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【資格マスター】な元社畜の現代ダンジョン攻略記  作者: SUN_RISE
第4章:そして始まる、現代ダンジョン探索元年

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4−108:宝箱を見つけても、すぐに飛び付いてはいけないのです


 狭い通路を進み、その先にあった螺旋階段を上ること約2分。モンスターとはついぞ遭わないまま、薄暗い階段を上りきり……。


「……お、ようやく着いたか」


 遂に、俺たちは隠し部屋へと到着した。


「えーすごっ、こんな部屋が隠されてたのね」

「もう階段は無さそうなのです、城の1番高い所なのです」

「窓もバルコニーもありますし、高貴な方の寝室のように見えますね」


 帯刀さんが言った通り、部屋には装飾が施された窓や、大きめのバルコニーもあった。経年劣化していても豪奢さは隠しきれず、おそらくは王族的な人々が使っていた居室なのだろう。丸々ワンフロアを使った、非常に贅沢な造りとなっている。


 ……ダンジョンが作り出した、単なる試練の間の舞台のはずなんだが……やけに現実感があるんだよなぁ、町も城も。本当に人が住んでいたかのような形跡が、わりとあちこちに見受けられるのだ。

 案外、どこかの異世界の地形や構造物を丸々コピーして設置してたりしてな。仮にそうだったとしても、俺は驚かないよ。


「そんで、やっぱりここに宝箱があったか」

「プラチナ1個に、金3個。出血大サービスね♪」

「久々に聞いたな、出血大サービスとか……」


 そんな広々とした部屋に、宝箱が4つ並んで置かれている。プラチナ宝箱が1つに、金の宝箱が3つという内訳だ。ちょうど1人に1つ宝箱を割り当てることができる。

 そこまで厳しい道のりではなかったが、そのわりには宝箱の数も質も相当良い。試練の間を設定したであろうダンジョンマスターとしては、謁見の間に居座る虹勾鳥と戦って勝利したうえで、隠し通路は自力で見つけることを想定していたのだと思う。それなら報酬量として適切だからだ。

 ……もっとも、俺たちはその難しい部分をことごとく回避して、あまり消耗せずにここまでたどり着いている。ゆえに、労せず報酬を得られたように感じてしまったのだろう。


「ピィ?」

「……最大の壁になるはずだった虹勾鳥が、雛鳥を無条件で俺たちに預けてるような状況だからな。雛鳥がケガしないよう気を付けてさえいれば、まあ大丈夫だろうさ」

「ふふ、それなら目一杯可愛がらせてもらうのです。なでなで、なでなで……なのです♪」

「ピィ♪」


 九十九さんが虹雛鳥を抱き上げ、優しく頭を撫でる。それを虹雛鳥は、とても幸せそうに受け入れていた。

 ……階段を上っている途中で気付いたんだが、最初に会った赤羽根の虹雛鳥が勝手に俺たちに付いてきていた。しかも親鳥は来ておらず、ここにいるのは雛鳥だけだ。通路が狭くて通れなかったのだと思うが、親鳥が雛鳥を呼ぶ声も全く聞こえてこないし、完全に俺たちに任せきりの状態となっている。よほど俺たちを信用してくれているのだろう。

 やはりモンスターが相手でも、話が通じるのであれば誠意をもって対応するのが1番だな。おかげで安全に宝箱のある場所へたどり着くことができたし、結果的に最高のムーブをかますことができたわけだ。


 ……ということで。


「さあて、楽しい楽しいお宝分配のお時間……に入る、その前に」


 まずは先に、やってしまわないといけないことがある。宝箱を開ける前に、特に警戒しなければならないアレへの対策だ。


「どうしたのです?」

「ピィ?」

「高ランクの宝箱を開ける時、1番怖いのは宝箱に仕掛けられている罠だ。だから、事前にその有無を確認する必要がある」

「そういえばそうだったわね」

「確か、銀箱以上の宝箱には罠が仕掛けられている可能性があるのでしたね」

「あ、それ聞いたことがあるのです」


 さすが、帯刀さんはちゃんと知ってたか。朱音さんと九十九さんも知ってはいたようだが、俺の言葉で思い出したらしい。

 ……俺? プラチナ宝箱を開けてひどい目に遭ったことがあるから、忘れたくても忘れられんよ。真紅竜ことスカーレット・ティラノスの件は、俺の中では最大のトラウマであり教訓となっているからな。


「そういえば、前は『プラチナ宝箱に罠は無いよ〜』みたいなメッセージがあったわよね? 今回はどうかしら?」

「うーん……」


 周りを確認してみたが、どこにも何も書かれていない。朱音さんの言う通り、前に2人で試練の間 (モンスター連戦型)をこなした時は、トラップが仕掛けられていない旨の注意書きがプラチナ宝箱の近くにあったのだが……今回、それが見当たらないということは。


「特にメッセージは無いな。やはり、罠はあるものとして考えた方が良さそうだ。

 ……それに、宝箱からなんかイヤ〜な気配が漂ってきてるんだよな」


 具体的には、プラチナ宝箱と金箱1つから怪しい気配を感じる。他の金箱2つからは何も感じないが、だからといって罠が無いとは言い切れない。全てきっちり確認する必要がある。


