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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第二十章「北伐」

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1017/1020

「没落令嬢」始めました。

登場人物&設定

※必要のない方は読み飛ばしてください

※すでに描写されている範囲で簡単に記述します

※少しでも読みやすくなれば、という試みですのでご意見募集いたします


本作では一人称で描写される登場人物の固有名詞を使いません。

他の登場人物も複数ある役職名やアダナ等で呼ばれます。

文節の大半は一人称となりそれが次々と入れ替わります。

よって、以下の特徴で誰視点であるのか、ご確認ください。

・一人称部分の視点変更時には一行目を【】で区切ります。

・【語る人間の居場所/誰視点】とします。

・「誰視点か」の部分は「青龍の貴族」「魔女っ娘」など代表的な呼称(役職名やアダナ)を入れます。

・次の行、もしくは数行以内に「俺」「私」などの特徴となる一人称を入れます。

以下設定を参考に誰視点か確認いただければ幸いです。

(書き分けろ!と言われたら返す言葉もございません)


【登場人物/一人称】『僕』

地球側呼称/現地側呼称《若い参事、船主代表》

?歳/男性

:太守領の最有力者、五大家の当主。太守府参事会有力参事。貿易商人、船主の代表。年若く野心的。妹がいて妻の代わりに補佐役となっている。昔は相当な札付きであったようだが、今は特定の相手以外には紳士的。


【登場人物/三人称】


『バカ女』

:太守領を実質的に統治する参事会の議長。最有力氏族五家の筆頭だったが絶賛没落中。それでも氏族内で最も重視される惣領娘であり女系社会の異世界では彼女が産んだ子供が氏族を引き継ぐ立場なのだが、御付きのメイドをたった一人連れて独りで他氏族当主の元へ亡命中。

元々考えなしで祖父母に甘やかされたダメ人間扱いだったが祖父母が失脚、その最中に異世界からの侵略者日本人の支配者主人公の前に誰にも判らない理由で立ちはだかり屋内で催涙ガス浸けにされた後で馬の水場に放り込まれ吊り上げられて対面した直後に異世界からの侵略者地球人類の支配者軍政司令官にタメ口を利いて同席した昔馴染みに殴り伏せられている。

………その後も殺されずに活躍しました。

初出は第114話。第三章「掃討戦/文化大虐殺」より「視線/化学戦考察」から。

何百万文字ぶりくらいに再登場したキャラクターって新キャラ扱いでもいいかもしれない。

なお第一話の伏線が八百万文字くらい後に回収されたらふと言っていいのやら?


以下より本文、始まります。


性の禁忌が無い世界。


だから性は売れません。

男女比が五対五だから。

性欲は溜まりもしない。


アブラハム(Abrahamic)の宗教(religions)、まあこの場合判りやすく、キリスト由来の文明圏(人類の少数派)と呼びましょうか。


ここ以外はそんなもんです。

・・・・・・・・・・そう認識することが禁忌なんですが、ね。


人類史上、人類世界の大半。

男女は気が向けばセックスする。

産まれた子供は地域や血族が育てる。


娼婦と傭兵は世界最古の職業?

・・・・・・・・・・その世界の起源は百年前です。


禁忌が生まれ。

狭い範囲に定着し。

崩れながら保っている。


そのくらいの期間でしょうか。

だから、女が売れる世界も、そのくらい。


禁止すれば価値が生まれる。


麻薬と同じように。

末端価格と言うでしょう。

原価との差が禁忌の値段。

天文学的な価格差ですよ。

()()()()塵を宝に出来る。

そりゃ麻薬を取り締まる。

反薬物運動に寄付をする。

市場価値を維持する為に。

解禁したら大暴落。


そりゃ、麻薬組織も潰れますよ。

――――――――――価格のメカニズムは、此処まで。


役者。

白拍子。

踊り巫女。

――――――――――魅せられるなら値段がつく。


性に、ではありません。

悦ばせる技術に。

美貌という才能に。


だから、羨望の眼差しで魅られる。

人類の少数派(キリスト由来の文明圏)である皆さんに解りやすく。


娼婦娼夫はアイドルです。

・・・・・・・・・・貴方〃以外の人類世界では、ね。


《陸上自衛隊海外派遣研修/幹部専用カリキュラム/異世界転移前の記録》




【大陸東北部/元太守領/現青龍の私物/元王城/今青龍の巣/外郭/五つの塔の一つ/中層階/五大家当主執務室/若い参事】


僕は思った。

・・・・・・・・・・青龍の間かよ(女ばっか)

