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黒のメイド  作者: 藤本 寛那
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 ご主人様とお嬢様がキョロキョロと辺りを見渡す。突然、

「きゃあああ!」

お嬢様がヤミとセイを指差して悲鳴を上げた。

「ふ、双子の人形!」

2人の姿を知っているのか。双子の人形にあったことはないだろうから、資料か何かで見たのだろう。

「大丈夫ですよ、お嬢様。2人は私達の仲間です。」

私の仲間、ではなく、あえて私達の仲間、と言ってみる。その方が安心感があるだろうから。

にっこり笑顔でそういうと、お嬢様は少し安心してくれたようだ。少し、小さな笑顔で笑い返してくれた。

「いや、信用しなくていい。」

ご主人様はそっぽを向きながらそう、ぶっきらぼうに答えた。さすがに、人殺しを信用なんてできないか。

通信機で2人に話しかける。

「なるべく優しくせってしてあげて。安心させてあげたいの。」

2人から了承の返事を得ると、私は天井に目を向け、問題を読み始めた。

眩しいし、白色に白色のライトなので読みにくいが、読めないほどではない。

「モンダイ、テキ。」

この部屋では、問題と敵が一緒らしい。

「コノヘヤカラダッシュツセヨ。」

この部屋から脱出せよ?問題としてはわかるけど、敵として、とはどういうこと?……ああ、この部屋にこれでもかというくらい仕掛けられている罠のことか。この罠を避けつつ、前に進めということか。

「ご主人様、お嬢様。」

私の真剣な顔から何かを読み取ったのか、2人とも表情が引き締まる。

「ここはどうやら罠の多い部屋のようです。我々から離れないでください。」

私が立ち上がれるように2人に手を差し伸べると、ご主人様は私の手を振り払った。お嬢様はそれを不満そうに見ながら私の手を取ってくれたが。

「ゆりさん、かっこいいですね。」

いったい何がかっこいいのかはよくわからないが、褒められるのはいいことだ。ありがとうございます。そうお礼を言おうとした時だった。

「なに、これ?」

「あ、ばかっ。」

お嬢様が何かを押した。罠だ!罠が発動する!お嬢様の足元から音がする。お嬢様が危ない。お嬢様の近くで何かが起こる。お嬢様を助けなくちゃ。気がついたときには、体が勝手に動いていて。どうやらそれはご主人様も同じだったようだ。私とご主人様がお嬢様を突き飛ばしたその次の瞬間。私達は真っ逆さまに落ちていった。

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