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異世界で気ままな研究生活を夢見れるか?  作者: tinalight


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2-38.開拓しよう(3)

タコ焼きパーティーしてたけど、

進むことは進むもんだ。みんなすごいよ。

「みんな、今日は楽しかったね。タコ焼きパーティー以外の報告ある?」


「私は、娼館8人、街道2人、水路2人の3チームに分けて行動したぞ。娼館は今の体制なら3日ぐらいで完成する。内装は別に必要だがな。街道は木材を脇に除けている。この木材は開拓者の家を作るときに使えそうだ。水路は娼館の位置が予定と変わってルート変更をしている。水車の部品の設計もはじめたそうだぞ。ちなみに、私は牛で引くための鋤を考えてみた。試作品が出来たら牛とつないでみたいぞ。」

「いろいろありがとうね。何か問題がでてきたら直ぐに言ってね」


「次、私がよろしいでしょうか。


 先ず、開拓経験のある奴隷と話をしました。『確認してくる』とのことで、今日一日自由にさせました。牛についても話をしたところ、『角に突かれると死ぬから危険』と言ってました。

 管理は牛が飛び越えられない囲いにいれておけば良いそうで、草が生えていれば特に問題ないとのことです。開拓や開墾に関しては、明日に詳細の報告をするとのことです。


 次に、娼館の内装用の備品が届きましたので、海人達が住む予定だった住居を倉庫として、そこに入れさせていただきました。

以上です」


「なるほど。その奴隷さんの名前は<Bさん>とか言うの?」

「名前はベイスリーです。少しちがいます。何か気になることがございましたか?」


「いや、想像していた名前と微妙に違うなと思っただけで問題ないです。ありがとう」


「ステラとフウマはどんな感じ?」

「<念話>を使いたい」

「フウマさんの言うとおりですわ。野生の牛を捕まえるのは連携が大切だと思います」


「結構大変そうだね。一頭ずつ捕まえてくるとか出来ませんか?」

「一頭ずつ捕まえて運んだら、暴れるし、力も強いし、移動距離もあるよ。だから、群れをそのままこっちに追い込もうとしたんだ」


「群れのリーダーを誘導するとかで、全体をコントロールできない?」

「やってない」

「リーダーがどれか分からないわ」


「そっかー。ベイスリーさんの話をきいて、作戦立てよう。

他に、何かみんなで話しておくことある?」


「次回のタコ丸パーティーはいつですか?

 今回は関所の管理代理人をパーティに参加させるために交代したとはいえ、それ以外の時間もタコ丸を焼いていた時間の方が長く⋯⋯」


「え?モリスはタコ丸を食べられなかったの?」

「はい、最初の1つ試食させて頂いた次第でして⋯⋯」


「他のみんなは?」

「ああいうのは、ちゃんと予定を決めて開いてほしいぞ。食べれたから良かったが」と、ニーニャ。

「ユッカちゃんが持ってきてくれなかったら、俺たちだって食べ損なったよ」と、フウマ。

「私はいっぱいたべたよ。いっぱい配ったよ。とっても楽しかったから、来年もタコ丸パーティーがいい」と、嬉しそうなユッカちゃん。

「ユッカちゃんが楽しめたならそれで構わないのですが、突然だったもので⋯⋯」と、計画を乱されたことに多少不満を覚えている様子のステラ。


「うん。まぁ、今回のはお試しで、ユッカちゃんと2人で食べるつもりだったんだよ。余れば夕飯に出すぐらいな気持ちだった。

 軽はずみなことをしてごめん。次から気を付ける」


 と、反省の弁を述べておいたよ。


ーーーー


 昨日の騒ぎも落ち着いてきて、今朝は気分新たに作戦会議だ。朝食を食べながら、いつものメンバーベイスリーさんの話を聞くことにしたよ。


「ベイスリーと申します。今は奴隷の身分ですが、昔、開拓騎士団の団長を務めていたことがあります。モリス殿より調新領主様の領地査を承り、本日報告をさせていただきます」

