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♥ これは式神  作者: 雪*苺
八日目 / 月曜日 4月29日
54/104

♥ モレットモール 5 / 2:1デート 5 / 楽器屋 1


──*──*──*── 楽器屋


衛美

「 ──わぁっ!

  ピアノとエレクトーンがある!

  いなぁ〜〜 」


玄武

「 本邸には立派なピアノが置かれていたな 」


厳蒔弓弦

「 本邸にあるのはランクの高いグランドピアノのランクだろうな。

  色んな種類の楽器を1度に見れるのは楽しいな 」


厳蒔弓弦

えい、試し弾きも出来るみたいだぞ。

  折角たんだ。

  さわってみたらどうだ? 」


衛美

「 そうね。

  なかなか楽器をさわれる機会なんてないものね 」


 私は家庭用の小型ピアノをさわってみた。


厳蒔弓弦

えいなにか弾ける曲はあるのか? 」


衛美

「 えっ?

  え〜と……ねこふんじゃった,ド○ミちゃん,きらきらぼし,こぎつねコンコンの途中までなら弾けます… 」


厳蒔弓弦

「 途中までなのか? 」


衛美

「 はい…(////)」


玄武

えい、折角だ弾いてみたらどうだ? 」


衛美

「 えぇっ?!

  いやよぉ!

  じょうに弾けないし、恥ずかしい!! 」


玄武

づるもピアノを弾くえいを見たいだろう? 」


厳蒔弓弦

「 そうだな。

  “ ド○ミちゃん ” がどんな曲なのか気になる。

  聞かせてほしい 」


衛美

「 えぇ〜〜〜…(////)」


玄武

えい、女は度胸と行動力だぞ 」


衛美

「 わ…分かったわよぅ 」


 づるさんは私が弾こうとしてる “ ド○ミちゃん ” を楽しみにしてくれてるみたい。


 弾きたくないわぁ…。


衛美

「 私、片手弾きしか出来ませんからね。

  指使いも全然ですからね! 」


玄武

いから早く聞かせてやれ 」


 私をかして弾くように促すげんを一睨みしてから、私は “ ド○ミちゃん ” を途中まで弾いてみた。






衛美

「 ──こんな感じです(////)」


玄武

「 ふふふっ──ふはっ!

  えい……全然上達してないな…(////)

  むしろ昔より酷くなってるように聞こえたぞ 」


衛美

「 ──笑うな!

  しょうがないでしょ!

  家にはピアノどころか、オルガンだって無いのよ。

  練習が出来ないんだから上達するわけないでしょ! 」


 私にピアノを弾かせるだけ弾かせたげんは、広げた扇子を口に当てて可笑しそうに笑い転げている。


衛美

「 もう、げん

  幾ら私が下手っぴだからって、笑い過ぎよ!! 」


玄武

しかしな…『 笑うな 』と言われても……これは、無理だ(////)」


衛美

げんぅ〜〜〜!! 」


玄武

えい、次は “ こぎつねコンコン ” をづるに聞かせてやったらどうだ? 」


衛美

「 もう弾きません!!

  ──あ…あのぉ……づるさん…?

  御免なさい…私、ほんに下手で…(////)」


厳蒔弓弦

「 あ…いや…うん…(////)

  …………かったと思う(////)」


衛美

「 へ??

  そ…そうですか?(////)」


 どうしたのかしらね?


 づるさんの顔が赤く見えるんだけど…。


 右手で口元を隠してるし…。


玄武

づるもツボったのか?

  えいづるも面白かったみたいだぞ。

  かったな! 」


衛美

「 嬉しくないわよ…。

  づるさん……大丈夫ですか? 」


厳蒔弓弦

「 あ、あぁ…大丈夫だ。

  なんでもない(////)

  気にしないでくれ(////)

 ( 確かにえいの弾き方は御世辞にしても “ い ” とは言いがたいものだが、ピアノを弾いているえいは飛びきり可愛い(////)

   …………どうしたものかな…(////) )」


玄武

「 笑い過ぎて腹筋が痛むのではないか? 」


衛美

「 ──げんは少し黙って! 」


玄武

「 ──づるなにか弾けたりしないのか?

  弓道一筋だったから弾けないか? 」


厳蒔弓弦

「 私か?

  弾けない事はない。

  学生の時は伴奏者をした時もあるからな 」


衛美

「 えっ?

  づるさん、ピアノを弾けるんですか? 」


厳蒔弓弦

「 あぁ。

  弾ける曲は少ないが、一応弾けはする 」


玄武

「 ほう?

  なにが弾けるんだ? 」


厳蒔弓弦

「 ──そうだな……国歌(君が代),小学校の校歌,中学校の校歌,高校の校歌,蛍の光,仰げば尊しが弾ける。

  あとはクラシックを少し…だな 」


衛美

「 えぇっ?!

  凄いですね…。

  校歌を弾けちゃうんですか? 」


厳蒔弓弦

「 まぁな。

  小,中,高でピアノ伴奏を一時期していたからな。

  卒業してからは弾いてないからまで弾けるか分からないが 」


玄武

「 弓道も出来て、伴奏者経験もあるとは流石だな。

  えいとは雲泥の差だ 」


衛美

「 放っておいて!

  づるさんはピアノにも興味があったんですか? 」


厳蒔弓弦

「 いや、全然無かったな 」


衛美

「 えっ……無いのにピアノを弾いてたんですか? 」


厳蒔弓弦

「 ピアニストを目指していた姉に強制されてな。

  にか弾けるようになっていた 」


衛美

「 お姉さんの…。

  ピアニストって、お姉さんは退魔師じゃないんです? 」


厳蒔弓弦

「 退魔師は男子だけだ。

  弓道も男子が習うものだしな。

  姉達は自分のなりたい職業に就いて、好きな仕事を楽しんでいる。

  ≪ げん ≫は男系だからな。

  男子より女子の方が人生の選択に対しては自由なんだ。

  女子も弓道を習ってもいいし、退魔師になっても構わないが、姉達は別の道を選んだ。

  女子は家を継がずに嫁ぐ側だからな、姉達に対しては割りと放任主義だったな 」


衛美

「 そうなんですね… 」


玄武

づるの姉達は退魔師とは無縁な人生を謳歌してるわけか 」


厳蒔弓弦

「 そうだな。

  長女は有名なピアニストとして、今は世界中を飛び回り、演奏している。

  次女はエステシシャンとして、日本に7店舗を持つ社長だ。

  3女はネイリストとして、おもに芸能関係で有名らしい。

  4女は弓道経験があり、海外へ留学したまま大学で研究員をしている 」


衛美

「 世界に出ちゃってるなんて凄いですね… 」


玄武

「 一癖も二癖もありそうな姉達だな 」


衛美

げん

  失礼でしょ! 」


厳蒔弓弦

「 いや…、三癖も四癖もあるタチの悪い姉達だ。

  出来るなら会いたくない… 」


衛美

づるさん…… 」


玄武

づるなにか弾いてみてくれ。

  えいに手本を見せてやってほしい 」


衛美

げん、一言余計よ! 」


厳蒔弓弦

「 分かった。

  弾いてみよう 」

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