3-06.冒険_B4F~B7F
よし!
トイレの問題もないし、
このダンジョンなら敵にも殺され無さそう。
どんどん進んでクリア目指そう!
「みんな、<トイレ>済んだ?」
「はい、割となんとかなるんですね。」
「おねえちゃん、いいよ」
「俺も行っといた」
「うん。じゃぁ、探索はじめよっか。MAP作成はどこまで終わった?」
「ほとんどが一本道で次の階へ降りる階段がみつかるのですけど、たまに分かれていて、その先に行き止まりの例のメモが残っている暗い部屋がある感じでしょうか。」
「今までメモが見つかったのは地下一階と地下九階だけだよね。他にも見つかったということ?」
「地下二階にいけそうなところは全て調べました。地下二階にはメモはなさそうです。地下三階は地下四階か、それより下の階から上がらないといけなさそうな場所がありますわ。」
「う~ん。私の考えすぎだったのかな。地下迷宮よりは、どこかに繋がっている単なる通路ぐらいな感じ?ただ、メモがいつもメインの通路にないってのが気になるんだよね。それも暗くしてメッセージが気付きにくいようにしてあるとか。」
「この地下迷宮は2人で作っているということです?」
「ああ、そっか!そう考えればいいのかも。この迷宮自体を作った人と、あとからメモを残している人が居るんだよ。メモを残した人は<わざわざ気づかれにくいように>メモを残したのかもしれないね。だとすると、ちぐはぐさが埋まる気がする。」
「姉さん、どうする?」
「私はメモが何を意味しているのか、それとも何も意味していないのかが判断つかないんだよね。もし、後から作った人が<何かのヒント>としてメモを残してくれているなら、このメモを回収しておかないと、最後でエライことになるか、結局全てのメモを探しなおしになると思う。」
「姉さんが判らないなら、姉さんの普通で進もう。MAP作って、メモを回収して、メモに意味があるかが判断つくまで、それで行くしかないよ。」
「おねえちゃんの特訓は一旦休憩でいいなら、皆でどんどん進めるね。」
「うん。もう、ここはとっととクリアして、私の特訓は関所に帰ってからしてもらうことになったよ。」
この私を支えてくれる仲間たちの基礎能力は運動能力だけでなくて、状況に応じて柔軟に行動を変えられる柔軟さも凄いね。
言った・言わないで言えば、私が最初思っていた通りにダンジョン探索は進んでないし、ひょっとしたらナイトメアも居ないかもしれない。
でも、それはそれで受け入れて、次の行動に移ってくれる。
本当なら、いろいろ文句の一つも出てくるだろうし、ミスジャッジへの批判もでてくるんだろうけどさ・・・。<ファンタジーの世界だから>の一言では片付けたくないくらい幸せだよ。
「フウマ、この階の敵は危険?」
「いや、初心者向けだね。姉さんも今まで通りに魔術使って倒せば問題無いよ。」
「じゃ、地下3Fへの階段と地下5Fへの階段。メモを回収。もし、これまで通り一本道なら、地下5Fにいく人と、地下3-4Fに残ってるメモを探す人で分かれてもいいね。」
「MAP作成なら、私とヒカリさんが分かれればいいと思いますわ。あとで書いたMAPを二人で合わせればよいと思いますわ。」
「よし、進もう。何か発見したらすぐ<念話>で通話。急いでても単独行動はしないように。する場合はかならず<念話>が通るか確認してから進もう。OK?」
「「「ハイ」」」
ーーーー
<<地下3Fのメモを見つけたよ、
意図した攻撃
注力した魔法
にわかに緩む
しずかなる声
封じてしまえ
術を用いてね
魔術が最強さ
だって。メモは写したから、そっちに合流する。>>
<<こちらは地下5Fに行く階段を2つ見つけました。手前は入らずに、奥を先に探索しています。たぶん、こちらにメモがあると思いますので。>>
