった。


「良いお年を、紺野」

「はい、先輩達も良いお年を」


 しばらく歩いていると、


「では会長、私はこれで」

「お、おぉ。お疲れ」

「……」


 そして加西と珍しく静かに歩く。


「なぁ、カツ」

「何だ?」

「お前と青山、付き合っているのか?」

「え!?」


 加西にしては珍しく真摯な顔だった。


「いや、付き合ってはいない……」

「そうか、良い雰囲気だから付き合っているものだと思ってたよ」

「そう思うか?」

「見れば分かるよ」

「……」

「まぁ、とにかく青山と付き合うにしてもだ」

「?」

「その前に宮本雫とのケリはつけとけよ」

「!……そうだな」


 そして僕は帰りしな宮本雫への対処を考えた。

 しかし全く復讐方法を浮かばないまま、時は12月24日クリスマス・イヴになる。

 青山との待ち合わせ場所は市内にあるショッピングモールだ。


「会長」

「相変わらず早いなー、まだ予定の15分前だぞ?」

「そうですね。まぁ早いに越したことないじゃないですかっ」


 僕がこいつより早く来られる日はあるのだろうか。さて僕達はのんびりと話ながらショッピングモールをうろうろする。とはいうものの、本屋に行くくらいしか共通の場所がなかった。


「もう、そろそろ受験ですね」

「そうだな、早いなー」

「本当に……」

「大学先は決めたのか?」

「会長こそどうなんです?」

「まぁ、僕は国立の法学部に行こうと思う」

「そうですか……。私はまだ考え中です」

「まだ1年もあるんだ。ゆっくり考えてろ」

「はいっ……」


 そして本屋をうろうろしていると、


「あ、宮部君っ!」

「あ、蜷川さんっ」


 なんと科学部部長の蜷川さんと出くわした。


「あれ? 一人?」

「いや、今日は連れと一緒……」

「ふーん。そうなんだ…」

「蜷川さんは?」

「生物の本を見に来たの」

「相変わらずだね」

「そそ」

「あ、会長誰と話しして……!」

「あっ!」


 二人は目を合わせ沈黙した。


「宮部君、青山さんと来ていたんだ……」

「う、うん……」

「……」


 何だろうこの空気、気まずい。


「行きましょう会長。回るところはまだありますよ」

「あ、あぁ……」

「あ、待ってっ」

「何か?」

「わ、私、宮部君からプレゼント貰ったことあるもん!」

「あ! ちょ、蜷川さん……」

「……」

「貴女はあるの?」

「私は……ないわ」

「そう」


 彼女は少しホッとした顔になっていた。


「でも……」

「?」

「会長はこの24、25日の自分で過ごす日を私にくれました」

「!?」

「私は会長がそばにいてくれればそれで良いんです」

「青山……」

「で、でもっ! 貴女は……」

「貴女は会長に何かをしたことあるんですか?」

「え? それは……」

「一方的に貰ってばかりでは、本当に欲しいものは何も得られませんよ」

「……それは!」

「?」

「私は会長のこと好きです。貴女は?」

「え!? おい!!」

「それは……」

「……」


 蜷川さんは僕の顔を見るだけで何も言わなかった。そして彼女は鞄をぎゅっと握りしめその場からダッと走り去っていった。


「あっ……」


 僕は彼女を見ることしか出来なかった。


「さて、行きましょう会長」

「え、待て待て! さらっと言ったが僕のこと好きって」

「はい、好きですが何か?」


 なんかどっかのライトノベルの題名みたいに臆面もなく言うなよ。こっちが恥ずかしい……。


「……そうか」

「会長は私のこと好きですか?」

「え?」


 真っ直ぐな瞳でこちらを見てくる。


「お前が思っているほど真っ直ぐな人間じゃないぞ」

「?」


 僕はおもむろにスマホを取り出し電話をする。


『は? どしたー? 今友達といるんだけどー』

「宮本さん。君に言いたいことがあったんだ」

『え? 何々~?』

「学校外で二人の男子と付き合っているでしょ? 苦情が入っているから生徒会として見過ごす訳にはいかないんだよねー」

『は?』

「だからちゃんと調べてグループ拡散しといたから。じゃ、そゆことで」

『あっ、ちょっと、まっ……』


 ブチッと切ってやった。

 生徒会長として生徒の声を聞いていると色んな情報が入ってくるんだよねー。序でにグループ拡散は加西にしてもらった。


「ふう、終わった。……こんな僕でも良いのか?」

「……まったく駄目ですね」

「だろ?」

「私が訊いているのは会長が私のこと好きかということです」

「……え?」

「どうなんですか? はっきり言って下さいっ」

「それは……」

「……」

「いつも傍でお茶を入れてくれれば助かる」

最後まで読んで頂きありがとうございました。


これで一応終わらせて頂きます。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 面白いと思ってましたがラストが余りにも雑 [一言] 完結お疲れ様でした
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