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アナグラム  作者: さだきち


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6/6


風の向きが変わった気がした。


彼女は夕陽を見つめ、その脳裏に決定的な何かがよぎった。


珍しく、野鳥が優雅に羽ばたいている。


夕陽に照らされ、それは美しく幻想的な光景だった。


彼はもう戻らない。例えあの男を街で見かけたとしても、どうにもできない。


絶望的にも思える。しかし、彼女はそうだとは思っていない。


ひとつだけ。あのたったひとつが分かれば、あの男を追い詰める事が出来る。


あのとき、愛する彼が呟いた一言が、ずっと彼女の心の奥に残っていた。


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