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♥ これは式神  作者: 雪*苺
十一日目 / 木曜日 5月2日
84/104

♥ 瀬圉家 3 / 別邸 3 / リビング 3


衛美

「 ねぇ、げん──。

  今夜は依頼に向かうの? 」


玄武

『 ──いや、今夜はときつぐに会う。

  今の内にときつぐへアポを取っておくといい 』


衛美

「 そっか!

  いきなり行っても用事が入っていたら会えないものね。

  本邸のお祖父様へ電話をしてみるわ 」


 私はリビングに設置されている電話の受話器を持つと、お祖父様の部屋へ電話を掛けてみた。


 お祖父様の部屋には必ず誰か1人が待機してくれていて、電話を掛けるとお祖父様へ言付けてくれる。


 2度目のコールで待機している電話番の人が出てくれた。


 「 20時頃にお祖父様と伯父様に話したい事があるからアポを取りたい 」って事を伝えたら、「 19時までに再度連絡を致します 」ってたん(たん)と言われて電話を切られた。


 ちょっと電話の態度が失礼なんじゃないのぉ??


 跡取りじゃない分家の孫だからって、雑過ぎないかしらね?


 これでも私は一応、えいのお姉ちゃんなんだけど!


 お祖父様に会えたら、あとで文句を言ってやるんだからね!


 私は少しだけ乱暴に受話器を置いた。


玄武

『 どうだ?

  ときつぐと話せたか? 』


衛美

「 お祖父様は出られなかったわ。

  電話番が出てくれたの。

  お祖父様と伯父様に確認してから19時までに連絡してくれるみたい。

  お祖父様の電話番にしては態度が悪かったわ… 」


玄武

『 そうか。

  まぁ、相手はえいだからな。

  雑に扱われても仕方無い 』


衛美

「 ちょっとぉ、聞き捨てならないんだけど!

  なんで私だと雑に扱われても仕方無いのよぉ? 」


玄武

いろ(いろ)と前科があるからだ。

  ワタシはえいにしか見えないからな。

  えいの仕業だと思われても仕方無い。

  忌みきらわれれば、それだけ無駄なちょっかいも減る。

  なるべくえいに関わりたくないのだろうな 』


衛美

「 それってげんの所為じゃないのよ!

  私は無害なのに…… 」


玄武

『 一応、えいにも連絡しとくといい。

  ときつぐと伯父に会い、話したい事をな。

  序でにえいが作った資料の表紙の画像を貼り付けて送信してやれ。

  ときつぐの部屋に電話をした事も忘れるな。

  電話番に言われた事も忘れず加えるようにな 』


衛美

「 分かったわ。

  念の為に──でしょ?

  電話した時間も付け加えとくわ 」


 私はげんに言われたとおり、手作りした2冊の資料の写メを撮って、LIENラインの画面に貼り付けた。


 20時頃にお祖父様と伯父様に、作った資料について話したい事を打って、別邸のリビングから16時10分 〜 15分頃にお祖父様の部屋へ電話を掛けた事も打った。


 電話番が出て、お祖父様と伯父様に確認してから19時まで連絡をれる事になった事も打った。


 19時まで電話番から連絡がるのを待ってみる事と、もし連絡がたらえいLINEラインする事も付け加えた。


 ちなみにづるさんも一緒にてくれるかも知れない事も付け加えた。


 えいスマホ(スマートフォン)LINEラインを送信した。


 えいは私と違って忙しいから、LINEラインに気付いてくれるのか分からない。


 えいから返信がたのが分かるように、スマホ(スマートフォン)のサイレントモードを解除しておく事にした。


 暫くはげんと一緒にTVテレビを見ていた。


 のニュース番組も得体の知れないようじゅの事で持ちきり。


 緊急特番まで組まれちゃって、画面の中も大騒ぎみたい。


 ほかの番組が緊急特番生放送で潰れちゃうそうな勢い。


 それだけ注目度が高いって事なのかしらね。






厳蒔弓弦

「 ──えいなにを見ているんだ? 」


衛美

づるさん!

  本のコピーは終わったんですか? 」


厳蒔弓弦

「 あぁ。

  予定より早く終われた。

  えいげんが手伝ってくれたからだ。

  けい君もな 」


衛美

「 じゃあ、本を返しに行きますか? 」


厳蒔弓弦

「 そうだな。

  今でなくてもいい。

  今から夕飯を作るよ 」


玄武

「 片付けは終わっている。

  結界も張った。

  安心して料理を作るといい 」


厳蒔弓弦

げん、実体化したのか。

  う、助かる 」


玄武

「 別邸の中は片付いたな。

  また地震が起きて片付けるのも面倒だからな、別邸にだけ地震が起きても大丈夫なように結界を張っといた。

  寝る時も安心していい 」


衛美

げんがとう!

  入浴中もトイレ中も安心なのね 」


玄武

「 そうなる。

  結界は重ね掛をすると強度も効果も増すからな。

  結界を重ね掛けの出来る式神はワタシぐらいだ。

  ワタシがかったな 」


衛美

ほんにね!

  ねぇ、本邸にも結界を張れないの? 」


玄武

「 ワタシもまで万能ではないからな。

  えいる部屋ぐらいにしか結界は張れない 」


衛美

「 そ、そう… 」


玄武

づる、今夜は出掛けない。

  本邸でときつぐに会う事にした。

  づるい 」


厳蒔弓弦

ときつぐ様に会うのか?

  分かった。

  なにときつぐ様に話すんだ? 」


玄武

「 霊的存在,モノノケ,あやかし(ようかい),野良式神,悪徳陰陽術師,地震の原因でもあるようじゅの事だな 」


厳蒔弓弦

ようじゅ

  地震の原因??

  どういう事だ? 」


玄武

「 食事をしながら話す。

  その方が、一石二鳥だ 」


厳蒔弓弦

「 分かった。

  今夜は簡単な料理にしよう 」


 づるさんはダイニングキッチンへ移動すると夕飯の料理を作り始めた。


 私もなにか手伝いたいけど、凝った料理に慣れてない私が手伝うと余計に時間が掛かりそうだから、なにもしない事にした。


玄武

『 空を移動出来る式神に周辺を偵察させるか。

  TVテレビでも分からないようじゅの様子が分かるからな 』


衛美

「 空の移動が出来る干支って言ったら、たつとりぐらいじゃない?

  2体しかないのにどうするの? 」


玄武

『 問題ない。

  同様の式神を作ればいだけだ 』


衛美

「 そんな事、出来るの?? 」


玄武

『 同様の式神を増やすのは容易い。

  増加させる術式があるからな 』


衛美

「 便利なのね… 」

◎ 訂正しました。

  LIENライン ─→ LINEライン

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