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魔王、ここに爆誕!

店の外に出ると外は店に入る前と変わらず静かなものだった。

行き交う人々はいるもののこの町独特の雰囲気であまり大声で話す人はおらずのんびりとしている。

まあ今の俺の心の中や頭の中はごっちゃごちゃでヤバいからそんな町の雰囲気に浸ってる場合ではないけれど…


「サラ、この魔王ってなどういう事だ?」


先ほどの店から足早に立ち去り少し離れた場所で歩きながら今の状況を整理しようと試みる。


「い、いえ、よくわからないです、そもそも普通の人間が職業が魔王になるなんてことはありませんから!」


「いや現になってるけどな、なんかの間違いか!?」


周りに気づかれるとまずいので声を小さく話しているがどうしても興奮してしまう。

いかん、通りすがりの人が振り返った、まあ職業なんてわからないだろうけどさ。


「直也様、落ち着いてください!とりあえず今日はこの町から離れましょう!直也様が魔王だとバレるとまずいです!」


「いや流石にあの店主が速攻で広めたとしてもそんなすぐに俺が魔王ってバレはしなさそうじゃない?」


そう、いつかはバレる可能性はあるがあの店主がいくら広めたといってもそれを人々が信じる可能性も低く、さらには町に魔王がいるかもとなっても俺=魔王という正確な情報が出回るまではかなり時間がかかるとみてもいいだろう。

逆にこういう時にソワソワしてる方が怪しい。


「いえ直也様、職業には占い師というのもありまして占い師は人の職業を見る力があるんです、なので占い師に見つかる前に早く人気のない方に行ったほうがいいです!」


「マジで?何その職業超迷惑なんだけど!?とととりあえず逃げよう!」


こうしてなんとか占い師に見つからず町を出ることは出来た。


帰りの道中、流石にもう誰にも会わずに済むだろうと高を括っていた俺だったが残念なことに前方50メートルくらいのところに男2人と子供の人影があった。


「おいサラ、こんなところでこんな時に人に出くわすとか俺って運がないのかねぇ…」


「そ、そんなことはないかと…どうしましょう、迂回しますか?」


「いや待て、なんか様子がおかしくないか?」


「そういえば見た感じあの男の人2人が女の子を泣かしてるように見えますね」


「いやもうこの距離からならそうとしか見えないだろ」


男2人との距離がもう30メートルくらいになっただろうか、やはり男2人が年齢10歳くらいの女の子を泣かしている(厳密に言うと女の子は涙目で泣かないように堪えてるようにみえる)


「おいおい何してんだ?弱いものイジメいくないよ(ニッコリ)」


俺も喧嘩は得意ではないのでなるべく相手を怒らせないように注意する。内心はドキドキだが。


「ああ?なんだオマエにカンケーないだろが、偽善者は気づかねーフリして早足で立ち去ればいいんだよ!」


おお怖、せっかく笑顔で言ったのにほぼマヂギレ…


「いやぁ、その子泣きそうじゃん?可哀想じゃない?(ニッコリ)」


「ハァ!?バカか?このガキは俺の昼飯を盗もうとしたんだよ、ガキの方が悪…い…」


「どっどした?」


なんかびっくりするくらいこの男が慌てだした。


「ま、まぁ、悪かったよ、このガキは渡すよ。じゃあな」


「え?あ、おい!?」


呼びかけたがさっさといなくなってしまった。


「直也様直也様、あの人おそらく占い師ですよ」


「げっ!?マジか?あの見た目で?」


「着目点はらそこじゃないですよ直也様!職業がバレたんだと思いますよ、早く逃げましょう!」


「あっ、そうか、ヤバイな急ぐか、じゃあそこのキミ、ケガは無さそうだからお家におかえり」


女の子はキョトンとしていて訳が分からない様子だ。

「気を付けて帰ってね?あ、直也様待ってください!」


とりあえず元いた洞窟に帰るけどこれからどうしよう…魔王とかシャレにならない。

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