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【絶局】

三段リーグ編入試験を終えた彼は

再び普及活動とアマチュア棋戦に重心を移し、

精力的に取り組む日々を過ごすのでありましたが一方、


新たな治療法により

一時的に安定していました

ガン細胞のほうは

新たな転移の兆候が疑われるなど

余談の許さない状況が続いていました。


更なる治療法を施すにも

今、起こっている身体の変調を治めなければ

その治療法に移ることが出来ない。

ガンの治療

と言うよりもむしろ

終末医療。

緩和ケアとなっていることを悟った彼は


表向きは


『望みは捨てていません』


と語るも

医者の勧めを振り切り退院。


将棋の世界に身を置くのでありました。


食事を摂ることもままならず

60キロあった体重も

半分に落ち込む中

迎えた10月の将棋棋戦。


その場で彼は

彼の考えを

将棋の盤面に

表現させるだけの体力は

……もはや残されていませんでした……。


1週間後。

意識を取り戻した彼が

闘病の大変さを綴った短文が

SNSに投稿されておりました。


……これが

彼が公の場に発信しました

辞世の句。

最期の言葉でありました……。

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