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異世界で気ままな研究生活を夢見れるか?  作者: tinalight


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2-29.念話(1)

今日の夕食会は報告がたくさんだ。

みんなよく頑張ってると思う。

「みんな~。今日も一日お疲れさまでした。いつも通りに報告をして、何か個別に相談事があったら、そういう話をしようか。」


「その前に、ユッカちゃん、シルフはどこ行った?」

「まだ、森とか見てくるって。」


「モリス、レイはどこいった?」

「イワノフさんと館の設計をしながら食事をしたいとのことでした。」


「ニーニャ、そういうことでいい?」

「本人たちに任せてある。」


「そう。フウマ、エイサンは?」

「食料を運び終わったので、長老と一緒に過ごしたいって」

「分かった。じゃ、今日は6人だね。」


「今日はモリス後回しで、フウマ、ニーニャの順番でお願い。」

「では、俺から。

予定通り、作れた分の食料を運びつつ、座礁ポイントとその周辺に領地マーカーを設置した。これでハミルトン卿の領地ってことになる。

長老からのお願いで、『海に近いところに住む場所が欲しい。海の傍であれば、食料などで迷惑をかけることは無い』とのこと。」

「ありがとうね。漁業を営む村人たちなのかな。」


「でも、街道が出来てないから、自分たちで自衛してもらわないといけないんだろうけど。その辺り何か言ってた?」

「いや、何も。そもそも長老が奴隷になってたり、エイサンが奴隷になっていた理由も俺は良く分からないから。」

「そっか。そうだよね。何も聞いてないうちから、<移住して、暮らしてくれ>ってのも横暴だよね。今度聞いてみよう」


「フウマ、他に何かあった?」

「長老が、クッキーが食べたい。肉より魚がいいとか言ってたけど、大したことじゃない。」

「ありがとう。クッキーは粉が入ったから作れるんだけど、窯が足りなくてね。量産はまだまだできないかな・・・。」


「次、ニーニャお願い」

「私は船のメンテナンス場を森の中に作った。大きさはイワノフが設計した船を前提に作った。急ごしらえだが、真上から降ろせば置けるようになっている。」

「速いね。何か困りごととかある?」

「皆、船が空を飛んでくると思って興味深々だ。昨日の報告会でのこともあるし、あまり目立つ作戦は避けた方がいいかもだ。夜運んで、朝ビックリするとかが良さそうだ。」

「ありがとう。族長たちも海の傍に住みたいみたいだし、調整が必要だね。」


「他には?」

「言いにくいんだが、娼館の準備で異様に盛り上がってる。娼館を使いたいのではなくて、仕掛けとか外観とかを貴族や金持ちが遊びに来たくなるようにしたいみたいだ。ドワーフの中に石工もいて、石造りでつくるような話もでている。あとは、川の流れから自動で水をくみ上げて引き込む仕組みとか、いろいろだ。」


「レイは何か言ってた?」

「『領主の許可は私がとる。何度も作り直すより、良いものを作ろう!』と、私なんかより、よっぽど部下を鼓舞するのが上手いぞ。そして彼女が一番熱心で良く考えている。アイデアも多い。」

「そっか。本人が多少時間かかってもいいと納得してるならOK。石とか言われてもピンとこないんだけど、材料の石の切り出しとかどうするか分かる?全部外から買ってこれるほど、うちにはお金が無いよ」


「ヒカリさん、いいかしら?」

「ステラ何?」

「森の奥に岩山みたいのがチラッと見えたから、そこで切り出しは行えるかもしれない。材質にこだわりがあったら分からないけど。切り出した後は、それは、ほら・・・。船みたいに・・・。」