<<OK。だったら、こっちは手前から入って、地下5Fを進めるね。>>
<<了解です。あ、地下5Fのメモがありましたよ。
出かけたときから
抽選で当選するの
を信じていたんだ
力任せだけでない
魔法も使えるんだ
となっています。メモは写しました。>>
<<ステラ、文字を読む区切り位置がおかしい。2行目と3行目が変なつながり。>>
<<天井に書いてある区切りで読みましたわ。そのまま写したのですけど・・・。>>
<<分かった。それなら、これらのメモ全部回収しないと不味いと思う。重大なヒントになってる。>>
<<姉さん、どういうこと?>>
<<書いて説明しないと無理。地下5Fに行く手前の階段で集合しよう。>>
<<わかった>>
ーーーー
「姉さん、どういうこと?」
「これまでのメッセージを読むとさ、
『ナイトメア 〇〇〇〇〇 魔力を抽出 魔術封しに注意 浄化が有効』
って、なるんだよね。」
「「「え?」」」
「<縦読み>ってのがあってさ。メモを横方向ではなくて、縦方向に読むの。」
「おねえちゃん、<らのだいだ>がないよ。」
「うん。右上じゃなくて、左下から縦読みだね。<魔力を抽出>だよ」
「姉さん、たまたまじゃなくて?」
「地下9Fの<ないとめあ>が嫌な感じだったんだよね。ナイトメアがこのダンジョンを作っていて、罠とか仕掛けとかを盛り込んでるんじゃないかなって。」
「そういえば、ヒカリさんが私に読む方向を確認されてましたね。」
「うん。今もナイトメアが何をしているのか、どう関係しているのかこの〇〇〇〇の部分が判らないから、下手に作戦を立てられないんだよ。残りのメモを探そう。」
「「「ハイ」」」
だんだんと暗くはなるんだけど、魔物は初心者級で罠も無し。
ほんと、整備とかメンテナンス用の通路を、地下迷宮っぽくみせかけてるだけに見える。残り1枚と思われるメモを探してどんどん潜った。流石に結構な距離を歩くもので、休憩したり、食事をしたりしながらだけどね。
そして地下7Fの真っ暗な部屋に行きつく。
「お姉ちゃん、これが最後の一枚なのかな?」
束縛された人生を
拘った生き方で打ち破る
霊的な何かに導かれて
精一杯頑張ってきた
のん気に生きてない
闇に負けるな信じよう
「なんか、詩の形が崩れてるけど、左下からの縦読みでいいと思う。
<闇の精霊拘束>
だね。」
「ヒカリさん、ナイトメアが闇の妖精を拘束しているってことでしょうか?」
「うん。ステラがさっき気付いてくれた<二人の思想>だとすると、ナイトメアがここに地下通路を作って、そこに闇の妖精を封印してるんだろうね。ここでは精霊と妖精は同じ意味で使っているんだと思うけどね。封印だけでなく、魔力の抽出までしてる可能性があるよ。私はてっきり、ナイトメアが魔術で何か毒のようなモノをここの地下迷宮か、資源の洞窟からばら撒いていると思ったんだけどね。その闇の結界を止めつつ、闇の魔術を知れば、いいことあるかなとか思ってた。でも、闇の妖精そのものを使ってるとは思ってなかったよ・・・。」
「姉さん!地下迷宮の謎が解けそう!面白いね!」
「そうだね。ナイトメア本人と遭遇しなければ、闇の妖精を回収して撤収でいいんだとおもう。<魔術封しと浄化が有効>ここは考えながら対応だね。」
「おねえちゃん、試練?」
「ナイトメアに遭遇すると試練だとおもう。闇の妖精自体は多分、救いを求めているので攻撃はしてこないけど、なんらか酷い目にあってそうだね。」
「おねえちゃん、早くたすけてあげよ!」
「そだね。」
いつも読んでいただいている皆様には感謝しています。
今後とも頑張って続けたいとおもいます。
漸くここで、パーティーのメンバーとヒカリの謎解きが完了しました。