「私は、ヒカリ・ハミルトン男爵。こっちが家族のフウマとユッカ。ドワーフのニーニャさんとエルフのステラさんだよ。これからもよろしく」


「ヒカリ様、よろしくお願い致します。

 早速調査結果から申しますあげます。先ず、非常に農業用地をお持ちであると思います。森も川もあるため、狩猟による採取と水資源が枯渇することは無いでしょう。

 また、肥沃な草原が広がっているので、木を切ったり、根をおこすような開墾作業もなく、耕せば農地として即日転用可能です」


「ありがとう。他に何か気づいたことはありますか?」

「牛を使って耕す件でしょうか?」


「牛じゃなくてもよいのだけれど、草原の面積が広いから、手っ取り早く耕して、移住者を呼び込みたい希望があります」

「あのような土地であれば、だれもが喜んで移住して耕すと思うのです。

 何か間違ったことを申してますでしょうか。」


「モリス、フウマ、上手く説明してあげて」

「ベイスリーさん、現在の領主はエスティア王国の食料自給率を上げて、他国からの食料輸入に頼らないレベルにまで農業を一年以内に発展させたいのです。


 ただし、表立って動けない事情があるので、国王へ騎士団の派遣依頼をしたり、どこかの領地から大々的に人を移住させることを望んでおりません。ですので、少人数の移住者でも、効率よく農業を発展させることを同時に望まれています」


「ベイスリーさん、上手い方法はありそうですか?」

「若者ではないですが移住して農業を営む人は募集可能と思います。募集というより、私の過去の伝手つてを使い集めることになります」


「何人ぐらい集められますか?」

「50家族、150人程度は集まるとおもいます」


「でしたら、最初は根気よく付き合ってくれそうな見込みのある10家族と連絡を取って下さい。連絡と移住に必要な物はモリスと相談して進めて下さい。難題が生じたら私も協力します。移住に際しての条件はモリスに伝えてあるので確認してから始めて下さい」

「はい」


「モリス、ベイスリーさん早速打ち合わせに入って下さい。肥沃な土地を耕す方法は別のメンバーで考えます」

「承知しました。」


 モリスに連れられて、ベイスリーさんが食堂から出ていくのを確認する。真面目そうないい人だよね。物事を積み上げ型で考える感じの。なんで奴隷になっているかしらないけれど、騎士団の団長まで務めて、声をかければ50家族集められる話が本当ならすごいね。


「ということで、人手は集まりそうだけれど、効率よく耕す方法がみつかりません。何か意見のある人いますか?」


「ヒカリが牛を運んでくればいい。私が作った道具を牛に結び付けて、どうなるか試したいぞ?タコより楽だろう?」と、ニーニャ。


「暴れ牛もいるし、牛の角は危ないんでしょ?」と、少し心配そうなステラ。

「おねえちゃん、牛の試練だね」と、やる気満々のユッカちゃん。

「姉さんが、リーダーの牛を見つけて誘導すればいいじゃないか。危なくないよ」と、私に丸投げしたいフウマ。


「君ら、ずいぶんと簡単にいうね。ステラは妖精と話して、どの牛がリーダーか分かったりしないかな?それか、牛を誘導する魔術とか」

「先ほども言ったように経験が無いから分からないわ」と、ステラ。


「よし、じゃ、飛べる4人で牛の追い込みをしてみよう!」


 と、前向きに現地確認をすることで進めることにしたよ。


ーーーー


 とりあえず、野生の牛の群れがいるところまて来てみたのだけれど、大きくないですか。

 なんか畜舎にいる乳牛みたいのとか、昔話にでてくる牛車を引く牛みたいのを想像していたわけなだけれど、バッファローとか水牛っていう感じの、スペインの闘牛士が戦うような角をもつのが集団でいるわけ。

