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メカニカルワルキューレ ─未来を取り戻す物語─  作者: ハムスターマン
第三章 ティターニア編
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第144話 失った者同士


ルキアを洞窟の入り口に残して

ダルケンとフィレアの二人は洞窟の内部に向け進行していた。


森で見つけたティターニアの施設、その裏口を見つけるためだ。


しかし──本来はダルケンを先頭に動く手はずだったが、フィレアは指示を無視してズンズンと洞窟の中を突き進んでしまう。



ダルケンはそんなフィレアに思わず叱りつけようとして声を零す。


「あ、こら待て!"ファナ"!!……!?」


ダルケンは自分の口から零してしまったその言葉に困惑する。



自身に向けられたファナという言葉にフィレアも思わず立ち止まり振り返る。



「……ファナ……?」



フィレアがダルケンの顔を覗くとその体躯と性格には似つかわしくない、バツの悪そうな表情を浮かべていた。


「いや……悪いなフィレアの嬢ちゃん……なんでも……無いんだ。」


そう零すダルケンのあからさまに取り乱した姿にフィレアは鼻を鳴らしながらその場に留まる。


「うっざ……あからさまになんかあるクセに無理して隠そうとすんなよ。


……隠すなら最後まで隠してくんない?」




「そう、だな……すまん。」


フィレアは自分より遥かに年上であり体格差も倍近くあるダルケンの反応に思わず溜め息を零す


「はぁ……聞いてやるから話してよ。


そんなんじゃ作戦の邪魔にしかならないから」



フィレアは目を瞑りながら手をひらひらとさせ───




「ファナは……プロメテウスに改造された俺の娘の名前なんだ……」




ダルケンの発言にフィレアの動きが止まる。




娘がネガ・メガミドライヴにされたという発言に身体が無意識に強張ってしまう。



先ほどまで茶化すつもりだったダルケンの言葉にフィレアはそっと目を開ける。



先ほどのバカにした態度は鳴りを潜め、まっすぐにダルケンを見つめていた。



「……。」



「別にお前さんを娘と重ねたつもりは無い……ただ……お前さん位の年だったからついな……」


フィレアが子供扱いやらをされるのが嫌いだと言う事はこの短い付き合いでも理解していた。


……何より嫌っているであろうダルケン自身の、娘と間違えられるなど嫌悪の対象だろうとダルケンは頭を掻く。



「……私はメカニカルワルキューレ。ティターニアをぶっ潰す為にここに居るし、あんた達……アトラスの戦う理由とか、どうでもいいの」


そう言いながらフィレアはダルケンにゆっくりと近づいて行く。


「弱っちくて力の無いあんた達は……メカニカルワルキューレに任せて家でお寝んねしてればいい。」



そしてダルケンの胸部装甲を小突く。



「でも……あんたが娘さんの……ファナの敵を取りたいってんなら、力を貸してあげるわ。


私も……私の幸せを奪ったあいつらが大嫌いだから。」



そこまで言ってフィレアは口角を上げると下からダルケンの目を見据える。



フィレアの幸せを奪われたという発言にダルケンもフィレアを見つめ返す。


素質を持ち、メカニカルワルキューレとして戦う彼女達の思いも、自分達と同じ位置にあると、改めて分かったから。


「……で、次は何処に行けばいいのさ、おっさん。」


突然そっぽを向いたと思ったらフィレアがダルケンに指示を請いた。



「お前さん……」



「……これまでの戦いで鍛えたあんたの腕、見せろって言ってんだよ……ジジイ。」



フィレアのその言葉でダルケンは再び豪快に歯を見せて笑う。



「任せなフィレア。一緒にティターニアをぶっ潰そうや!」



そう言いながらフィレアの背中を思い切り叩くダルケン。



すると思ったより痛かったのか、フィレアはダルケンを全力で殴り飛ばした。


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