僕の部屋だ。


「お兄様」


我が家の惣領娘。

僕の書見台。

その正面に立つ。

僕の妹だが。

――――――――――兄を立てる、困り者。


「当主さまじゃないわけぇ~~~~~」


その隙に書生が紙を回す。

一門から選抜された若者。


優秀かもしれない連中だ。

最近僕の部屋は女のみ。


僕は考えるまでもない文を確かめ、レ点を打ってゆく。


再び読んで署名をする書記。

専属の書記、の中で唯一の女。

若いから一悶着あったろう。

僕の耳に入ることじゃない。


耳に入れて置くべきは、二人の女。


二人目。

参事会前議長の愛娘にして参事会現議長のマヌケ。


元五大家筆頭だった家の惣領娘。

先日来、賛美が絶えて没落中。

しかもコイツが当主を兼ねてる。


前代未聞。


誰も引き受けないからだ。

参事会議長と同じように。

惣領娘で当主で議長かよ。


重要度順。


ある意味で前例が出来た訳か。

悪い例であるからこそ、前よりマシから始めさせられる、かな。

敢えて言葉にしない。

バカ女を放って、僕()()睨む。


「嫌です、お兄様」

だからどうした。

「何様よ、あんた」


敢えて言葉にする女。

政治的に無価値だが、殺し合う程度の資産と伝を持つ、バカ女。

僕を放って妹()()を睨んでる。


妹の無表情なら、魅慣れている。

バカ女の膨れっ面は観馴れている。


バカ女。


下から見下ろす器用なことだ。

見上げる姿勢で見下せる。


下げていても()()は見えない。

絶対に頭を下げられない。


下げたフリも無理強いも無駄。

心根が、そうなっている。


商家の産まれでこれはどうか。

相手を構わず睨め付けて。


僕の膝上。

追い払っても追い払っても。

隣室に置いて措いてるのに。

用が有ろうが、無かろうが。

待たず侍り控えずに控える。

やかましい。


しかも、真っ裸。

自室か。


うちは寝間で着込む貧乏人ではないが。

昼間から身を曝すほど無用心ではない。

明るければ誰でも刺客に為れるっての。


僕の部屋でも、だ。

むしろ、殺す価値の在る者ばかり。

僕の膝上でも、だ。


身売り先との親密さを誇示したい、のなら誉めてやる。


そこまで考えられるなら、有り金持って逃げてるだろう。

バカ女の場合、甘える以外の生き方を知らない、だけだ。


()()()観える範囲()()()()()とはよく言ったもの。


正解は与えられる。

間違いは糺してもらえる。

判断は任せるもの。

欲しいは思う前にあるもの。


邪険にされるのは遊び。

うちへ逃げたのも娯楽。

青龍の畏怖すら珍しさ。


僕に従わされてるのは、懐かしい日常。

裸なのは、寛いでいるから。


・・・・・・・・・・他家の、とはいえ惣領娘。

男たちの眼を気にすべき不自由な役目。

身体の佳さだけは選べる血筋の金持ち。

才能は運任せとはいえ買えるなら買う。

世代を経れば容姿に不自由は出来ない。

――――――――――街中で、なら美女で通る。


僕ら(旧家)の世界なら十人並み。

ましてや盛り(十代後半)を過ぎれば。


だから放置、とは往かず。

・・・・・・・・・・貴様のせいで女ばかりだ!


