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第七十二話・レアアイテム


「ハァ...なぁお前、因果応報って言葉を知っているか?」


「んなもん、知るかぁぁぁあ!くたばれ、クソジジイがぁぁぁぁああっ!!」


俺の忠告に聞く耳持たぬモヒカン頭の青年は、否定と同時に大きく宙にジャンプ

すると、俺を斬る為、両手に握った剣を大きく上に振りかぶる。


「やれやれ......そんな体勢で攻撃してくるなんて、それって反撃してくれと

言ってるみたいなものだ......ぞっとっ!」


「な!?は、速―――グルバァアアヴャッ!!」


俺は怒髪を発動させ、剣を大きく振りかぶる事によって出来たモヒカン頭の

青年の丸見えの土手っ腹へ目掛け、カウンターパンチを撃ち出して叩き込む。


「これでおしまいだ!オリャァァアッ!!」


「ノベロガァァァアア――――――――ッ!!!」


そして間を入れず、カウンターパンチを食らった事で前屈みになっている

モヒカン頭の青年を、下から上へと思いっきり蹴り上げてぶっ飛ばすと、

その顔が苦痛にまみれた物凄い形相へと変わっていき、声にならない

叫声を荒らげながら、既に気絶して地面に転がっている他の仲間達の上に

大きな音をドスンッと立てて崩れ落ちる。


......パン、パン。


「ふう...これでよしっと!」


俺は気絶して地面に倒れ込んでいる青年三人組を、持っていたロープで

グルグル巻きにして縛りあげる。


「で、どうする、レンヤ?コイツらを引き渡す為、もう一度ギルドに戻る?」


「う~ん、そうだな...」


正直、面倒くさいからこのまま放置したい所だけど、そうしたら後から

コイツらに報復されそうだしなぁ。


そうなってくると、もっと面倒くさいだろうし......


「.....ハァ、しょうがない。こいつらを引き渡しにギルドへ戻るか」


俺はもう何度目になるか分からない嘆息を吐き、頭をポリポリと掻き

ながらそう決断すると、ロープで縛りあげている青年三人組ズルズルと

引きずりながら、来た道を引き返していく。




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




「......ホント、あいつらの余計なちょっかいのせいで、要らぬ体力と時間を

奪われちまったぜ、ったくよ!」


「そんなにぼやかない、ぼやかない。ギルドに戻ったおかげであの三人組に

かけられてた懸賞金が貰う事ができたんだし、ここは結果オーライって

考えておこうよ♪」


「まぁ確かに、想定外の収入だったけどさ...」


どうやらあの三馬鹿トリオは強盗の常習犯だったらしくて、


ルコールの言うように、ギルドから懸賞金がかけられていたのだ。


「それにあいつらからさ、結構レア物のアイテムをドロップしたんでしょ?」


「ああ、そうだった。お前の言う通り、あいつらから【こいつ】をゲット

したんだっけ?」


ルコールの述べるレアアイテムを、俺はアイテムボックスから取り出して

手に取ると、目の前に翳し、観察する様にジィィーッと見つめる。


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