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第28話 数日おいてから、約束を確かめるメッセージ
ここまで打って、
一度ぜんぶ消して、
それでも結局、同じ言葉をもう一度打ち直す。
「わたし、何も聞いてないんだけど」
その一文に、
「ちゃんと自分の口で言ってよ」という気持ちを全部押し込めて、
わたしは送信ボタンを押した。
着信音と、消されたメッセージ
送信ボタンを押してから、
しばらくは、スマホを机の上に伏せたままにしていた。
メッセージの着信音が、部屋に響いたのは、それから少しあと。
ピロン。
反射的に顔を上げた瞬間、
もう一度、同じ音が続けて鳴る。
ピロン。
たった一、二秒の間に、二回。
それから、さらに数秒おいて、三度目の通知音が鳴った。
ピロン。
そこでようやく、わたしはスマホの画面を開いた。
トークルームには、新着メッセージが一つだけ残っていた。
さっきまであったはずの、
二回分の文章は、
すでに削除されていた。
代わりに目に飛び込んできたのは、
たった一行の文字だった。
『この先、会う事が難しそうだから別れよう』
丁寧とも、やさしいとも言い難いその一文が、
画面の真ん中に、淡々と置かれていた。
さっきの着信音の回数を思い出す。
一度目。
二度目。
そして、少し間をおいた三度目。




