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異世界で気ままな研究生活を夢見れるか?  作者: tinalight


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3-05.冒険_B3F

スライムは倒せるようになった。

メモも2枚目を見つけた。

ダンジョン攻略って、こんなに地味なんだっけ?

それより、死なない程度に身体強化だ。

「姉さん、ここにはウルフが居るね」

「強い?」

「姉さんが魔術を使わずに、ナイフとかで相手をしたら危ないね。倒せても消せない傷が残る可能性があるよ。」

「戦闘の訓練とかしてくれる?」

「俺で良ければ。」

「お願いします。」


また探索班と特訓班に分かれて探索だ。

ステラには、さっきみたいな真っ暗な部屋があったら、メモを残してもらうように伝えておいた。

地下2階の空いてる場所もMAPが埋まりそうなら、そこもドンドン埋めてもらうことにした。


「フウマ、今度は何から始める?」

「大変だし、時間が掛かるけど、体の動かし方を覚えよう。」

「というと?」

「体の柔軟性とか、俊敏性を向上させる。筋力もある程度つけて貰う。それが終わったら、戦闘の基本的な型も覚えてもらう。」

「それって、ここで特訓したぐらいでできること?」

「俺は何年も掛ったね。」

「それに付き合ってくれるの?」

「全部を俺と同じレベルにはならないさ。でも、ウルフぐらいは倒せてもいいと思う。街道を歩いていれば獣として遭遇するしね。」

「そっか。訓練してください。」


「じゃぁ、準備運動して、体を温めよう。そして柔軟体操しよう。」

「分かった。」


準備運動が終わったら、いわゆる筋トレね。腕立て、腹筋、背筋、スクワット各30回x3セット。

ゴツゴツ床が痛いんだけどヨガマットみたいなのもないから、ニーニャが作ってくれた防御用のインナーが体に馴染んで結構役立つね。

次に柔軟体操。ストレッチなんだけど、かなり体重かけてグイグイ来るのね。ギャーギャー悲鳴上げちゃったよ。音が響くせいか、<念話>でステラが『大丈夫ですか?』とか、確認してくれるレベル。

もう、十分汗だくだって。汗臭いからピュアしとこうっと。


「姉さん、次行っていい?休憩する?」

「ちょ、ちょっと水とか飲みたいかも。」

「なら、みんな呼んでお茶にしよう。」


いやぁ~。ユッカちゃんと狩りしたり街にお肉運んだりしたのって、いわゆる体力勝負と魔術の力が大きかったんだろうね。体とか筋肉とか隅々まで鍛えたり、筋を伸ばすと体の回転範囲が変わるとか、全然意識してなかったね。

ステラとユッカちゃんが戻ってきたからお茶にする。夜にここに入ってから休憩もしなければご飯も食べて無かったので、休憩しつつご飯も食べる。


「おねえちゃん、試練?」

「とても試練だね。」

「若返る?」

「え?ああ、トモコさんの魔術の話ね。ちょっと無理かな。」

「いろいろな物を失う代わりに、若返りできるんだって。」

「そなんだ。失うものが何か判らなくて怖いから、先ずは自分を鍛えてみるよ。」

「がんばって!」

「うん!」


----


また、二手に分かれて行動になった。


「じゃ、次は型の練習をするよ。」

「はい」

「いろいろな型があるんだけど、素手で敵に素早く攻撃する方法を教えるよ。この方法が判れば、ナイフを持って同じように敵を攻撃できるはず。」

「うん。」


「先ずね、人間の体は筋肉と骨と関接でできてる。この3点を上手く動かしているんだ。さっき、パンチをするために、握りこぶしをギュッと握ってただろ?あれはダメなんだ。こぶし自体の形にするのは構わないんだけど、ギュッと握った時点で手のひらから先の関節が固まってて、そこには速度も力も乗らない。例えば、パンチをする前に全身を硬直させた姿勢を取っていたら、一度筋肉を緩めないとパンチを出せないだろ?」

「あ?え?そうなの?確かに力入れた姿勢からはジャンプとかできないね。」


「移動したり、動かしたりするときは体を柔軟にしておく必要があるんだ。そして、当たる瞬間に筋肉で関節を固定して骨から骨へ力を乗せて伝達させる。すると、姉さんみたいに軽い人でも、こぶし一点に全体重と運動速度を乗せられるんだ。」

「言ってることは判るけど、全然体が動かないと思う。」


「<ヒジを左の脇の下から離さぬように、内角にえぐり込むように打つべし>って教わったよ。あと、当てる瞬間まで手をギュッと握り込まないで軽くしておいてね。こんな感じ。」


速すぎてよくわからないけど、構えているときはコブシが軽く開いているのに、前に突き出したときには、ガチっと握られてるね。こんなん、全然知らないって。まぁ、フウマ先生の言う通りにやってみるか。構えているフウマの手のひらに向けてパンチを当ててみる。

え?なにこれ?速い。っていうか、痛いよ!