主の過ちを不当な暴力で正しく諌める癖に、真っ裸は責めないむしろ服を脱がせたバカ女のメイドが一人。


一人立ちも出来ない没落中家系。

独りとメイドの孤立した獲物。

喰われ費やされ刻まれてる最中。


――――――――――逃げるのは佳い――――――――――


バカ女、唯一のメイド、好判断。

バカは考えない。

迷わず、うちへ。

無一文身一つで。

判断っていうより、反応だろう。


そこから怪しい。

問答無用、メイド独りに連れられて、周り中に聴こえる大騒ぎでオレ、僕の執務室に居座った。


・・・・・・・・・・うちへ来るにせよ、穏便にして間違いなく保護出来る場所は幾らでもある、と知ってるだろうに何故に邦中に注視され続ける王城へ来るべきじゃないと知ってんだろ、バカ女付きだからこそ少なくともメイドは!


うちの本宅だか別宅だかは、街中の王城近くにある。

元々が港街の船主だから、内陸の首府に馴染まない。


そこなら近く目立たない。


もちろん出入りが激しい本店だか支店だかも、側だ。

金の中心である首府を無視は出来ないから在るだけ。


そこなら出入りも容易い。


監視したら殺されかねない惣領娘、妹の元でもいい。

最も監視されてる当主の膝上に衆人環視で跳び込む。

・・・・・・・・・・ある意味、すぐには殺し難い。

以降、コレだ。


他家の中枢に監禁されてる自覚が主従揃って、ない。

バカ女の身の回り直接は、バカ女付きのメイドの役。

もちろん間接には、うちの連中が手配りしているが。


直接の相手を家の者には押し付けられない。


僕がバカ女を賓客だと思わないのは言い聞かせた。

言っても無駄なバカ女には、バカ女のメイド経由で。

態度で示し続けてダメなのだから証文でも組もうか。


自分の使い途に、まるで気が付いていない。


没落してるのに自宅自室の閨の中並みに寛ぎやがる。

他人の家どころか、青龍の舌上で転がされてるのに。

邦が消されたらバカ女を躾られなかった僕のせい。


・・・・・・・・・・まあ、青龍がバカ女を気に留めない、と判っては、いる。


僕は青龍ほど高見にいない。

バカがバカをやるのは敵でも不快。


――――――――――ましてやコイツなのだから!


異物は二人、多すぎる。

いっそ、時々、考える。


コイツを置いて外出し、散策しながら役目を果たすか

――――――――――コイツの為に、僕の方法を変えたくはない。


どちらの我慢か選んだ末。

・・・・・・・・・・女ばっか(青龍の間、並み)


此処執務室。

隣室は寝間。

王城の外郭。


五大家当主に一つずつ割り振られた塔。

当主は此処。

命じられた訳ではないが当然に皆居る。

当主が此処。

故に大家の主な者も集まろうってもの。


支配人。

番頭。

手代。

使番。

密偵。

私兵。

執事。

メイド。


最も優れた者。

全てを出し抜く為。


躓けば邦ごと消える。


最も知られた者。

当主の役目に必要な数。


使番と護衛を兼ねた女剣士が5人、部屋に散開。

女の書記に女の書生が4人常駐。


男は二間先。

常なら同室。

支配人や番頭手代、書生に密偵、正規の使番、私兵頭。


女剣士たちは、部屋に近付かない彼らに伝えて、すぐ戻る。


ここまでは、僕の家の家人。


五大家当主の部屋とはいえ、王城。

青龍の奉公人たちは、出入り自由。


元々、王城の奉公人、なのだから。

五大家の者は当主でも間借り人だ。


城の主その奉公人が客を世話する。

客が主と配下を締め出せるもんか。


そんな理屈で五大家中枢に出入り。

青龍の貴族に属す目付と密偵たち。


それでもバカ女逗留以来変わった。

出入りは止めないが女に限ってる。


僕の執務室や寝室に出入りするのは、王城メイドのみ。


青龍の貴族、は気に留めまい。

メイド長の配慮だろう。

・・・・・・・・・・意思表示でもある。


()()、だけではなく、青龍の貴族(眼である彼女たち)が視ている、という。


うちの女へ偏りはともかく。

五つの家が五つの塔で、王城に揃い踏み。


逃走を疑われぬ為。

疑う余裕などは無い。

・・・・・・・・・・それでも、株分けは赦されるのだが。


根絶やしを避ける為、二番手を街に遺すのが、限度。


我が家はそれすらしていない。

一点買いと見なされている。

競馬じゃないのか似てるのか。


そりゃ商いなら保険は付き物。

僕の趣味に合わないだけ。

全てか無か、交易とはそれだ。


知られているからそう観える(一点張り)

