表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
秘密結社のお姉様!?  作者: 折上莢
きそうきょく編
64/71

恐怖と苦悩

彼の言葉は冷たいが、尤もだった。

いくら姉妹と言っても、私は暦が向こう側に行ってしまった理由はわからない。どうすればよかったのか、どうすればいいのか。まだ正解は見つからない。


「そうだよ。とりあえず、碧流が何かを人質に連れて行かれたのか、それとも自分でついて行ったのか…から、調べないと」

「お。結成して初めて秘密結社っぽいことやる!」


どこかうきうきした様子の無気力さんを無視して、千春と一緒にパソコンを覗き込む。


「えーと、この辺だと…、うん、歩いて行けるね」

「烈が出ています。連絡して様子を見てきてもらうのはどうでしょうか。あれなら万が一戦闘になっても、私たちが到着するまでの時間稼ぎができます」

「じゃあ、烈に電話して無気力さん」

「りょ~かいお姉様!」


携帯を操作し始めた彼を確認した後、千春を呼び寄せる。


「…かしこまりました」


千春は頷いて部屋を出る。

私はカーディガンを羽織って、外に出る準備をした。


★   ☆   ★


「…期待されてんのは嬉しいけど」


遥希からの連絡の後、俺は指示された場所へ向かうため方向転換する。


曰く、碧流はとれじゃーずの基地にいるらしい。そして、俺は今、その基地に向かっている。姉御には劣るが、俺も一応前戦側の能力を持っている為、万が一交戦になった場合を想定しての選出らしい。あと単純に俺が外に出てたからというのもあると思う。


「…俺でどうにかなんのかな…」


碧流を連れて行ったらしい慧音の能力は、廃校襲撃の時に見た。圧倒的な『力』。発火装置も道具も要らない、体一つで俺たちをあの廃校から追いやれる力。


あれは、俺が相手取れるレベルじゃない。


遥希や碧流なら、倒せはしなくても、もしかしたらどうにかなるかもしれない。千春はあれでいて、防御と攪乱は得意だ。あいつですら、場を持たせることくらいできるかもしれない。

でも、防御も攻撃も中途半端な俺には無理だ。人形一体にすら手こずった。倒せなかった。守れなかった。

犬歯が唇に突き刺さるが、痛みは感じなかった。


「…俺が、行ったところで」


動いていた足が止まる。早く行かないと、姉御たちに伝えないと。

足は竦んで動かない。


「そんなところで立ち止まってどうした、Lancelot」


背後から、最悪の声がした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