「なるほどね。洞窟も行ってないし、領地マーカー置きつつ、早めに皆で見に行こうか。」


「私もイワノフも飛べないぞ」

「先ずはニーニャだけ下見にいって、サンプル取ってくるのはどう?」

「それくらいなら、我慢するが・・・。」


「飛ぶの怖い?」

「こ、怖くなんかないからな!ちょっと、あ、足がすくむだけだ」


「フウマでもステラでも好きな人に運んでもらえばいいよ。」

「ヒカリがいい」


「そう。わかんないけど、いいよ。行くときは一緒に行こう」

「うん。なら、行ってもいいぞ」


「ニーニャ報告ありがとうね。次、ステラとユッカちゃん」

「シルフを見つけて、シルフと遊んだ。楽しかった。」

「ステラは?」「同じです。あと、天然酵母の培養をヒカリさんから習いましたわ」

「シルフについては、良く分からないことが多いから今日は保留にしたい。金貨も3枚だから、何も起こらなくても大勢に影響は無い範囲だよ。

シルフについては、あとでフウマには相談に乗ってもらいたいことがあるからよろしくね。」

「分ったよ。俺で役に立つなら何でも言って」


「最後、モリス。今日も大変だったろうけど、よろしくね」

「はい。

1.冒険者登録証を手に入れました。これで無職ではありません。また、<よろずの依頼>の情報も聞けるようになりました。

2.金貨250枚を入手。これはヒカリさんの過去の蓄財とする魔石を売却した結果です。

3.ステラさんが奴隷を1人購入しました。これは割愛します。

4.ハウスセールに遭遇し、調度品一式を購入することで手付を払いました。手付で金貨5枚。配送時に金貨45枚と配送料金貨1枚が掛かります。値切りましたので、手付10枚。配送料込みで残り20枚としました。レイが言うところの、ジャガ男爵の別荘の調度品の可能性が高く、格安で手に入れることができるとのこと。

5.馬車2台、馬4頭、二頭立ての馬車は、馬車が中古で金貨5枚を2台。馬は元気そうなのを4頭で金貨100枚でした。値切りましたので、全てで金貨80枚になります。

6.食料一か月分を調達をしました。小麦、ライ麦、野菜、ドライフルーツ、木の実、乳製品。大量に買い込んだため、金貨5枚に値切りました。

よって、預かりました246枚から金貨115枚の支出になりますので、残り131枚をお返しします。」

「いろいろありがとうね。あと、値引き交渉もしてくれて助かるよ。お金は無限には出てこないからね。フウマの手持ちの残りと合わせて、金貨残り151枚。みんなで大事に使おうね。」


「で、他に皆の報告とか相談事がなければ、今日は大事な議題が2つある。始めてもいいかな?」

「「「「「はい」」」」」


「フウマ、奴隷の仕組みと解放の仕方を教えて。」

「奴隷は奴隷商人が体の表面の手の甲とか手首とかに印を書きます。

魔術で書くので消えません。

また、魔術で読み取るため、目に見える形で残しません。

昔は焼き印とか、目に見えることで、身分の固定を示したそうですが、奴隷の価値が下がるため、ここ何十年かでは行われていません。

次に、所有権の移動ですが、奴隷商人同士は主人を無記入のまま取引を行います。販売先の主人が決まった場合には、その人の情報が印に書き込まれます。」


「なるほどね。ニーニャやステラ。イワノフ達はどうなってる?」

「ニーニャ、ステラ、レイ達はジャガ男爵の所有で、モリスが所有権を姉さんに移したはず。イワノフ達は、買い取るときにニーニャの名前で買ったからニーニャの奴隷扱いだね。」


「奴隷の印は消せないの?」

「俺には判らないけど、ねえさんなら方法を見つけられるかもしれないね。

消したいのかい?」

「なんか、公平な仲間って感じじゃないのが嫌だ。あと、職業が奴隷ってのもなんか嫌だ。」


「ねえさん。みんなはどう思っているか聞いた?」

「いや。聞いてない。」

「聞いてみようよ。」


「二ーニャ、ステラ、どう思う?」

「私はヒカリの物でいい。楽しくやってる。職業なんぞいらんが。」

「私もヒカリさんの物で構いません。一緒に過ごせて楽しいですよ。職業というか、エルフの族長という資格は残っていますし。エルフの職業ってなんでしょうね?」


「私の考えすぎということ?」

「そう見えるね。」

「分かった。私の取り越し苦労ってことで、この議題はお終い。」


「次は、微妙な話題なんだよね・・・。

みんな、<念話>って知ってる?」

いつも読んでいただきありがとうございます。

頑張って続けたいとおもいます。

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