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その番犬、狂暴につきまして。  作者: 朱音小夏


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42/65

episode42

「京司...!」

「あ...凛太朗さん。」

「大丈夫か?どこか怪我は...」

「大丈夫だ親父。拘束後が着いただけで京司に怪我はない。相手のヤツはサツに引き渡すように指示してきた。」

「...心配かけてすみません、凛太朗さん。」

「謝るこたぁねぇ。無事ならそれでいいんだ。」


屋敷に着いた時、凛太朗さん達が出迎えてくれた。凛太朗さんを始めとした組の皆に心配かけてしまった事が申し訳ない。


「どうやら湊とか言ったか?ヤツの身内にどっかの地主がいたらしく、ヤツの一家も恩情を受けていたらしい。だから金に困ることなく、京司を攫う時にも人を雇うことが出来たらしい。まぁ、今回の件でオレも堪忍袋の緒が切れた。オレの大事な家族に手ぇ出したんだ。地主だろうと報いを受けてもらう。」


そう言った凛太朗さんは黒いオーラを纏っていた。凛太朗さんは組、身内を一番に思う優しい人だ。血の繋がりのない子供のオレに対しても本当の家族のように考えてくれたり行動を起こしてくれたりしてくれる。幼い頃に家族の温かみを失ったオレはそれが嬉しい。


「お前らが中学生の頃はストーキングをする程度だったから、学校に報告するくらいしか出来なかったが...これでやっと手出し出来る。安心しろ京司。あの一家は二度と表を出歩くことが出来なくしてやる。」

「...凛太朗さんもマジ容赦ないですよね。」

「何当たり前のこと言ってんだ。叶弥も京司。お前もオレの大事な子供だ。お前らのためなら何だってするさ。」

「...凛太朗さんや組の皆には感謝してもしきれないくらいです。」

「オイ。オレを忘れてないか?まさか"組の皆"に一括りにしてるんじゃないだろうな?」


叶弥はブスっとしたので、オレと凛太朗さんは顔を見合せ笑いあった。


「叶弥ァ。心のちっせぇ男は捨てられちまうぜ?」

「大丈夫です凛太朗さん。...ちゃんとあいしてます。」

「!京司!!」


叶弥はオレの言葉に感極まりましたと言わんばかりに抱きつこうとしたが、凛太朗さんがオレの腕を引き不発に終わった。...叶弥は恨めしそうに凛太朗さんを睨みつけて「親父...覚えてろよ...」と呟いたのであった。

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