第64回路 大会準決勝
通常の会話は「」魔法での会話は〈〉
みんなで声を合わせる時は〈「」〉となっております。
【会場観客席】
マーニ達4人は並んで座っている
「どうだ?イロハ、楽しんでいるか?」
「うーーん、なんかやるなら、もっと派手にやって欲しいなー
つまんないとなんか食べたくなる。でもこの食べ物は美味しいよ」
バケツモリモリにあったポップコーンを3杯は食べ終えている
男は思った
テレビ中継でもあればわざわざこんな人の多いところに来なくて済むのに…
「フーー、この格好なんか疲れる」
「仕方あるまい、できる限り目立たないようにしたいのだから」
4人とも馴染めるような服装で来たはずなんだが
あまりにフォーマルすぎて逆に浮いている
「次は彼らの番ですね」
「サティスは楽しんでいるか?」
「私は…見ているのが好きではありません。
どちらかと言うと…出場したいです!」
「まぁ、そうだろうな」
「主人様、少し気になる事が…」
「なんだ?」
「あのデンリュウという男、どことなくマーニ様に似ておりませんか?リードは伯爵、ミポポは私に…」
「そうか?そう見えなくも…ないか。
まぁ、神のイタズラかな?ハッハッハッ」
「イロハはいない?似てる人」
神のイタズラ…サティスディーナは何か引っかかっている
たぶんこの男は何か知っているのではないかと…
「準決勝、リード・ミポポVSルシル・ナキア 選手入場!」
より一層歓声が高まっている
「それでは始めてください!」
シンバルが鳴り響く
「インビジブルウォールペーパー!」
闘技ステージを覆うように広げた
黄色魔法陣を展開
「ロックフォール!」
岩がルシル達目掛けて降っていく
ドガガガッ!
2人は岩の下敷きになった。
が
「ほう。」
ガガガッ
2人は岩山の間から出てきた
「待ってたぜ!」
リードさんはスパイラルインパクトで黄色魔法陣2つ出した
「ライトニングスパーク!」
いかずちが2人を襲う
バリバリッ
見事な先制攻撃だ
ダメージはあるだろうが平然と立っている
「フッ」
ナキアが不敵な笑いを浮かべた後
ミポポに向かって走り出し
すぐに後ろをとって首元に短剣を突きつけた
そして何かを囁いた
〈ぽっぽっぽーはとぽっぽー 豆が欲しいか〉
「ニッ」
ミポポは待ってましたと笑みを浮かべた
〈リョンリョン、妨害してとは言ったけど…鳩ぽっぽを歌うなんて…〉
ミポポはその場からスッと消えたかと思うと逆にナキア後ろをとっていた
「なにっ?」
ナキアが動揺している
ーー1時間ほど前ーー
ミポポとミズキはカティのところに行った
「カティさーん!」
「なんだなんだ…」
〈お願いがあるの!〉
「なんだ、リス。私もお前には興味がある。言うてみよ」
しめた!リスのミズキになら…
〈さっきのさー魔法教えて!〉
「ヒザガクンか?」
〈まぁ、それも気になるんだけど、転送魔法の方!〉
「あぁ、そっちか。お主、アキレスと亀のパラドックスを知っておるか?」
〈なんかよくわかんないけど、アキレスは亀に追いつけないってやつでしょ?〉
「まぁ、それに近い。この魔法陣を行きたい場所に描く。描いた後1秒ほど時間がゆっくり流れる。その間に描いた魔法陣の上に立つと時間の流れが通常に戻る。その1秒の間に魔法陣に辿り着けなければその魔法は意味をなさず元いた場所に戻される。
これを繰り返す事で永遠に追いつけないと言うわけじゃ。
決して転送しているわけではない。あまり遠すぎると息切れしてしまうしな。
1秒で移動できる距離感とタイミングが難しいのじゃ。
これをアキレスタートル略してアキレタと名付けておる」
ミポポは黄色い魔法陣を描き
「エアーインパクト!」
ナキアの背中に放った
流石に後ろから至近距離で打たれた魔法は効いた
「やりやがったな」
「ほう。」
ルシルは直径3mほどのでかい黄色魔法陣を描いた
螺旋状に吹いてくる風に
「この大きさはアキレタでも避けきれない」
ミポポは身構えた…と…
「心配すんな!」
ミポポの体はフッと持ち上がり上昇している
リードさんはスパイラルインパクトで風黄魔法陣エアーインパクトを地面に向かって放ち、ミポポをお姫様抱っこして上昇していたのだ
さすがのミポポも恥ずかしいやら嬉しいやらで変な感情が生まれている
「ほう。」
「ほけきょ」
リードさんは変な相槌を打った
先程出来上がった岩山の頂上付近でミポポを下ろし
「まだまだこれからだぜ!」
観客席は今日1番の盛り上がりだ!
リードさんはガントリックをルシル目掛けて放った
…リンクした
「やはりな…アイツは人間じゃねぇぞ!」
「えっ?」
ミポポは驚いている
「ほう。」
「ほけきょ」
「決勝までは隠すつもりでいたんだがな。
バレてしまってはしょうがあるまい。
こんな子供騙しの茶番にうんざりしていたところだよ」
R7.8.20 加筆