「フウマ、ごめん。痛い。ちょっと続けるのは私には無理だよ。」

「こっちこそごめん。そこまで考えてなかった。姉さんは女性だもんね。素手で人を殴ったら、コブシが壊れちゃう。でも、さっきのパンチと今のパンチでは体を動かす感覚が全然違うことが分かった?」

「そこは分かった。全然ちがう。でも、速度が出れば出るほど、私自身が痛い思いをしてケガをしそうなのは困る。」


「今度、木のナイフを作って、それで型の練習をしよう。素手はあんまり実践的でないし、姉さんの役に立たない気がしてきたよ。」

「コブシって鍛えられるものなの?」

「さっきの腕立て伏せを拳骨握った状態でやるとかね。骨自体の強化だったら、拳骨つくって、壁とか叩いてるだけでも強くなるよ。皮膚も周辺の肉も。あと、痛みにも慣れる。」


「なんか、フウマは男の子の世界だね。私には想像すらしたことが無い世界だよ。壁叩いて強くなるとか意味が分からない」

「うん、まぁ、いろいろ鍛えて生き残る必要があったからね。姉さんはこの階のウルフぐらいなら、飛び掛かられる前に魔術で止めたり、殺したり出来るよね?」

「やってないけど、できると思う。」


まだこちらに気が付いていないウルフに近づいて行って、魔力の流れを確認する。そしてギュッと魔石の周辺のエーテルの流れを止める。ウルフは倒れて魔石を残して消えた。これまでのスライムが残す魔石とほとんど同じ。初心者レベルってことなんだね。


「姉さん、相手の攻撃が物理攻撃だけなら、その方法で全て倒せるんじゃないかな。複数同時攻撃でも先制攻撃さえ避ければ、止められるでしょ。」

「複数同時はやったことない。フウマならどうするの?」

「複数に囲まれないようにする。囲まれたら、順番に攻撃を受けるように位置取りを変える。どうしても同時に攻撃されるシーンは、交わしながら交わした先の別の相手のを攻撃するみたいな、攻めと防御を兼ね備えた行動をとるね。」


「ここのウルフもそんなことしてくる?」

「この地下迷宮はそういうのを見てないね。下の階層に行くと、そういう連携をしてくるのがいるかもしれないけど、もう、地下九階のうちの地下三階まできただろ?単体の敵が少しずつ強くなっていくだけな気がするんだ。」

「じゃぁ、そういう練習もこの迷宮をクリアした後で考えればいっか。」

「それが良いと思う。それより、手分けしてどんどん進んじゃえばいいんだと思うな。特訓は特訓で関所に帰ってから付き合うよ。」

「ありがとね。」


でさ、その・・・。

ファンタジーな世界じゃないからさ。

密閉空間で困ることってあるじゃない?

その、<花摘みに行く>ってやつね。

実際問題、森があればなんとでもなるのさ。

単独行動もあるしさ。でもさ?この場合はどうすんのよ?


<ダンジョンには森も花も無い!>

もう、しゃあない!フウマに直接相談だ!


「フウマ、<トイレ>行きたい。」

「どこ?」


「どこって、ある訳ないじゃない!」

「姉さん、怒らないでよ。行きたいところが何処か判らないから聞いたんだろ?」


「だから、トイレとかこんな地下にある訳ないでしょ!」

「<トイレ>って何さ?どこならあるの?」


「ごめん。食事したあとの老廃物を出したい。」

「そこら辺ですれば?地上まで遠いよ。」


「私、女性なんですけど!」

「貴族の女性は<トイレ>なんか行かないよ。」


「<花摘み>とか<水やり>とか<内緒話>とかそんな台詞言ってなかった?」

「夜に<花を摘みにいく>のは難しと思っていた。貴族は不思議だね。」


「トイレが無いから、用を足しにいってるの!女性も出すの!」

「姉さんも<用を足せば>いいじゃないか」


「フウマの前ではしたくない。恥ずかしい。どこか探して。」

「最初からそう言ってよ。上の階ならスライムだし、食べてくれるんじゃないか?」


「そういうこと言う?」

「姉さんが、<スライムの中にいろいろな物を融かしたり食べる種類もいるらしい>って言ってただろ?」


「言った。残ったらどうするの?」

「ウルフのせいにすればいいよ。」

「ちょっと行ってくる・・・。」


どうしたかはともかく、ちゃんと各種魔術使ってるし、スライムが無害化することも確認した。そのスライムをちゃんと倒して、魔石になるのも確認した。

その魔石は拾わないけどね!

よし、これで問題は無くなった。食料が尽きるまで肉体強化とダンジョン探索に費やせるね。


「フウマお待たせ」

「いつでも<トイレ>って言ってくれればいいから」

「あれは、<トイレ>じゃない!」

「分かった。<スライムを倒しに行く>でいいから」

「うん。」


<<おねえちゃん、おしっこ>>

<<スライムが食べてくれるよ>>

<<そこに戻るね>>


「ユッカちゃんもトイレだって。」

「スライムを倒しに行くんだ。」

「うん。教えてあげないと。」


<<ヒカリさん、<花摘みに>行きたいのですが。>>

<<スライムが処理してくれる>>

<<そこに戻ります>>


「ステラもトイレだって。」

「女性は大変だね。」

「割とそういうものだよ。覚えておいて損はないよ。」

「今後の参考にさせてもらうよ。」


世間一般の冒険者はどうやってダンジョン潜ってるんだ?

ネットゲームの世界ならともかくさ。

リアルで困るでしょ。


ネットの掲示板の書き込みで読んだんだけど、

『私が抜けるとPTが決壊するからトイレ行けない!』

って泣きそうな妹が居たとか。

『ボス連戦するからオムツ着用な』とかさ。

現代の装備品が無いと、どうにもならなくなるんだよね。


それにしても数時間ならともかく、

一泊以上かかるようなダンジョンはいろいろ不味いね。

トイレ以外にも体臭だって馬鹿にならないよ。

携帯用スライムとかいるのかね?

なんか、こう、本筋から外れっぱなしですが、

一応冒険を楽しんでるってことでお願いします。

ダンジョンはそろそろクリアできます。

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