嘲りの先の、敬意か呆れか。

それはそれで構わないのだが。


この部屋に我が家の肝心が揃ってしまった。

一討ちで二家が滅ぼされるな。


まあ、構わんか。

僕と妹が居ない邦なぞ、どうでもいい。


とはいえ、女ばかりで息が詰まる。

しばらく妓女たちは遠慮させた。


少し女を減らす為。


妓女。

先ずもって美貌に特化した女ら。

常なら同室か隣室。


家で抱える妓女()芸人()の内、好みの女が交互。


肢体を悦み。

調度に眺め。

財を誇示し。


金の周りに在る者たち。

男なら女を。

女なら男を。


僕の場合は、容姿が好い女なら、誰でもいい。


同じ役ならメイドや傭兵に密偵まで使う適当さ、だが。

専門には相応の好さがある。


――――――――――まあ、側に居ずとも役にはたつ。


彼女たちと切れたりはしない。

邦が落ち着くに従い舞台も復活。

いや、むしろ増えてきている。

名を売るならば時間が足りまい。


常に居ぬのは良い機会。


女を売れる稀な女。

見目佳い者が一度は目指す。


為るのであれ。

追うのであれ。


若い男女の憧れ。

つまりは、博打。


盗賊ギルドが扱う。

うちに無関係でもない。


舞台には出資する。

収支は、どうでもいい。


特にと在らば専属。

そこまでいけば、盗賊ギルドは保証のみ。


後は全てを丸抱えにする。

金には為らぬが信用の為。

浪費を観せて余裕を示す。


特定の女を寵愛して観せて、価値を操るのも、遊び。

美貌。

歌。

演技。

魅せ衒らかすために、金と人を常に費やし場を用意。


収支以上に、評価が問われる。

見出だす目利きは商いの信用。


儲かる刻もあるが。

それはどうでも。

今、買うべきは信用。


僕向けの手が空いたのだから、大衆向けに注力させてる。


興行を増やせば優れた裏方が手に入り役名も拡がるだろう。

僕の抱える妓女の名が高まるのは、駆け引きの佳い手札。


下手に暇を与えると魅力不足が取り沙汰される生業ゆえに。

舞台が増えると飽きられたのかと邪推され言い触らされる。

バカ女を使っているから、となれば寵愛を疑われずに済む。


それはなかなか好評で、収支が合うかもしれぬ、のだとか。

主が仕事にかまけざるを得ない、今のうちしか観れぬ、と。


この機会に盗賊ギルドで順番待ちの新人を取り立てようか。

当たりも外れも数で決まる世界のこと。

鳴かず飛ばずで終わるにしても、思い出付きで帰れよう。

・・・・・・・・・・等々と思いながら、書類の始末。


なんか言ってるバカ女。


「立場を弁えなさいよ♪︎」

おまえがな。


「本当に仰る通り立場を弁えましょう御姫様(おひいさま)


・・・・・・・・・・()()()()()

だから没落すんだよオマエんち。

――――――――――騎士貴族じゃあるまいし。


「惣領娘は()()()()()()()()もんでしょ?見習いなさいな♪︎」

「ささ更に寸暇を惜しまず全て注いでくださいまし御姫様(おひいさま)の求めるママ」

「求められてるから!求められてるから?求められてるよね??」


こっちみんな。


「なんでも許したげる

――――――――――ご当主様は息とか抜くのに忙しいのよ」

そっち(僕の妹)みんな。


「おにいさま」

無視である。


「二家が、ご領主様(青龍の貴族へ)に女()()を用意しています」





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