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♥ これは式神  作者: 雪*苺
八日目 / 月曜日 4月29日
52/104

♥ モレットモール 3 / 2:1デート 3 / フードコート 1


──*──*──*── フードコート


 お目当ての映画を終わったづるさん,げん,私は2階にあるフードコートにる。


 テーブルの上にはづるさんが腕に縒り掛けて作ってくれた料理が詰め込まれた重箱が置かれている。


 づるさんはげんの希望通り、和洋中の料理を作ってくれていた。


 重箱は4段あって、1段目には和食,2段目には洋食,3段目には中華,4段目にはサンドイッチとご飯モノとパスタが綺麗に詰め込まれている。


 食べるのが勿体無いぐらい綺麗だから、箸を付ける前に写メを撮らせてもらった。


衛美

げん、欲張って食べ過ぎないでよ 」


玄武

「 分かっている。

  えいは食いしん坊だな 」


衛美

げんに言われたくないわ… 」


 中華の具は、千焼蝦仁エビチリ,酢豚,青椒肉絲,回鍋肉,春巻き,棒棒鶏の6しな


 洋食の具は、ハンバーグ,オムレツ,ローストビーフ,海老フライ,グラタン,コロッケの6しな


 和食の具は、鶏の唐揚げ,とんかつ,卵焼き,しょうが焼き,鰤の網焼き,照り焼きチキン,豚バラ巻き,チーズボール揚げの8しな


 最後の重箱には、サンドイッチとの炊き込みご飯の稲荷寿司,2種類のパスタが入っている。


 れもしそう(////)


 づるさん、奮発してくれたんだ。


衛美

「 いただきます! 」


 胸の前で両手を合わせて合掌したら、づるさんが用意してくれたオシボリで両手を拭く。


  右手に箸を持って、料理が詰められている重箱に手を伸ばした。


 づるさんは席を立っていて、げんと私の分の飲み物を取りに行ってくれている。


 までづるさんは親切なのかしら。


 頭が上がらない。


 幾ら私が婚約者になったからって……親切過ぎじゃないのかしらね?


 両親以外から女の子らしい扱いをしてもらえてないから、づるさんの優しい気配りと思い遣りは嬉しいんだけど(////)


 もしかしたら、女性不信を克服する為に、敢えて私に歩み寄って優しくしてくれているのかも知れないわね。


 目的や目標があって、やる気もあれば、人はれだけでも頑張れるんだもの。


 私もづるさんが少しでも女性不信を克服出来るように微力ながら協力させてもらう事にしよう。


 ただでさえ食いしん坊なげんの事で金銭的に迷惑を掛けちゃうんだもの。


 それぐらい協力しないとばちが当たっちゃうわよね?






衛美

「 ──それにしても、≪ えいぜん ≫が監修してるだけあって、面白かったわよね。

  映画であんなにハラハラ,ドキドキしたのは久し振りかも!

  陰陽師と退魔師は完全に悪役ポジションだったけど、陰陽師とおに達が激突して戦う戦闘シーンなんて迫力あって吃驚しちゃった 」


玄武

「 ワタシも楽しめた。

  続編が楽しみだ。

  是非とも観たい 」


厳蒔弓弦

「 続編は来年の冬に公開予定らしいな。

  順調に撮影が進めばらしいが 」


衛美

「 でもでも、スタッフロールにづるさんの名字が出てるなんて思いませんでした。

  お兄さん、弓使いの退魔師として出演していたんですね 」


厳蒔弓弦

「 それには私も驚いた。

  に撮影に参加していたのか… 」


衛美

「 最後は切なかったですね…。

  陰陽師も退魔師も全滅手前でしたけど、おに側は完全に全滅してましたし… 」


玄武

「 人間が作っているからだろう。

  どんなに不利な状況に置かれても結局は人間が最後には勝つように作るものだ 」


厳蒔弓弦

「 抱き抱えられて逃げ延びたおにの赤子が続編の主人公になるのだろうな 」


衛美

「 DVD、買っちゃおうかしら… 」


玄武

「 出来るものなら撮影現場を見学したいものだ 」


厳蒔弓弦

「 それは難しいかも知れないな。

  ≪ えいぜん ≫が完全監修する程の作品だ。

  部外者は立ち入り禁止になっているかも知れない 」


衛美

なにはともあれ、来年の冬が楽しみね!

  ゴールデンウィーク前に見れてかったわ 」


玄武

「 再来週に観る映画はゴールデンウィークとやらのあとに公開されるのか? 」


衛美

「 そうね。

  ゴールデンウィーク明後日あさってからだもの 」


厳蒔弓弦

えいゴールデンウィークなにをして過ごす予定だ? 」


衛美

「 ん〜〜〜……特にはないです。

  去年のゴールデンウィークは友達と会って遊んだりしましたけど、友達は県外の大学に行っちゃいましたし… 」


厳蒔弓弦

「 大学に友達はないのか? 」


衛美

「 …………実はなくて……。

  なにかサークルに入ってもいかな〜〜って思ったりしてます 」


厳蒔弓弦

「 そうなのか… 」


玄武

「 予定が無いなら好都合だ。

  づる、退魔師組合を抜けて独立しろ 」


厳蒔弓弦

「 独立?!

  げん、いきなりどうした? 」


玄武

えいづると私に付き合え 」


衛美

なんなのよ、急に? 」


玄武

「 ワタシの食費を稼ぐ。

  手伝え 」


衛美

「 唐突過ぎるわね… 」


玄武

「 退魔師組合は副業は禁止だろう。

  ワタシが養ってやるから、ワタシが立ち上げる退魔所に就職しろ 」


衛美

「 はぁ?

  げんが “ づるさんを養う ” ってなによ?

  げんは文無しでしょ! 」


玄武

「 250万ある。

  づるを養うぐらい出来る。

  それにぐ大金持ちになる 」


衛美

なに考えてるのよ… 」


玄武

えいづるが退魔師として戦う様子を見たいのだろう。

  ゴールデンウィーク中は毎日見れるぞ 」


衛美

「 そりゃ言ったけど…… 」


玄武

「 どうだ、づる

  独立するか?

  退魔所はづるが引っ越した部屋にすればいい 」


厳蒔弓弦

「 強引だな、げんは… 」


衛美

げんづるさんに無理を言って困らせないで。

  映画の影響でも受けちゃったの? 」


玄武

「 別に受けてない。

  社長は養い主のワタシでいい。

  陰陽師のせいげんにしよう。

  社員は退魔師のげんづるだ。

  えいは退魔師見習いだ 」


衛美

「 ちょっと、勝手に退魔師見習いにしないで!

  私は戦い方を知らないのよ 」


玄武

えいは戦う必要はない。

  ワタシの隣で見学してればいい。

  えいないとワタシは移動が出来ないからな 」


衛美

「 そういう事…… 」


玄武

「 どうだ、づる、給料は弾むぞ。

  7:3だ。

  7割りはづるの取り分だ 」

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