「……どうする? また前みたいに、サーチ・トレジャーボックスだったかしら? それを使ってみる?」

「うーん、それでも良いんだけどな……今回は別の方法でやってみようかなって」


 今までやっていなかったことを試すには、ちょうどいい機会だからな。


「【鑑定】」


 しかも、ただの【鑑定】じゃない。複数対象への【鑑定】同時掛けだ。今回は宝箱4つに対して、一息で【鑑定】を掛けてみた。

 ……よし、思い付きで試してみたがうまくいきそうだ。しかも、魔力消費量は単体掛けより少し多い程度で済んでいる。この方法はこれからも使えそうだ。


 まずは、何も感じなかった金宝箱から見てみよう。



 ☆


名前:宝箱 (金級)

説明:金級の宝箱。とても良い物が入っている。罠は無い。


 ☆



 モンスターを【鑑定】した時よりも、非常にシンプルな【鑑定】結果が返ってきた。罠の有無もきちんと書かれていて、この宝箱に罠は無いようだ。

 ……よし、次はプラチナ宝箱を見てみよう。こちらは確実に罠が仕掛けられているはずだ。



 ☆


名前:ミミック (白金)

種類:トラップモンスター

スキル: (スキルレベル8が必要)


属性耐性: (スキルレベル4が必要)

状態異常耐性: (スキルレベル12が必要)

弱点: (スキルレベル7が必要)


説明:宝箱に擬態し、開けた探索者に不意打ちを仕掛けるモンスター。金級以上の宝箱に擬態する可能性があり、開ける際は注意が必要。なお、倒せば擬態している等級の宝箱へと変化するうえ、ドロップ品も得ることができる。

  (スキルレベル7が必要)

  (スキルレベル8が必要)

  (スキルレベル12が必要)



 ☆



「……こいつ、ミミックだわ」

「え、ミミック!?」


 宝箱に擬態し、それを開けた者に襲いかかる。ファンタジーにおいては定番中の定番モンスターと、こんなところで出くわすなんてな。虹勾鳥との戦闘を回避できたと思ってたら、まさかの強敵出現だ。


 ゲームによって多少強さにブレはあるものの、おおむね"手強い"か"面倒"かの2択に感想が分かれるミミックだが……特に国民的RPGで出現するそれは手強く、高い素早さと耐久力から即死呪文を何度も放ってきたり、魔力を吸い取ってきたりと厄介極まりない攻撃を放ってくる。

 ……ちなみに、クリティカルヒットを頻繁に放ってくるのは実はひ◯くいばこの方で、ナンバリングタイトルでミミックが痛恨の一撃を放ってくるのはたった2タイトルしか無いそうだ。


 まあ、それはともかく。【鑑定】を仕掛けてもミミックが擬態を解かなかったので、一旦残りの金箱の【鑑定】結果も見てみることにした。


「……よし、こっちの金箱は罠無しだな。んで、こっちの金箱は……」



 ☆


名前:宝箱 (金級)

説明:金級の宝箱。とても良い物が入っている。封印の罠が仕掛けられている。


 ☆



「封印の罠か……」


 名前的に、開けた人を封印の状態異常にする罠だろうか? 封印状態が具体的にどんな悪影響を与えてくるのかは分からないが、直接的にダメージを受けるようなものではなさそうだ。


「その金箱、ミミックを倒してから開けた方が良いのではないでしょうか?」

「確かにそうだな」


 ミミックさえ倒してしまえば、差し迫った危険は無い。仮に封印の罠を防げなかったとしても、大事には至らないだろう。


「……さて、それじゃあ早速ミミック討伐といこうか。皆、準備はいいか?」

「オッケーよ!」

「いつでもいけるのです!」

「私も、いけます!」

「きぃっ!」

「ぐぉぅっ!」

「ぱぁっ!」

「ピィッ!」


 このミミック戦は、今回の試練の間における最後の戦いになるだろう。皆も気合十分のようだ。

 さて、それじゃあサクッと倒しますか!



◇□◇□◇読者の皆様へ◇□◇□◇


 なろうに数多ある小説の中から、私の小説を読んで頂きまして誠にありがとうございます。


 読者の皆様へ、作者よりお願いがございます。


 皆様の率直な判定を頂きたいので、ページ下部より☆評価をお願いいたします。

 ☆1でも構いませんので、どうかよろしくお願いいたします。

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↓新作始めました
魔法に傾倒した大魔法士、転生して王国最強の魔法士となる ~ 僕の大切に手を出したらね、絶対に許さないよ? ~

まだ始めたばかりですが、こちらもよろしくお願いいたします。
― 新着の感想 ―
おのれ、ひと○いばこ……初見で全滅寸前にされたことは、マジ許せん。 後作で、仲間にした動く石像に踏み潰させようか考えましたが、爆弾岩に自爆テロしてもらって、ちょっとスッキリしたのを思い出しました。
お客様の中にロ○ドの○符をお持ちの方はおられませんかー!w
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