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その体に出会いと別れの挨拶を ~あの日、憑依した少女にもう一度出会うために~  作者: 炭本 良供
四章「咲きたい花」

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三話『憑依は一度に一人まで』

「――――にしても、やっぱり数が多いな」


 桃李を見送ったのち、俺は現状を確認する。


 少なくとも百人ほどの敵。

 南陽はまだしも、俺は憑依の能力を持っているだけで戦闘力は大してない。

 それに、憑依はこういう大勢の相手には向いていない。


「でも、やるしかない」


 俺は拳を構えて、相手を見据える。


「ゴビ、無理はするなよ!」

「…………それはこっちの台詞だ」


 南陽はそんなのんきに俺と会話しているけど、その最中、足と手は動きっぱなし。

 あちらこちらに飛び回って攻撃をいなしつつ、反撃をしている。


 南陽ばかりに任せていてはダメだ。

 だって、俺はつぐもも、示杞も、ペルフェも助けるって決めたんだから。


 南陽はペルフェと戦っていたときのビームみたいなのは使ってないようだ。

 やはり、体に負荷がかかるのだろう。

 でも、俺が見た限り、南陽は黒荻の件で二発は撃っている。南陽も万全じゃないはずだ。

 なおさら俺が南陽の負担を減らさないと。


「――――よし。行くぞ」


 俺は敵集団に駆け込む。

 今回は憑依もあまりすることはない。

 自分自身の力で、この危機を乗り越えてみせよう。

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