第49悲劇 これからも、『婚活パーティ・ゼクディ』は続いていく
最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m
ブックマーク、評価、感想、誤字脱字報告ありがとうございます。
モッチョモッチョ街に到着した私達は、アルバレルさんに別れを告げる時、ひとつお願いごとをした。
今後もオワタ街に行くことになるだろうから、その時はお願いしたいと。
無論了承してもらえたし、ほっと安堵したんだけど――。
「ひとつお願いがあるとしたら、ゴルディバス大商会の支店を持つ話をしていたでしょう? 荷物をうちに任せてほしいの。その契約はしてほしいわ。オワタ街のことはあまり外に出したくないのよ」
と言うことだった。
確かに婚活は異種族間でも推奨されているけれど、魔族とはあまりいい顔はされない。
そのため、オワタ街が国から目をつけられるのを恐れているのだと言う。
確かに、あの平和が壊されるのは困る。
後はナンシー次第だけど……と思っていると、彼女は頷いて了承した。
「確カニソレハ、一理アルネ。ソノ時ハ頼ムヨ」
「ありがとうね☆」
こうして私達は一旦別れ、冒険者ギルドには明日、新しい人員を集める為に集まることになった。
今日はナンシーとハロルドさんには先に帰ってもらい、二人で過ごしてもらう。
帰る二人を笑顔で見送り、私達は酒場でお祝いをすることになった。
「無事、この【ゼクディ】から卒業者が出ましたね」
「あら、それを言ったらキャシーとダンダくんもでしょ?」
「そうでした!」
「ははは、我々もついに卒業か」
「でも、俺何もしてない気がしますが」
「これからキャシーを支えてあげてね♡」
「はい!!」
そんな話題で盛り上がる。
近い内にナンシーの妹も仲間に入るだろうし、新たなる【ゼクディ】の仲間を募らねばならない!
筋肉女子を是非仲間に入れなくては!
「どこで募集しましょうか?」
「そうねぇ……結婚の挨拶にも行きたいし、一旦ナンシーの妹を仲間にしたら、PTを作った〝キャシャシーン街〟まで戻るのもありね」
「そうですねぇ」
「懐かしいな……。あそこが我々の出会いの場だっったな」
「中堅どころが集まる街ですよね。そこにEX冒険者がいる事自体がレアな気がしますが、なぜキャサリンはそこに?」
「それまではアザースPTに所属していたからな。クエストの途中でPTを抜け、面白そうな婚活PTがあると聞いて加わったわけだ」
「なるほど」
「今思えば……全てが懐かしいわね♡」
「そうですね……荒れてた頃が懐かしいです」
そう、あれほど荒れてた頃はないだろう。
ダンダくんに言っても理解はしてもらえないだろう。
「全ての始まりを作ったイサミンに感謝ね♡」
「直ぐ仲間になってくれたミルクちゃんのお陰もあります♡」
「「うふふ♡」」
「だが、これからどうするのだ? ナンシーの妹を連れて行くにしても、あと一人は仲間は欲しいだろう」
「そうねぇ」
「縁があれば仲間は増えるわ。たぶんね!」
豪快にエールを呑み干して笑顔で告げる。
ミルクちゃんは「それもそうね」と笑い、キャシーはフッと笑った。
そして、「新たなる出会いがあることを祈って乾杯」と口にして豪快にエールを呑む。
私達の婚活パーティはまだ続く。
託された女の子もいるし、ね。
このままキャシーとダンダくんは着いてきてくれるらしい。
護衛は必要だろうと言って照れくさそうにしていたキャシーが彼女らしかった。
「取り敢えず、まだ私を諦めていないらしい魔王を何とかするとして……」
「そうね、それは言えてるわ」
「婚活パーティするのに、あと一人欲しいですけどねぇ」
「その内、ひょっこり現れるかもしれないわ」
「それもそうですね」
「案外、知っている人間かもしれんぞ」
「キャシーの予言ですか? 当たりそう!」
そう言ってエールで乾杯する。
ここまで色々あったけど……なんとかなったし。
私達のパーティは婚活パーティ。
そこはズレないし揺るがない。
次は魔王も婚活させちゃったりして!!
なーんて事を考えつつ……ナンシーの幸せを願い。
そして、目の前で笑う皆の幸せを願う、『婚活パーティ・ゼクディ』のリーダー。
私――イサミである。
=完=




