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呪われた転校生  作者: にごう
3章:新瀬典貴
69/80

69話 新瀬が知ったもの

俺は佐久野と話し終えるとベッドから立ち上がった。碇からは大丈夫だと言われていたけど少し不安もあったが確かに何もなさそうだった。しかし佐久野は驚いた顔をして俺の両肩を掴んだ。

『まだ安静にしてないとダメだよ!』

佐久野の言っていることの方が本来は普通なのだが、しかし時間がない。

『碇が目を覚ませば大丈夫だと言っていた。だから問題ないよ』

『それでもちゃんとお医者さんに許可をもらわないと!それにどこへ行くつもりなの?』

佐久野は思ったより厳しいのかもしれないなと俺は感じた。あまり逆らわない方がいいかもしれないなと思い俺はベッドに戻って答えた。

『羽野を呼んでほしい』

『羽野君にも話すのね。わかった!呼んでくるからちゃんとベッドにいないとダメだからね!』

そう言うと佐久野は部屋から出て行った。さてどうしたものか?後は死に方を決めなければならない。碇はどんな死に方を選んでも死なせないと言っていたが、少しでも可能性をあげる為に出来るだけダメージの少ない方法を考えなければならない。

俺がそう考えていると佐久野が羽野を連れてきた。そして羽野は俺に言った。

『碇に会ったそうだな』

俺は微笑みながら無言で羽野に頷いた。


それから俺は羽野に佐久野にした説明をもう一度した。羽野は何も言わずにずっと聞いていた。

そして全てを話し終えると羽野は口を開いた。

『なかなか難しい方法だな。故意に生死を彷徨うことなんて簡単に出来ることじゃないぞ?わかってるのか?』

『それは俺も今考えていたところなんだ。とにかくダメージの少ない方法にしたい』

『だな』

そしてその時俺は二人に話さないといけないことをすっかり忘れていたことに気付いた。

『そうだ。俺今さっきもう一度碇に会ったんだよ』

『え?』

羽野と佐久野が同時にそう言った。佐久野はいつ?といった感じの顔をしていた。

『さっき俺が佐久野さんを抱きしめた時に全てを知った』

『抱きしめた!?』

佐久野はちょっと恥ずかしそうな顔になった。羽野は少しニヤついた顔をした。俺も少し恥ずかしくなって顔が熱くなっていることに気付いた。

『で、でもあれはほんの少しの時間だよ?そんな短時間で全てわかったの?』

佐久野がそう言った。確かにこの時間上で俺がどれくらいあの世界を見ていたのかはわからなかった。佐久野の言うことから考えると本当に一瞬だったんだと思う。

『うん・・・全部わかったんだ。佐久野さんの呪いの真実。そして俺を助けてくれた二人のことも』

『二人ってまさか草人さんと瑠子さんのことか!?』

羽野は驚いた表情をして俺の両肩を掴んだ。俺はそのまま頷いた。

それから俺はさっき見たことそして碇から聞いたことを二人に話した。


『あの二人が死んでいたなんて・・・』

『私の前世!?』

説明し終わった後の二人の反応は様々だった。共通していたのは二人とも信じられないといった顔をしたことだ。

『じゃああの二人に御礼はもう言えないのか・・・・・・』

羽野が残念そうな顔をして肩を落とした。

『全て解決したら皆で二人のお墓参りに行こう!だから俺たちは絶対死ぬ訳にはいかないんだ!』

佐久野は自分の呪いの正体が自分の前世ということにショックを受けていた。

『そんな酷い死に方をしたなんて・・・・・・』

口を押さえて泣きそうになっていた。俺は佐久野の肩にそっと手を置いた。

『考えるなって言っても無理だと思う。俺も目の前でその光景を見て信じられなかった。ただ過去にすでに起こってしまっていることなんだ。今悔やんでも仕方ない。とにかく今は呪いを解くことを考えるんだ』

佐久野は涙を流しながら頷いた。

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ブログ にごうきち Twitter @nigo_do_vi
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