第69回路 解放!月の女神
通常の会話は「」魔法での会話は〈〉
みんなで声を合わせる時は〈「」〉となっております。
リアクさんはバラバラになったマーニの記憶を1つずつ重ね合わせていく
不思議なことにピースとピースの繋ぎ目は少しずつ消え
1つの土の塊になっていく
みんな固唾を呑んで見回っている
ゴクン…
「何しておる?」
「わー!」
誰だ?空気を読まずに声出したヤツは?
カティ?
「カティさんこそなんですか、急に」
「急にと言うか店に来て見たら、リアク様がいらっしゃらなかったからここに来たのだ」
闘技大会に出る前、ここで特訓をしていたらしい
「細かい説明は後でするので黙って見ててください」
「ふむ、面白そうだからそうする」
その塊は沈黙を続ける
「どうすればいいんですかね」
リアクさんに小声で尋ねた
「ミズキ、ちょっとこれに手をかざし魔力を流してみよ」
〈わかりました〉
塊は10cmほど浮かび上がった
が何も起きない
「ミポポ、これに魔力を」
「わかりました」
下半球にオレンジ色の魔法陣?模様が浮かび上がった
「カティ、魔力を流してみよ」
「かしこまりました」
…
何も起きない
「んーー…。次はリョンリョンじゃ」
「はい」
橙色魔法陣の横に赤い模様が現れた
「リード、続けてみよ」
「はいっ」
魔力を流すとオレンジの横に黄色の模様そして上半球赤の上に緑色の模様が浮かび上がった
「これは決まりじゃな。デンリュウ…おそらくお前が最後じゃ」
「わかりました」
ゴクン…
魔力を流した
上半球オレンジの上に青、黄色の上に紺色の模様が浮かび上がった
すると全体が紫色に染まった途端、塊は上昇を続け高さ3mくらいで
止まった
しばらくしてまるで月がそこにあるかのように輝き出した
それに呼応するように
リスが輝き出す
眩しい…
バサッ
リアクさんがマントを何かに向かって投げた
光が収まり静かに台の上に降りた
何か起こったのか?
「ミズキ!」
ミポポが叫んだ
一体何が!
「リアクさん、ありがとうございます!
すごく嬉しいけど…
やだー、みんながいる前で…」
銀髪のミズキはマントに包まっていた
「ミズキ…ミズキが戻った!!」
マントの上からミズキを抱きしめた
「デンク…」
「良かった、本当に良かった」
ミポポ、リョンリョンは静かに涙を流していた
リードさんはずーっと上を見ていた
「これから訪れるのが、そなたらにとって本当の試練であろう。
越えられぬ壁はない。越えられぬなら壊せ。壊せぬなら遠回りでも回り込め。きっと壁の向こうに道は続いておる」
「はい!ありがとうございます!」
勇気づけられた俺たちはリアクさんの店を後にした
「マーニとか言うヤツの期限ってどれくらいなんだ?」
リードさんは問いかけた
「普通は1週間とか1ヶ月とかキリのいい期間だろうけど…」
リョンリョンは答えた
地図を見る限り結構な距離があると思われたが
地理的にも全くわからないのと竜車を手配したいので
ギルドに向かった
と、その前にミズキの着替えを取りに帰った
【冒険者ギルド】
ギルドの冒険者たちは
ミズキを見てなんでキレイな人なんだと心奪われている
エレーナはいつも通りバタバタしている
「エレーナさん!」
「ダーリン!あ…あれ?ミズキさん…」
人間ミズキを見て、満月じゃないのにとびっくりしている
「こんにちは!」
笑顔で挨拶するミズキ
「今日アルージシさんはいらっしゃいますか?」
「あ…はい、部屋にいると思います。ご案内します」
奥に通された
コンコンコン
「ギルドマスター、デンリュウさんたちが来られてます」
「どうぞ」
「失礼します」
ドアを開けるとバタバタッと何かを隠した
あーまたお絵描きしてたな
「デンリュウくん、昨日は本当にお疲れ様でした。
ってミズキさん!その姿は…」
「こんにちは、アルージシさん!」
女神の笑顔に我を失う
「…まぁ、とりあえずおかけください」
5人はソファーに腰掛けた
「それで今日はどうされたんですか?」
「実は…」
大会が終わった後、マーニがミズキの前に現れたこと
マーニの記憶が揃ってミズキが元の姿に戻れたことを話して
1枚の地図を見せた
「この地図が示す場所はビライド城。周辺の魔族を統括し治めている城だ。エドガルの東にあるデオビス山脈が国境となっていて、検問所があり国境警備隊がいるからと言うのもあるが、その城があるから魔族が無闇にこっちに出てこないようだ。しかし、エドガルとは交流がないため全く不明ではある。馬車だと5日、竜車で3日と言ったとこだろう」
「それでアルージシさん、お願いがあるんですが…」
「なんだ?デンリュウさん、水臭いぞ。竜車ならすぐ用意する!」
「助かります。宜しくお願いします」
「ちょっとーカウンターに誰もいないんだけどー
アルージシ!ここの教育はどうなってんの?」
ナリアーノさんが入ってきた