 よく、あれで草食動物を名乗ってるよね。あ、象とかも草食動物か。


「あそこに15頭ぐらいの群れがいるでしょ。明らかに角が大きいのが2頭いるんだけど、あれがリーダーじゃないかな?」

「おねえちゃん、がんばれ」

「ねえさん、がんばって」

「ヒカリさん、期待してます」


「ユッカちゃん、獣の行動を鈍くするような催眠とか麻痺の魔術つかってなかったっけ?」

「どっち?」

「催眠の方がいいかな。」

「どうするの?」

「うとうとさせて、その上にのって、誘導する。」

「わかった。どっちのを眠らせる?」

「ちょっと小ぶりの方を完全に眠らせて、残りを半覚醒で」

「おねえちゃんは?」

「姿消して、体軽くして、あの水牛に乗る」


 まぁね?姿も見えず、重さも感じずじゃ、牛としてもわけわからんはずで。サブリーダーが寝ちゃうし、自分もうとうと状態なら、多少おかしくてもいいと思うんだよね。牛の気持ちとか、しらないけど。


 よっこらしょって、牛の背にまたがってみたけれど、これくらとかついてないから無理だ。痛い。拷問器具に乗せられてるみたい。体重を軽くしてても、ゴツゴツ当たって、私の方が嫌だ。


 角に2本の紐をひっかけて、引っ張れないかな?


「ステラ~~!革ひもって、今日もってきてる?」

「昨日ニーニャに渡した残りならあるわ」

「ちょっと貸してくれる?」

「はい。がんばってください」


 ちょっと革紐が想定より短めで、牛の角からの長さが3mしかない。何かあったら命の危険がありそうな距離なので、革紐を角に引っ掛けて斜め上の方向に引っ張ってみる。


 あ。いやいやだけど牛が動くね。


<<ユッカちゃん、フウマにこっち来てって言って>>

<<は~い>>


「姉さん、呼んだ?」

「コントロールできそう。これ引っ張って」

「大丈夫なの?」

「初めてだからわからないけど、引っ張れてる」

「それなら、姉さんにお任せできるね」


「フウマに代わってもらおうと思って呼んだんだよ」

「なんで?」

「なんか、怖いから」

「俺だって嫌だよ」


「フウマはお肉無しね」

「これ食べるの?」

「美味しいかもしれない」

「本当?」

「分からない⋯⋯」

「美味しかったら、次の群れは俺が引っ張るよ。今日は先に戻って柵を作ってるよ」

「そっか、柵も必要か。農地の予定地辺りに囲いをつくっておいてくれる?」

「じゃ、先にいくね」


 って、ステラやユッカちゃん達も連れて、みんなで行くか~~?

 牛が美味しかったら、みんな覚えてろよ~~!


ーーーー


 なんか、想定より大分時間が掛かったけれど、牛12頭が領地の関所付近まで無事に到着。そんなに牛のリーダーの存在って偉いのかね。ちゃんと他の牛もついてきた。


 柵の方もなんか綺麗にできてて、狭いところと、広いところで分けられるように作ってある。いちいち細かい指示を出さなくても、皆が良く考えて行動してくれている。ありがたいね。


「ヒカリ、待ってたぞ。牛を借りていいか?」

「あ、ニーニャ。お待たせ。リーダーは半分眠らせてあるから、他のを分けて連れて行けばいいんじゃないかな。

 いうこと聞かなくて、だめそうならユッカちゃんに聞いてみて」


「そうか。まず2頭ぐらい借りて器具と牛の相性を試すんだぞ。上手く行ったら増やすからな。待ってろ」

「上手く行くことを期待してるよ!よろしくね!」


 さて、上手く開拓が進むと良いね!


いつも読んでいただきありがとうございます。

頑張って続けたいとおもいます。

また、ブックマークや評価を頂けることはとても励みになります。

ありがとうございます。

10月は毎日少しずつ22時更新予定。

手間な方は週末にまとめ読みして頂ければ幸いです。

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